PRRSウイルスはマクロファージに感染するのが知られてますが、このマクロファージには、TLRという重要な分子があり、TLR分子が病原体やその断片を認識すると免疫系を活性化させるそうです。TLR分子は、げっ歯類では生殖器や精子にも存在していて、精子にあるTLR分子が細菌の一部を認識すると受精能が低下するとのこと。これを豚の場合で考えてみると、もし豚の精子にもTLR分子があるとしたら精液中にPRRSウイルスなどが存在することで受精能がげっ歯類同様低下することが十分考えられる。と、今月号の臨床獣医にありましたが、ウイルスなどの病原微生物に感染することの影響はいろんなメカニズムによって、でてくるものですね。感染予防という基本がほんとに大切ってのは納得なのですが、なにせ敵はしぶとくずる賢いから基本も簡単ではないというのもこれまた納得なのです。