マイコトキシン (mycotoxin) とは、カビの二次代謝産物として産生される毒の総称です。
ヒトや家畜などに対して 急性もしくは慢性の生理的あるいは病理的障害を与える物質で現在、300種類以上のマイコトキシンが報告されており、アスペルギルス(Aspergillus)属、ペニシリウム(Penicillium)属、フザリウム(Fusarium)属の3属により生産されるものがほとんどです。
中でもAspergillus flavusが産生するアフラトキシンは自然界の中で最強の発がん物質と言われるほど毒性が強いものです。一般的に穀類を好んで生育しますがピスタチオなどに生える緑色のカビがこれです。いろんな食品に生えますので緑色のカビには注意です。
また、Mycotoxin という単語は「菌の」という意味の接頭語である myco- と、「毒」の意味である toxin からなる言葉です。
生産菌が死滅しても生産されたマイコトキシンは残り、更に熱分解され難く、食品加工程度の加熱や環境の変化などでは分解されず、除去は困難であることから食品中に含まれると問題となります。