プロレスから見える感覚の壁当てキャッチボール

プロレスもまた、テレビで見るのと実際に見るのとでは違いました。

↑後楽園ホールより

選手たちの鍛えられた肉体のぶつかり合いは、ブァッコーン!!という重厚な音とともに観客席まで伝わります。

激しい技になると、選手が床にたたきつけられるたびに、その振動がマットをから放射状に広がり、コンクリートの床を波打たせ、巡り巡って私の脚を昇って身体中の神経に伝導していきます。

選手が受けた衝撃が、私の感覚器に直接的に接続される瞬間です。

こういった瞬間には、以前よりも新鮮さを感じます。

スマートフォン、テレビ会議、VR体験、、、コミュニケーションは、人と人をデジタルを介して間接的に接続させることが当たり前になってきました。。

(同じ空間にいたとしても、モニターを見てばかりで目を合わせる機会(視覚)が減ったという意味では、会議やゲーム遊びも同様かもしれません)

片方がボールを壁に投げ当て、跳ね返ってきたボールをキャッチするようなイメージです。壁が無機質だからでしょうか。跳ね返ってきたボールは、投げる前よりも「人肌」が損なわれたような気がします。

デジタルを介したコミュニケーションを、感覚の壁当てキャッチボールと呼ぶのもありではないでしょうか。

私たちの間にデジタルが増えるということは、人と人との直接的な五感の交換機会も減るということであり、それは、最も大事なコミュニケーション方法、人肌を感じる機会というものが減ることでもあるのかもしれません。

感覚の直接キャッチボールというのももっと必要かもしれません。

そんなことを感じたプロレス観戦でした。

フィス長 マツヲ

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