

目次
口や唇に現れる性病の症状とは?
口や唇に症状が現れる性病として下記の4つがあげられます。- 咽頭淋病
- 咽頭クラミジア感染症
- 単純ヘルペス感染症
- 梅毒
咽頭淋病
淋病は、淋菌(りんきん)という細菌が原因の性感染症です。 淋菌の主な感染経路は、性交渉やオーラルセックスを行った際に粘膜や体液を介して感染する接触感染です。 その中で、特にオーラルセックス時に喉に感染するものを、通常の淋病と区別して咽頭淋病と呼びます。 通常の淋病は、男性だと尿道や肛門、女性は膣に感染するのと異なり、咽頭に感染するため、唾液や唇などに原因となる淋菌が出てくる場合があります。 ただし、淋菌は一度感染すると少量でも感染しますが、環境変化に弱い細菌のため、感染患部以外では徐々に死滅するため、体表への長期間の残留はしないと考えられます。主な症状
咽頭の淋菌に感染した場合、咽頭炎に似た以下のような症状が現れます。- のどの腫れや痛み
- 発熱
感染経路
淋菌の感染は咽頭淋病の場合は咽頭、通常の感染は男性では尿道及び肛門、女性では膣に起こります。つまり、感染者から感染する場合は上記のいずれかの患部やその分泌物に触れることで感染が起きます。 そのため、咽頭淋病に関しての感染経路として、感染した人とのディープキスやオーラルセックス、そして、感染者の尿道分泌液、膣分泌液、唾液などが非感染者の咽頭の粘液に接触することで感染が起こります。 特に、無症状だったり、風邪と勘違いしたりすることで、感染に気がつかずに性交渉をしてしまい、パートナーに感染させる可能性があります。(潜伏期間中でも感染が起きます)予防方法
咽頭淋病はオーラルセックス等で感染・発症するため、性行為を行う際にはコンドームを使用することが重要になります。ただし、すでに咽頭淋病に感染している人とのディープキス等で唾液から感染する経路については、避妊器具による感染の予防は基本的にできないため、不特定多数の人との性行為を行わないことや、遺伝子検査の場合、感染が疑われてから2~3日経過経過していれば検査で判定が可能なため、定期的に検査をすることが予防としては重要になります。咽頭クラミジア感染症
クラミジアとは、「Chlamydia trachomatis (クラミジア トラコマチス)」という細菌のことです。 クラミジア感染症も淋病と同様で性交渉やオーラルセックスを行った際に粘膜や体液を介して感染する接触感染です。 その中で、特にオーラルセックス時に喉に感染するものを、通常のクラミジア感染症と区別して咽頭クラミジア感染症と呼ばれます。 クラミジアは、男性の場合は尿道や肛門、女性は膣、その他咽頭クラミジアの場合は男女共通でのどに感染します。性器に感染すると男性は尿道炎から精巣上体炎、女性は子宮頸管炎から骨盤内炎症疾患になり、不妊の原因になります。主な症状
のどには以下のような症状が現れます。- のどの腫れや痛み
- 発熱
- 咳や声のかすれ
感染経路
咽頭淋病と同様で咽頭クラミジア感染でも以下のような経路で感染します- 感染した人とのディープキスやオーラルセックス
- 感染者の尿道分泌液、膣分泌液、唾液などが咽頭の粘膜への接触
予防方法
咽頭クラミジアは咽頭淋病と同様、オーラルセックス等で感染・発症するため、性行為を行う際にはコンドームを使用することが重要になります。ただし、すでに咽頭クラミジアに感染している人とのディープキス等で唾液から感染する経路については、避妊器具による感染の予防は基本的にできないため、不特定多数の人との性行為を行わないことや、遺伝子検査の場合、感染が疑われてから2~3日経過していれば判定が可能なため、定期的に検査をすることが予防・対策としては重要になります。単純ヘルペス感染症
単純ヘルペスウイルス(HSV)には1型と2型があります。 1型は主に口唇ヘルペス、2型は主に性器ヘルペスを引き起こします。 オーラルセックスの普及により、口唇に2型が、性器に1型が感染するケースも増えています。主な症状
