第2回 身近な食中毒~カンピロバクター

前回はノロウイルスについて簡単にまとめましたがいかがだったでしょうか?

今回は意外と食中毒の原因菌となることが多い【カンピロバクター】についてです。

【感染源】
・家畜や鶏の加熱不足の食肉。(主に鶏肉)
・汚染された調理器具等。
・保菌した人や動物。

【症状】
・下痢、腹痛、吐き気、嘔吐、発熱、頭痛、悪寒、倦怠感。
・まれに手足の麻痺や顔面の神経麻痺、呼吸困難となるギラン・バレー症候群を起こすことがある。


【予防】
・十分に通っていない鶏肉やレバーは食べない。
・食品は中心温度が75℃1分以上になるまで加熱する。
・鶏肉や生肉等を取り扱った後には、手指や調理器具などの洗浄、消毒、乾燥を十分に行う。
・生肉等を保存する際には他の野菜や果物などと接触をしないようにする。

カンピロバクターは細菌性の食中毒の中でも一番食中毒の発生件数が多いことで知られています。潜伏期間も2~3日と長く、低温下でも生存しつづけることができる厄介な菌です。
しかし、加熱には弱いので食べる前にしっかり加熱することで感染を防ぐことができます。
二次感染による食中毒を防ぐには手洗い、生肉を扱った調理器具は他の食材に使わないなどの注意が必要です。

◇ギラン・バレー症候群とは
急速に腕や脚の筋力が低下し、歩行障害などを引き起こす病気。
ウイルスや細菌に感染することがきっかけとなって免疫システムが自分にたいして攻撃してしまうことで発症するとされており、カンピロバクターの感染した人のうちでは、0.1%~0.2%の割合で発症しています。
大半の人は治療を受けなくても数ヶ月で回復しますが、治療が早ければ早いほど回復も早くなります。発症した成人の30%の人では3年ほど筋力低下が残るとされています。


『細菌・ウィルス検査』については、こちらをご確認ください。
→ 


youtube