「低インスリンダイエット~低GI食品の裏側~」

前回のインスリンの話は覚えていますでしょうか?
インスリンの効果で、余った「脂質」「ブドウ糖」を体内に
ため込むように調整され、「体脂肪」が付きやすくなる為、
「炭水化物」が敵視されるようになったのでは?
という話をしました。

じゃあ、その性質を逆手に取って、
インスリンがあまり分泌されないような(穏やかに分泌されるような)
食べ物を食べれば良いじゃないかというのが、
最近流行の「低インスリンダイエット」です。

これに派生して「低炭水化物ダイエット」とか「低GIダイエット」
「アトキンスダイエット法」「ローカーボダイエット」「肉食ダイエット」・・・
まさに「名を変え品を変え」的な様々なダイエットが考案されていますが、

皆さん騙されては駄目です。

この手のダイエット法で文句として使われている言葉に、
真っ向から反論しましょう。

・「お肉OK!カロリーは気にしないで手軽にダイエット!!」
  
→ 肉を食べる事に文句はありませんが・・・
摂取カロリーは気にして下さい。
高カロリー食品ばかり食べたら太るのは当たり前。
腎臓疾患等のリスクも倍増。

・「肥満ホルモン「インスリン」の分泌を抑えるのと同時に、
やせホルモン「グルカゴン」を分泌させ、
体脂肪からエネルギーを生産する体質に導き、太らない体へ!!」

→ 専門用語、カタカナ文字など難しい聞き慣れない言葉を使うのは、
 人を騙すときの常套句です。「炭水化物」の「ブドウ糖」ではなく、
 「脂肪」を主なエネルギー源として使えるのは、
 「長年の肉食文化のあるイヌイットなどごく一部の人間」と、
 「飢餓状態」のときだけです。
 「長年の穀物食文化がある日本人」にはまず無理です。
 むしろ「炭水化物」を制限することによる体への悪影響の方が
 大きいと断言できます。

・「この食品を置き換えれば、どれだけ食べても太らない!!」

→ カロリーのある物を、どれだけ食べても太らない・・・
 それは、摂取カロリーをほぼ消費できるような健全な肉体であるか、
 もしくは病気です。病院に行くことをオススメします。

・「この方法なら脂肪ではなく筋肉が付くので、きれいに痩せられる!!」

→ 肉さえ食べれば運動なしで筋肉の生成が
 助長されると思ったら大間違いです。
 むしろ「炭水化物」の制限で「脂肪」ではなく
 「筋肉」が痩せ、太りやすくなることが明らかになっています

このダイエット法の前駆的な物はアメリカで2003年にブームになったが、
2004年にはその副作用による数々の悪影響が報告された事により衰退。

にもかかわらず、2009年に日本のテレビ番組で取り上げられ、
いまや様々に派生したダイエット法が、書物やネットを介して横行・・
日本では2011年現在でも信じて行っている人がいるという事実。

ありきたりなアドバイスではありますが・・
「テレビ」「ネット」情報を完全に信じてはいけません。

こういったダイエット法を採用し、
実際に“不”健康的なダイエットを実行している人のブログを見て、
大事なのは、「やせること」より、「健康的な食生活を送ること」では
ないのだろうかと、感じるのは私だけでしょうか?

今回は長文となってしまい申し訳ありません・・

( Analyst  8 )

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