潜在性乳房炎は全身症状と乳房の状態には変化がなく、乳汁は肉眼的に正常ですが、検査によって体細胞数の上昇がみられます。乳房炎になると乳房内に侵入した細菌と戦うため白血球が増加し、生乳中の体細胞数が上昇します。飼育牛の健康状態を把握し、感染源・感染経路・誘因を排除して、早期発見・早期治療を心がけましょう。
群馬県食品自主衛生管理認証制度②
食の安全性確保の取組みとして「群馬県食品自主衛生管理認証制度」を皆様に紹介しました。その括りにソフト面を重点においた制度なので、より多くの企業にチャレンジして頂き、より多くの企業に認証して頂きたいと記載しましたが、弊社もこの制度に「群馬県指定審査機関第1号」として群馬県より2月25日付で指定を受け、審査機関として関わらせて頂きます。
制度の特徴や内容は以前にも簡単に紹介しましたが、対象施設が13施設(漬物製造施設、こんにゃく製造施設、めん類製造施設、そうざい製造施設、菓子製造施設、豆腐製造施設、飲食店(一般)、飲食店(弁当)、飲食店(旅館)、給食施設、食肉処理・食肉販売施設、魚介類販売施設及び乳類販売施設:順次拡大予定です)であり、認証取得のメリットとしてまず第一に食中毒事故の軽減が挙げられます。
群馬県食品自主衛生管理認証制度は、中小事業者が取り組みやすいように基準設定も設備等のハード面よりも規程や記録といったソフト面を重視していることが特徴ですから、HACCPと比較すると施設面や維持に関するコストは低コストとなります。また、民間審査機関の加入により、審査・認証を行う費用(料金は各審査機関が県に申請した額となります)も競争化により低減し、指導(審査機関のコンサルタントは可能です)といったサービス面でも充実すると思われます。
その他にも制度に関するコンサルタントを含め、県中小企業パワーアップ資金の融資対象となります。一昔前であれば、「衛生」を企業の売り出し文句として差別化を図るなどとは考えられませんでしたが、食の安全が揺らぎ、市場が低迷し、激安ブーム等により市場価格の底が見える最中では、絶好の「売り」になると思われます。
すでに東京都など周辺の自治体では、同じような制度が実施されており、東京都の制度はかなり普及していることから制度として成功しているのではないかと思われます。群馬県はその成功例を参考に制度が設置されましたので、認証を受ける食品関係業者にはかなりの期待が持てそうです。申請の申し込みは、弊社に直接連絡して頂ければ担当者が対応しますので、皆様からのご連絡を心からお待ち申し上げております。
群馬県食品自主衛生管理認証制度①
群馬県は食の安全性確保の取組みとして「群馬県食品自主衛生管理認証制度」を創設しました。この制度は、食品関連施設が取り組んでいる自主的衛生管理を群馬県が指定した第三者機関が審査し、群馬県が定める基準を満たしている施設に認証し、公表するというものです。私もこの基準を設定するに当たり、「群馬県食品自主衛生管理認証制度基準設定専門委員会」のメンバーとして参加し、基準設定に取り組んでまいりました。
食品会社の衛生管理認証制度といえば、「総合衛生管理製造過程承認制度」(日本版HACCP)がありますが、この制度(食品衛生法において、製品の規格基準や製造における規格基準が定められた食品<乳・乳製品、食肉製品、容器包装詰加圧加熱殺菌食品、魚肉練り製品、清涼飲料水>を対象に承認する制度)とは異なり、県で定める管理運営基準の上乗せ基準(自主衛生管理認証の基準)を満たす施設の自主的な衛生管理の取組みを評価するもので、県内の多くの業種(漬物製造、こんにゃく製造、めん類製造、そうざい製造、菓子製造、豆腐製造、飲食店、給食施設、食肉処理、食肉販売、魚介類販売及び乳類販売施設)に対して対象範囲とされています。
そして、あくまで消費者の選択を促す制度である事が目的です。認証制度の受ける側と与える側という観点から考えると「バランス」という問題が制度内容のキーポイントとなります。衛生管理に関して「これを行えば絶対に・・・」という制度は世の中に存在しません。
事故確率の軽減対策は予防となりますが、どんなに追及しても事故の可能性が0%にはなりません。過去には承認施設が大きな食中毒事故を起こし、国の承認制度のあり方にまで問題とされたことがありました。その為、その事故以後の承認に関しては承認審査員達の審査も厳しくなり、承認制度自体も高い壁となったと耳にしています。
こうなると、数多くの施設がチャレンジすることは望めないし、承認を与える側も承認を与えた施設が事故を起こされると困った事態に陥る事が想定されれば、必然的に厳しくせざるを得なくなる事が想像されます。今回の制度は、多くの業種に範囲が広げられ、多くの施設に認証を受けて頂きたいと設定されています。多くの企業の衛生管理の取組みを評価し、県民に対して広くアピールする事で消費者の購買基準のひとつになることが、この制度の成功であると思います。その為にも、より多くの企業にチャレンジして頂き、より多くの企業に認証して頂きたいと望んでおります。
厳冬期の子牛
口蹄疫が断続的に発生
産業動物の抗菌剤
一般企業は、とっくに百貨店方式をやめた?
手洗い及び手袋の重要性
効果的な手洗い方と手指に存在する細菌についてご説明させて頂きます。
まず、手指に生存している細菌には、通過細菌と常在細菌に大きく分けられます。通過細菌は、一般的には黄色ブドウ球菌や緑濃菌などの汚染菌にあたります。従業員の取扱によって引き起こされる食中毒の発生原因は、通過細菌によるものです。常在細菌は、表皮ブドウ球菌などで、感染防御として働くことが知られています。一方、免疫力の落ちた方の感染症の原因菌にもなりうるという報告もあります。
手洗い方法は、
①水で手をぬらし石けんをつける。
②指、腕を洗う。特に、指の間、指先をよく洗う(30秒程度)。
③石けんをよく洗い流す(20秒程度)。
④使い捨てペーパータオル等でふく(タオル等の共用はしないこと)。
⑤消毒用のアルコールをかけて手指によくすりこむ。
(①から③までの手順は2回以上実施する。)【大量調理施設衛生管理マニュアルより】
食品会社等で作業をされた方は、爪ブラシが使用されていないことに気がつきましたか?爪ブラシは、爪の間などの汚れをかき出すのに効果的です。一方、爪ブラシが原因で、食中毒が拡散したり、手荒れの原因になったりもしています。それは、爪ブラシの不衛生な共用や、硬いブラシにより皮膚を傷つけることにより生じています。そのため、爪ブラシを使用する場合は、衛生的に使用し、用途に応じた使用が必要です。
ある食品工場で手洗い講習を行い、上記手洗い後に、培地に直接接触される方法により、手指の細菌検査を行ったことがあります。結果は、手洗い前後、細菌数は変わりませんでした。これは、手洗いをすることにより、通過菌は除去できたが、主要な常在細菌を除去することは出来なかったためです。
食中毒には、食中毒菌が出す毒素等により起こるものと、細菌が増殖することによる食中毒があります。上記検査の結果から、常在細菌が食品に移行し、増殖し腐敗につながる可能性もあります。以上のことから、食中毒を効果的に防止するため(常在菌を食品に移行させない)には、手指の洗浄とともに、手袋を着用し作業することが重要となります。