カンジダ菌はうつる?うつった場合の症状・うつるケース・対処法を徹底解説

カンジダ菌はうつる?

カンジダ症の疑いがある場合、「人にうつるのか」と不安を感じることもあるでしょう。

 

結論から述べれば、カンジダ菌が人にうつることはあります。カンジダ菌がうつる主なケースとしては下記が挙げられます。

 

  • カンジダ症が発症しているタイミングで性交渉をした
  • カンジダ症が発症しているタイミングでオーラルセックスやキスによる粘膜接触があった
  • カンジダ症が発症している人とタオルや下着を共有した

 

前提として、カンジダ症が発症する理由は、もともと体の中にいるカンジダ菌が増えすぎてしまうことにあります。

 

カンジダ菌は腟や皮膚、口の中などに普通に存在する常在菌で、健康な状態なら問題を起こしません。しかし、免疫力の低下やストレス、ホルモンバランスの変化、衣類によるむれなど、環境が変わることで菌のバランスが崩れ、症状があらわれます。

 

性交渉やオーラルセックス、タオルの共有のように、菌が移りやすい状況ではカンジダ菌が相手にうつることがあります。その人の体調や粘膜の状態によっては、カンジダ症の症状が出てしまうことがあるのです。

 

そのため、カンジダ菌に感染している疑いがある場合、菌をうつさないためにも「性交渉を控える」「タオルや下着の共有をしない」といった対処法をとるのが大切です。また、少しでもその疑いがある場合は放置をせずに、医療機関を受診するか民間の検査機関に検査を依頼するようにするのがよいでしょう。

 

当記事では、カンジダ菌がうつるケースやうつった場合の症状、対処法について解説していきます。

 

目次

カンジダ菌がうつるケース

カンジダ菌が性交渉をきっかけにうつることがあると聞くと、「これは性病なのでは?」と心配になる方も多いかもしれません。しかし、カンジダ症は一般的には性感染症には分類されません。

 

その理由は、カンジダ菌がもともと人の体内に存在する「常在菌」であるためです。性感染症とは、クラミジアや淋菌、梅毒などのように、他者との性的接触によってのみ感染し、健康な体には通常存在しない病原体が原因となる疾患を指します。

 

一方でカンジダ菌は、健康な人の体にも普通に存在しており、免疫力の低下やホルモンバランスの変化など、自分自身の体調や環境の影響で発症することが多いです。

 

ただし、性交渉によってカンジダ菌がうつり、それが引き金となってカンジダ症が現れるケースもあるため、必ずしも「性交渉と関係がない」とは言い切れません。

 

つまり、カンジダ症は「性病ではないけれど、性行為を通じて発症のきっかけになることがある」という、少し複雑な位置づけにあるといえます。

 

そして、カンジダ菌がうつるケースとしては具体的に下記が挙げられます。

 

  • 性交渉によってカンジダ菌がうつるケース
  • オーラルセックスやキスによる粘膜接触でカンジダ菌がうつるケース
  • タオルや下着の共有によってカンジダ菌がうつるケース

 

カンジダ菌は性器や口の粘膜などに存在し、こうした粘膜同士の接触を通じて相手に伝わることがあります。そのため、性交渉やキスによってカンジダ菌がパートナーにうつってしまうケースがあります。

 

また、性器や肛門まわりを拭いたバスタオルや、おりものや汗が付着した下着を共有した場合には、そこに付着していたカンジダ菌が一時的に別の人の肌や粘膜に移る可能性もあります。

 

ここからは、カンジダ菌がうつるケースについて、それぞれ詳しく解説していきます。

 

性交渉によってカンジダ菌がうつるケース

カンジダ菌がうつるケースとして、いちばんイメージしやすいのが性交渉をきっかけとする場合です。

 

カンジダ菌は、女性の場合は膣や外陰部、肛門まわり、男性の場合は亀頭や包皮の内側など、性器周囲の粘膜や皮膚に存在していることがあります。

 

性交渉では、性器同士が直接触れ合ったり、性器と手や口が触れ合ったりすると、粘膜や皮膚の接触が多くなります。そのため、性器カンジダ症の症状がある人と性交渉を行うと、相手の性器にカンジダ菌が移る可能性があります。

 