感染部位に小さな水疱が多数出現し、ピリピリとした痛みやかゆみを伴います。口唇ヘルペスの場合は、唇や口の周りに水疱ができ、発熱やリンパ節の腫れを伴うこともあります。 性器ヘルペスの場合は、性器や肛門周辺に水疱ができ、排尿痛や性交痛を引き起こすことがあります。 症状は通常、1〜2週間で自然に治まります。 しかし、一度感染したヘルペスウイルスは体内に潜んでおり完治することができません。 最初の症状よりは軽いことが多いのですが、風邪や過労、ストレス等、体力や免疫力が低下すると再発を繰り返します。感染経路
単純ヘルペスウイルスは、感染者との直接的な接触によって感染します。主な感染経路は以下の通りです。- 性行為(オーラルセックスを含む)
- 感染者とのキスや接触
- 感染者が触れたタオルや食器などの共有
- 出産時の産道感染(母親が性器ヘルペスの場合)
予防方法
複数のパートナーとの性行為を避けましょう。 また、性器の接触がなくても分泌液を介してウイルス感染の可能性があるため、オーラルセックス時でもコンドームを正しく使用することが重要になります。 また、単純ヘルペスウイルスの感染歴がある方は、症状が出ているときは大量のウイルスを排出するため、パートナーに感染させないためにキスや性行為は避ける必要があります。その他、性行為よりは感染確率は低いですが、便座やタオルなどを共有しないことも対策として挙げられます。その他、医師(特に皮膚科)での診断をお勧めします。梅毒
梅毒は、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)という細菌が原因の性感染症のひとつです。梅毒トレポネーマの唯一の宿主は人間となっており、熱や乾燥に弱く、低酸素状態でしか長く生きられないことが特徴となっております。 梅毒の症状はいくつか段階的に分かれています。一度感染して、初期はそこまでの症状がでませんが、長い間放置しておくと脳や心臓など全身に深刻な影響を及ぼし、最悪の場合、死亡することもある恐ろしい病気です。主な症状
梅毒の初期段階にできる「硬性下疳(こうせいげかん)」という痛みのない潰瘍が相手の口腔内にできている場合、キスを介して感染している可能性があります。 口腔関係の症状としては以下のような症状も現れます。- 口内炎や潰瘍などの発疹
- 口腔粘膜に初期硬結、潰瘍形成
- 口腔粘膜にバラ疹
- 口腔内にゴム腫
感染経路
梅毒の原因菌は、熱や乾燥に弱いことから、人間の体内以外での生存は困難となっており、日用品からの感染はほとんど考えられず、主な感染経路は感染者との性行為となります。初期症状はわかりにくいので感染していることに気づきにくいのが特徴です。性器や肛門、口などの粘膜が、感染者の潰瘍や皮疹と直接接触することで感染しますので、キスやオーラルセックスでも感染する可能性があります。その他、母子感染(先天梅毒)を起こすこともあります。予防方法
梅毒は、通常のセックスの他、オーラルセックス等でも感染・発症するため、性行為を行う際にはコンドームを使用することが重要になります。ただし、すでに感染している人とのキス等で唾液から感染する経路については、避妊器具による感染の予防は基本的にできないため、不特定多数の人との性行為を行わないことが重要です。また、抗体検査の場合、感染が疑われてから約3ヵ月以降に正しい検査結果が出るため、期間をおきながらも定期的に検査をすることが予防・対策としては重要になります。まとめ
口や唇に異変を感じたら、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。 専門医による検査と診断を受けることで、早期発見・早期治療につながります。 医療機関に行くのが恥ずかしいという方は検査キットもあります。 自宅で誰にもバレずに検査をすることが可能ですので検査キットを使うこともおすすめします。 また、パートナーがいる場合は、一緒に検査を受けることをお勧めします。性病は、放置すると重篤な合併症を引き起こす可能性もあるため、早期の対応が重要です。

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