梅毒の初期症状を見逃さないための重要ポイントを紹介
『梅毒』この言葉をニュースなどで耳にすることが増えていると思います。
ここ近年、梅毒の感染増加が見られ、男女ともに20代の若い年齢層も多く感染しております。
梅毒とは?
梅毒とはTreponema pallidum (トレポネーマ パリダム)という細菌が感染することで起こる性感染症です。
主な感染経路は、粘膜や皮膚が梅毒の感染している部位に接触して感染します。
具体的には、セックス(膣性交)、アナルセックス(肛門性交)やオーラルセックス(口腔性交)などの性的接触です。
梅毒の症状は?
梅毒は、経過した期間によって出る場所や症状が異なります。
3週間ほどの潜伏期間を経て症状が現れます。
症状は4期に分けられています。
感染期間 | 症状 |
---|---|
第1期 (感染後3週間) | ・梅毒に感染した部位(性器、肛門、口腔内)にしこりや炎症 ・リンパ節(鼠径部)の腫れなど しこりは、1カ月程度で自然と消えます。 |
第2期 (感染後3カ月~3年) | ・バラ疹:広範囲にバラの花びらのようなピンク色の発疹 ・扁平性コンジローマ:口、性器、肛門などに扁平性のイボができる ・全身のリンパ節の腫れ、発熱、倦怠感、体重減少、脱毛など これらの症状は治療をしなくても数週間から数カ月で消えますが、体内では梅毒の原因菌、梅毒トレポネーマの増殖は進んでおり、感染性が強い時期になります。 |
第3期 (感染後3年~10年) | ・硬いしこり ・ゴム腫:広範囲にゴムのような柔らかい腫瘍 ゴム腫は皮膚だけではなく筋肉、内臓、骨などにでき、周りの組織を破壊します。 |
第4期 (感染後10年以上) | ・心血管梅毒:心臓に血液を供給する血管の狭窄、心臓弁が損傷して、心不全や心臓発作を起こす ・神経梅毒:脳に影響を及ぼし、頭痛や記憶障害、体の痛み、歩行障害、感覚障害を起こす 第4期は日常生活に支障が出て、最悪の場合死に至ります。 |
妊娠中も注意!
妊婦が梅毒に感染し、お腹の中の赤ちゃんに感染してしまうことを『母子感染』といいます。
母子感染すると、流産、死産、早産、障害を持って産まれる原因になります。
梅毒は治療をすれば完治する病気です。
自分自身と周りのためにも早めの検査、治療を心掛けましょう。