山梨大学とメルシャンはブドウの病気予防に有効な細菌を見つけた(日経産業新聞7月29日)。
バチルス・サブチルスKS1と名付けられた枯草菌で、灰色かび病や晩腐病菌などに効果を示すという。
この細菌が数種類の抗生物質を作り出すことで病原菌を寄せ付けなかったり増殖を防ぐとのことだ。
今後、研究が進めば化学農薬なみの効果が期待できるとのことです。
イツリン、プリパスタチン、サーファクチンなどの抗生物質を出す枯草菌の報告は多数ある。まさかメルシャンと山梨大学ともあろうものがこれじゃーないよね!! ちゃんと確認しているでしょう?
「 頭の悪くなる元素 ― 鉛(なまり)― ②」
その① → 鉛の害
前回は「鉛の害について」でしたが、
今回は鉛汚染の問題についてお話します。
正直な話、人の手が入っている土地で、
鉛汚染が全く存在しない場所はありません。
鉛って、知らないだけで、以外と身近な元素なのです。
しかしなぜあまり問題とならないかというと、
鉛汚染の人体への影響がすぐに現れるわけではないからです。
鉛摂取のほとんどが空気飛散や食べ物など口からの摂取で、少量であれば何ら問題ないのですが数年~数十年かけて少しずつ体内に蓄積していきます。比較的代謝が活発な成人でも、一度体の組織内に取り込まれた鉛は体外に代謝するまでが平均5年かかるという文献もあり、知らず知らずのうちに汚染されているということもしばしばあるようです。
さらにやっかいなことに、
鉛をはじめとする重金属類は分解して無くなったりしません。
一度汚染された土地は、客土でもしない限り、100年経っても汚染土壌です。
つまり、一度土壌が汚染されたら最後、
来世に負の遺産を残すことになります。
畑の鉛汚染が心配なそこのあなた!!
土壌を直接調べるのも1つの手段ですが、鉛が濃縮されやすいといわれる「トウモロコシ」「ヒマワリ」を育てて分析するのがもっと賢いやり方です。
食品の分析は是非食環境衛生研究所へ☆
食品検査|食品分析|残留農薬|残留抗生物質|殺菌試験
レジオネラ菌検査|ノロウイルス検査|食品アレルギー・アレルゲン検査
ヒスタミン
ヒスタミンはアレルギー反応、胃酸分泌、血圧変動など生理作用を引き起こします。
高濃度(100mg/100g=0.1%)のヒスタミンを含む食品を摂取すると頭痛やじんましん、発熱による紅潮等のアレルギー様症状があるといわれています。
食品中のヒスタミンはヒスチジンと呼ばれる物質(赤身魚に多い)がヒスチジン脱炭酸酵素を産生する細菌の繁殖でヒスタミンに置き換えられることにより増加します。ワインやチーズなどでも多くみられます。
基準値などは日本ではまだありません。発生件数がそれほど多くはないことが原因と思われますが、海外では発生が多く、輸出の際は基準が科せられることもあるようです。
・・・うーん、それにしても今日はハエが多いな[#IMAGE|S8#]
治験
受託試験部が日々実施しています治験といわれる仕事
治験とは医薬品もしくは医療機器の製造販売の承認申請をするために行われる臨床試験のことです。
正確には「医薬品・医療機器等の製造販売についての承認を受けるために申請時に添付すべき資料のうち、臨床試験の試験成績に関する資料の収集を目的とする試験の実施」というのが本来の意味です。
弊社の場合、動物用なので農林水産大臣の承認を受けることとなります。
従来、承認を取得することが目的であったため試験は企業主導(製薬メーカー)で行われてきました。薬事法が改正され必ずしも企業の開発プロセスに乗る必要はなくなり、試験は受託機関が主導でも実施可能となりました。
弊社は、数少ない動物用医薬品の受託機関として、製薬メーカーに代わって臨床試験の試験成績に関する資料を収集する仕事を行っています。
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「 頭の悪くなる元素 ― 鉛(なまり)― ① 」
「鉛(なまり)」、皆様も一度は名前を聞いたことがある元素であると思います。
この鉛という元素、過剰摂取で以下のような症状が現れます。
・神経障害(イライラ、頭痛、不眠、キレやすくなる、落ち着きがない、うつetc…)
・学習障害(IQ・記憶力の低下)
症状はあくまで一例ですが、特に12歳以下の子供に対して症状が現れることが多く、様々な研究結果が報告されています。
端的に話すと、鉛が体内に高濃度蓄積している子供は集中力や落ち着きが無くなり、脳内の情報処理速度も低下、結果として頭の悪い子になるという統計結果が出ているわけです。
あくまで推測の域を出ない話ではありますが、近年叫ばれている、「キレやすい子供」や「学力低下」の背景には、もしかしたら、鉛の影響があるのかも。。。
食品中の鉛濃度がご心配であれば、是非、食環境衛生研究所へ☆
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サルモネラ食中毒
平成22年4月13日(火)、医療機関から「下痢、発熱等の症状を呈し受診した複数の患者の便からサルモネラ属菌が検出された。患者は、いずれも吉岡町内の同じ保育園の園児である。」旨の電話連絡が渋川保健福祉事務所にありました。
同保健福祉事務所が調査したところ、当該保育園で4月2日の給食を喫食した園児及び職員81名中36名が同様の食中毒様症状を呈していることが確認されました。有症者の共通食は同施設で提供された食事のみであること、症状が共通していること、有症者便からサルモネラ属菌が検出されたこと及び診察した医師から食中毒届が提出されたことから、同保健福祉事務所では、同施設が提供した食事を原因とする食中毒事件と断定しました。
なお、有症者は快方に向かっているとのことです。
病因物質:サルモネラ属菌
原因食品:ほうれん草ごま和え【4月2日の給食】と推察される。
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5Sって?
5Sという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
5Sの語源は「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」を
ローマ字表記したときに頭文字Sが5個あるところからきています。
なかなかうまいこと言ったものです。
食品衛生分野でにおいて、安全な食品を提供する上で大前提となるものです。
普段食品分野で見かけるこの言葉が、最近酪農雑誌に乗っているのを見かけました。
「整理」…いるものといらないものを分けて、いらないものを捨てること
「整頓」…必要なものを、いつでも、誰でも取り出せるようにすること
「清掃」…常に掃除をしてきれいな状態に保つこと
「清潔」…整理・整頓・清掃を維持すること
「しつけ」…決められたことをいつも正しく守る習慣づけをすること
当たり前といったら当たり前のことですが、
意識しないとなかなか難しいものです。
このような意識が、食品衛生の世界だけでなく、
畜産衛生の世界でもますます広がれば、
末端にいる消費者はより安全な食生活が送れますね。
獣医師の職業調査
獣医師免許を所持する者の職業調査(2008年)が農水省よりは発表されました。
大動物で1.6%増加(2006年度比較)・・・・若干の増加
小動物で1.2%減少(2006年度比較)
競走馬関係で半減しました(2006年度比較)
獣医事専業者:30,751人
・国家公務員;451人
・地方公務員;6,920人
・共済組合;1,906人
・企業;1,986人
・個人開業;14,992人
・団体職員;1,684人
・農協;360人
・独立行政法人;646人
・私大教員;522人
・競馬関係者;279人(532人/2006年度)
・その他団体職員;704人
・その他;301人
非獣医事専業者:4,277人
合計35,028人
臨床獣医師数
・大動物:4,541人
・小動物:13,027人
・その他:114人
合計:17,682人