HACCP義務化に向けて

HACCP普及に関する動き

日本では、これまで、食品衛生法に基づく規格基準等により衛生管理が行われており、その中でも様々な政策により食品の衛生向上に取り組んできました。
その中でもHACCPを用いた生還管理の普及を図り、大規模事業者を中心に普及が進んできました。中小事業者についても普及策を進めていますが、依然としてその普及が課題となっています。
一方先進国ではEU、米国等を中心としてHACCP義務化による制度の導入が進んでいます。
その中で、東京オリンピック・パラリンピック等を見据えた国の食品衛生管理の水準を国内外に示す必要や食品流通の更なる国際化のために厚生労働省では、「食品衛生管理の国際標準化に関する検討会」を開きHACCPを段階的に義務化していく事を検討しています。


HACCPとは

国際規格を定めるコーデックス委員会が発表した衛生管理の手法です。
簡単に言うと食品を生産する工程でどの工程で不具合が起こるかを分析して、危険がある工程を監視・記録して管理を行う手法です。
具体的には食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする手法です。
製造工程のどの段階で、どのような対策を講じれば危害要因を管理(消滅、許容レベルまで減少)できるかを検討し、その工程(重要管理点)を定めます。
そして、この重要管理点に対する管理基準や基準の測定法などを定め、測定した値を記録します。
これを継続的に実施することが製品の安全を確保する科学的な衛生管理の方法です。


HACCPを導入するメリット

製品の品質向上・安定化はもちろんですが、生産効率の向上、ロスの減少、クレーム・事故の減少、社員の衛生管理の意識向上等様々なメリットが有ります。
HACCPは国際標準で有ることから導入することで衛生管理に関して世界的な衛生レベルでの管理が確保出来るため、企業の信頼性向上も期待出来ます。
また、HACCPの導入はPL法対策にもつながります。


HACCPの導入手順

HACCP導入のためには「HACCP導入のための7原則12手順」に沿って進める必要が有ります。

手順 1:HACCP チームの編成
手順 2:製品説明書作成
手順 3:用途、対象者の確認
手順 4: 製造工程図作成
手順 5:現場での製造工程図確認
手順 6:危害要因の分析(原則 1)
手順 7:重要管理点(CCP)の分析(原則 2)
手順 8:管理基準(CL)の設定 (原則 3)
手順 9:モニタリング方法の設定 (原則 4)
手順 10 :不具合があった時にの「改善措置」 (原則 5)
手順 11 :定期的に見直す「検証」 (原則 6)
手順 12 :記録の文書化と保管(原則7)


まとめ

HACCPとはコーデックス委員会が発表した衛生管理の手法であり、厚生労働省ではHACCPを段階的に義務化することを検討しています。
HACCPを導入することで衛生管理に関して世界的な衛生レベルでの管理が確保出来るため、企業の信頼性向上も期待出来ます。
今後食品に関わる企業において衛生管理手法を向上させる事はますます重要となってきます。
HACCP導入には労力も必要となりますが、品質や安全性を向上させるために大きなメリットとなるため積極的に導入をしていく事が重要となります。


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