ただし、カンジダ菌が移ったからといって、必ずしもすぐにカンジダ症を発症するわけではありません。受け取った側の免疫力や膣内環境、皮膚の状態などが整っていれば、菌の増殖は抑えられ、症状が出ないことも多くあります。

 

一方で、疲労やストレス、抗生物質の使用、ホルモンバランスの乱れなどが重なり、体のバランスが崩れていると、性交渉をきっかけにカンジダ菌が増えやすくなり、かゆみやおりものの変化などの症状が出てくることがあります。

 

重要なのは、カンジダ症は典型的な性感染症とは少し性質が異なるという点です。カンジダ菌はもともと体にいる常在菌であり、性交渉がなくても発症することがあります。

 

とはいえ、性交渉がカンジダ菌の移動や増殖のきっかけになることもあるため、症状がある状態での性行為は控え、必要に応じてパートナーと一緒に医療機関を受診することが大切です。

 

オーラルセックスやキスによる粘膜接触でカンジダ菌がうつるケース

カンジダ菌は性器だけではなく、口の中にも存在する菌です。免疫力が低下していたり、長期間抗菌薬を使用していたりすると、口腔内のカンジダ菌が増えやすくなり、白い苔のようなものがつく口腔カンジダ症として現れることもあります。

 

このような状態の人とキスをしたり、オーラルセックスを行ったりすると、口腔内の粘膜から相手の口や性器の粘膜にカンジダ菌が移る可能性があります。粘膜同士は皮膚に比べて刺激に弱く、湿った環境であるため、菌が付着しやすい場所でもあります。

 

ただし、カンジダ菌が一時的に粘膜に付着しても、多くの場合は体の免疫や常在菌のバランスによって自然に抑え込まれることもあるため、必ず口腔カンジダ症が発症するわけではありません。

 

一方で、もともと免疫力が落ちている場合や、膣内や口腔内の環境が乱れている場合には、オーラルセックスやキスをきっかけに菌が増え、かゆみや炎症などの症状が出ることがあります。

 

そのため、口の中や性器に違和感やかゆみなどの症状がある場合には、状態が落ち着くまで様子を見るか、医療機関で相談することが望ましいと言えます。

 

タオルや下着の共有によってカンジダ菌がうつるケース

タオルや下着の共有によってカンジダ菌がうつるケースは、性交渉やキスに比べると頻度は高くないと考えられています。ただし、理論上はうつる可能性があるため、状況によっては注意が必要です。

 

性器カンジダ症を発症している人の外陰部や肛門まわりには、カンジダ菌が存在していることがあります。その部位を拭いた直後のバスタオルや、汗やおりものが付着した下着には、カンジダ菌が一時的に付着している可能性があります。

 

そのまま別の人が同じタオルで性器周囲を拭いたり、その下着を着用したりすると、タオルや布地を介してカンジダ菌が肌や粘膜に移ることがあり得ます。

 

とくに、湿った状態のタオルや、洗濯せずに繰り返し使った下着は、カンジダ菌が一定時間生き残りやすい環境になりやすいと考えられます。一方で、通常の家庭で行われる洗濯や乾燥によって多くの菌は数が減るため、清潔に管理されているタオルや下着を使っている限り、過度に恐れる必要はありません。

 

また、タオルや下着を通じてカンジダ菌が肌に付着したとしても、健康な人であれば、皮膚や粘膜のバリア機能や免疫の働きによって菌の増殖は抑えられ、症状が出ないことがほとんどです。

 

そのため、タオルや下着の共有が主な感染源というわけではありませんが、予防の観点から、肌に直接触れるものはできるだけ個人ごとに分けて使用し、こまめに洗濯して清潔を保つことが望ましいと言えます。

 

カンジダ菌がうつらないケース

カンジダ菌がうつると聞くと、「同じお風呂に入って大丈夫か」「温泉やプールの利用でカンジダ菌がうつるのでは」などと、不安に感じる方もいることでしょう。

 

結論からお伝えすると、日常生活の多くの場面では、カンジダ菌がうつって実際にカンジダ症を発症する可能性は非常に低いと考えられています。

 

一方で、医療の世界では、どのような状況にもわずかな例外が起こり得るという考え方をとるため、完全にゼロと断言することはあまり行いません。

 

そのため、ここでは理論上まったく可能性がないとまでは言えませんが、日常生活では過度に心配しなくてよいと考えられる主なケースを表にまとめました。

 

