サルモネラ②

(→続き)実際に、食中毒の原因菌になるのは、それ以外のサルモネラによるものであり、平成16年度の厚生労働省の調べでは、平成17年3月1日時点で、218施設(患者数3,575人)となり、発生施設数、患者数ともにノロウイルスに続いて2番目になります。

 食中毒の主な原因物質は、家畜から作り出された、肉、乳製品、卵などの加工品によるものであり、その他、乾燥イカ菓子を原因食品とする1,500名以上の患者を出した食中毒もありました。ネズミ、ゴキブリ、ハエなどを媒介としても広がるため、不衛生な状態そのものがサルモネラ汚染の原因及び拡大につながると考えてよいでしょう。

 サルモネラ食中毒は、主に、急性胃腸炎であり、潜伏期間は5~72時間で、水様性の下痢、腹痛、発熱(38℃以上)などでの症状を伴い、死亡率は0.1~0.2%になります。約50%の患者には、回復後2~4週間の排菌がみられ、また、10~20%の患者では排菌は数ヵ月に及ぶと国立感染症研究所で報告しています。このようなサルモネラ食中毒を起こさないためにも食品従事者は、①定期的な自主検便(保菌の確認)等による自身の健康管理、②手洗いの徹底、③不衛生な食材を扱わず、十分な加熱の実施、④作業場の清潔な環境作りが大切になります。

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