「日本食品標準成分表」の改訂(八訂)について

 2020年12月25日、文部科学省より「日本食品標準成分表」2020年版(八訂)が公表されました。
5年ぶりとなる全面改訂、この改訂では調理済み食品の情報の充実、エネルギー計算方法の変更などが行われ、収載食品数は2,478食品と過去最高となりました。
給食事業等のほか、栄養成分表示をする事業者や個人の食事管理への関心が高まっている現代のニーズに応えた形と言えるでしょう。


出典:文部科学省HP →
 日本食品標準成分表の改訂について.pdf

 さて、この改定の発表の話が出始めた頃から我々栄養成分分析メンバーは少し、いえ実はかなり困惑していました。
「食品の栄養表示に義務付けられている「エネルギー」の算出方法が変わっている!」
「従来の「日本食品標準成分表」(七訂)に基づいたエネルギー算出方法、すなわち水分・たんぱく質・脂質・灰分から差し引きの炭水化物を求め、エネルギーを算出する方法ができなくなるのでは?」「栄養表示のための分析も八訂成分表に従った方法へ変更しなければならないのだろうか?」

 結論から申し上げますと、文部科学省では八訂のエネルギー算出方法の変更は「食品成分表」の科学的な確からしさの向上を目指すものであり、従来の簡易なエネルギー計算方法を否定するものではないとしています。つまり食品の栄養成分表示に従来の方法で求めた値を掲載できないということではないのです。

より人間の消化機能に即した値へと改定した成分表。文部科学省のホームページにも掲載されていますので、有効に活用して健康な身体づくりを目指すことへの一助にしていきたいですね。
しかし、やはり食品は生物。季節や産地、その個体によって栄養成分が変化することが大いに考えられます。また、調理済み食品等は収載食品数が充実したとはいえ、使用する原材料や調味料の種類や量によって値が大きく異なるでしょう。お手元にある製品そのもののより正確な栄養成分値を算出したい場合は、どうぞ弊社へお気軽にご相談ください。


食品表示栄養成分検査はこちらをご確認ください。
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参考資料
・文部科学省HP:日本食品標準成分表2020年版(八訂)、文部科学省
 → 文部科学省ホームページ「日本商品標準成分表2020年版(八訂)」

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