ヒトアデノウイルスとは?

アデノウイルス感染症はヒトアデノウイルスが病原体で、エンペローブを持たないDNAウイルスであり、A~Gの7つの種に分かれていて、血清型により気道炎や胃腸炎、結膜炎、膀胱炎、発疹などを起こすことがあります。
また、「かぜ症候群」を起こす主要病原ウイルスの一つと考えられています。

アデノウイルスの分類と疾患および主な型

疾患
A感染性胃腸炎(下痢症)12、18、31型
B1急性呼吸器疾患(咽頭炎・肺炎、咽頭結膜熱など)3、7、11、14、16、21、50型
B2出血性膀胱炎、急性呼吸器疾患11、34、35、55型
C急性呼吸器疾患(咽頭炎、扁桃炎など)1、2、5、6型
D流行性角結膜炎 8、9、10、13、15、17、19、20、22-30、32、33、36-39、42-49、51、53、54、56型
E急性呼吸器疾患、流行性角結膜炎4型
F感染性胃腸炎(下痢症)40、41型
G感染性胃腸炎52型

アデノウイルスは、口、鼻と喉の粘膜や服から体の中に入り込んで感染します。
感染経路は鼻汁等の飛沫感染の他、目ヤニ、便からも感染もします。 このウイルスは、咽頭からは1~2週間、便からは3~5週間排泄されています。 潜伏期間は5~7日です。

1年通して分離されるウイルスですが、プール熱と呼称もある咽頭結膜熱や流行性角結膜炎は夏に多く、感染性胃腸炎は涼しく乾燥した時期にやや発生が多いとのことです。

予防として、手洗い・うがいや手指の消毒、マスクの着用など基本的な感染対策をしていただければと思います。

インフルエンザやノロウイルスに似た症状のあるアデノウイルス。
自分の判断で悪化させる前に医師に相談して適切な処置をお願いします。

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