家畜感染症の遺伝子検査について

 

遺伝子診断検査

遺伝子学的検査は、疾病の原因となるウイルスや細菌などの有無を遺伝子レベルの診断に用いられています。

 

遺伝子学的検査では、PCRとリアルタイムPCR法を用いて検査を行います。

本コラムでは、これら検査の特徴および原理を紹介します。

 


PCR (Polymerase Chain Reaction;ポリメラーゼ連鎖反応)

特徴:組織、血液、糞便などを材料にDNAおよびRNAの特定領域を増幅させて診断(+・-)します。病原体への感染の有無を早期に診断することができます。

目的:野外感染の有無を診断する。(定性)

診断疾病:豚サーコウイルス2型、豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)、伝染性胃腸炎、

流行性下痢、日本脳炎、豚パルボ、オーエスキー、ローソニア、

豚インフルエンザ、豚赤痢、グレーサー病、レプトスピラ、パスツレラ毒素株、マイコプラズマ(M.hyopneumoniaeM.hyorhinis)、MAC(抗酸菌)

 

図3.PNG

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 リアルタイムPCR

特徴:組織、血液、糞便などを材料に診断。リアルタイムPCRとPCRは目的とするDNA

領域を増幅させる原理は同じ。リアルタイムPCRは定量検査に優れている(感染量を診断)。病原体への感染の有無と、感染している場合はその感染量まで早期に診断できます。

目的:野外感染の有無を診断する。(定量)

診断疾病: 豚サーコウイルス2型、豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)、流行性下痢

 


図2.PNG

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