デオキシニバレノール(DON)

検査項目デオキシニバレノール(DON)
英名Deoxynivalenol
別名DON
分析方法

LC/MS/MS 法

分析期間 5-10 営業日
検体必要量100g
料金19,800 円

説明

デオキシニバレノール(DON)とは

デオキシニバレノール(DON)とは、主にフザリウム属(アカカビ)の一部のかびが生産するタイプBトリコテセン類に属するかび毒で、とうもろこしや麦類のデオキシニバレノール汚染は世界的に問題となっています。
赤かび病の病原菌であるGibberella zeaeの無性胞子を形成する不完全時代のFusarium graminearumFusarium culmorum などにより産生されるかび毒です。
人や家畜に対する中毒症状としては、食欲減退、嘔吐、胃腸炎、下痢など消化器系への症状や、免疫機能の抑制等が知られており、発がん性を有するとの報告もあります。
過去には国内で流通する小麦が高濃度汚染されていた事から、小麦に含有するDONの基準値が設定されました。
 

残留基準値

残留基準値の詳細は「検査・分析内容」のページよりご確認下さい
詳細はこちらです⇒《検査・分析内容ページへ》
 

生産段階におけるDONの管理について

赤かび病を防ぐ為の管理を行う事によりDON汚染を防止する事が出来るとされています。
農林水産省からは「麦類のデオキシニバレノール・ニバレノール汚染低減のための指針」、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構からは「麦類のかび毒汚染低減のための生産工程管理マニュアル 改訂版」が通知されており、この通知を元に管理を行います。
 

小麦における過去の調査事例

農林水産省が平成15年に麦類のかび毒の実態調査を行いその結果を発表しています。
その結果、国内産小麦粉は全サンプルのうち、約60%にあたる118点からは検出されず、全国の平均値は0.16ppmでした。また、検出された81点の濃度については0.05~2.1 ppmであり、このうち暫定的な基準値を超えるものは6点でした。
輸入小麦については、暫定的な基準値以下のものを輸入することとしており、輸入時にデオキシニバレノールの検査を行っており、その結果、分析サンプル178点中、75%にあたる133点からは検出されず、また、検出された45点の濃度については0.05 ~0.68ppmでした。
調査結果は下記の通りです。
 
○小麦のデオキシニバレノール(DON)の調査結果

最低値
(ppm)
中央値
(ppm)
最高値
(ppm)
平均値
(ppm)
サンプル数
国内産小麦N.D.N.D.2.10.16199
輸入小麦N.D.N.D.0.680.06178

 

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参考情報

いろいろなかび毒(農林水産省)
食品中のデオキシニバレノールの規格基準の設定について(厚生労働省)
麦類のかび毒の実態調査結果について(農林水産省)
麦類のデオキシニバレノール・ニバレノール汚染低減のための指針(農林水産省)
麦類のかび毒汚染低減のための生産工程管理マニュアル(国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構)
 

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