塗膜PCBについて

①塗膜剥離作業の施工前調査
 

塗料には、PCBや鉛、クロムなどの有害物質を含むことが報告されている。橋梁等の鋼構造物に塗布されている塗料(塗膜)は、その機能を維持するために定期的な塗替えが必要となります。塗膜の塗替え時には、剥離作業を行う労働者の健康被害防止のため有害物質含有の事前調査並びに環境への配慮のために実施する事前調査をしなければなりません。表1に有害物質の基準値を示します。基準値を超える場合には、各規則の適用を受け、関係法令に沿った作業等が必要になります。

表1 塗膜剥離作業に関する含有濃度基準


②塗膜がPCB廃棄物に該当するか否かの判断基準
 
回収した塗膜くずがPCB廃棄物に該当するか否かをGC/HRMS法、GC/MS/MS法、GC/QMS法のいずれかの方法(低濃度PCB含有廃棄物に関する測定方法(第5版))で実施する必要があります。
そして表2の基準値により、PCB廃棄物に非該当、低濃度PCB廃棄物、高濃度PCB廃棄物に分別されます。

表2 塗膜剥離作業に関する含有濃度基準


③廃棄前調査

 
適正な処理をした汚泥等の有害物質が表2の基準値を超える場合には、特別管理産業廃棄物として処分する必要があります。廃棄前の事前調査として、表2の基準を満たしているか否かを調査する必要があります。 

 

表3 塗膜廃棄に関する含有濃度基準


④参考文献
 
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