状況 カンジダ菌がうつる可能性 理由・補足
同じお風呂に入る ほとんど心配いらない 湯船の中ではお湯によって菌が薄まり、長時間同じ部分に密着するわけではない。通常の家庭のお風呂で入浴しているだけでカンジダ菌がうつることはまず考えにくい。
同じ湯船を順番に使う ほとんど心配いらない カンジダ菌は湿った場所を好むが、湯船のお湯の中で長く生き続けて相手に感染することは起こりにくい。湯船のお湯を共有しただけでカンジダ症を発症することは、一般的には心配しなくてよいレベル。
温泉や銭湯の利用 通常は心配いらない 多くの温泉や銭湯では、お湯の管理や清掃が行われている。短時間の入浴や浴槽の共有だけでカンジダ菌がうつることは、通常はほとんどない。
プールや海水浴 ほとんど心配いらない プールの水は塩素などで管理されていることが多く、海水もカンジダ菌にとって増えやすい環境とは言えない。水の中を一緒に泳ぐことでカンジダ菌がうつる心配は、通常はほとんどない。
トイレの便座を共用する 通常は心配いらない カンジダ菌は主に粘膜に存在し、体の外に出ると長くは生きられない。清掃がされている一般的なトイレの便座に短時間座っただけでカンジダ菌がうつることは、通常は考えにくい。
家族や友人との会話、同じ食卓で食事をする 心配いらない カンジダ菌は飛まつや空気を介して感染するタイプの菌ではない。そのため、会話や同じテーブルでの食事、同じ空間で過ごすことが原因でカンジダ菌がうつることはない。
握手やハグなどの軽いスキンシップ 心配いらない カンジダ菌は性器や口の粘膜など、限られた部位に多く存在する。手や腕が少し触れ合った程度では、カンジダ菌がうつることは通常ない。
日常の洗濯物を一緒に洗う 心配いらない カンジダ菌は洗剤や水洗いで数が減少し、洗濯後の衣類を通じて感染が広がる心配はほとんどない。

このように、カンジダ菌は日常生活のちょっとした接触や共有物を通じて簡単にうつる菌ではありません。

 

むしろ、免疫力の低下やホルモンバランスの変化、通気性の悪い環境が続くことなどによって、自分の体の中でカンジダ菌が増えやすくなり、結果としてカンジダ症を発症することが多いと考えられています。

 

カンジダ菌の感染が疑われる場合にみられる症状

カンジダ菌の感染と聞くと、腟のかゆみやおりものの変化を思い浮かべる方が多いかもしれません。実際に、腟カンジダ症はカンジダ感染の中でも頻度が高く、外陰部の強いかゆみや白いポロポロとしたおりものなどの症状がよくみられます。

 

一方で、カンジダ菌は口の中や皮膚にも存在することがあり、口腔カンジダ症や皮膚カンジダ症といった形で症状が出ることもあります。

 

部位によって現れる症状が変わるため、ここからは「膣カンジダ」「口腔カンジダ」「皮膚にあらわれるカンジダ症」ごとにみられやすい症状を解説していきます。

 

腟カンジダ症でみられる主な症状

腟カンジダ症は、カンジダ菌が腟内や外陰部で増えすぎることで起こる感染症です。女性の75%は一生のうちにカンジダ症を経験するともいわれており、一般的に「カンジダになった」という場合は腟カンジダ症を指すことが多いです。

 

膣カンジダ症の代表的な症状には、下記が挙げられます。

 

  • 外陰部や腟の強いかゆみやむずむずした違和感がある
  • 外陰部や腟の入り口が赤くはれて、ヒリヒリするような痛みや熱感がある
  • 白くてポロポロしたおりものが増える
  • おりものの量が増え、色や状態がいつもと明らかに違う
  • 排尿時にしみるような痛みが出ることがある
  • 性行為のときにこすれるような痛みや強い不快感がある

 

とくに、外陰部の強いかゆみと、白くポロポロしたおりものが現れるのは、腟カンジダ症によくみられる特徴です。かゆみが強くて掻き続けると、皮膚に小さな傷ができてしみるような痛みが出たり、下着がこすれてさらにヒリヒリしたりすることもあります。

 

ただし、膣カンジダ症の症状の出方にはかなり個人差があります。強いかゆみが続く方もいれば、「少しかしがゆい」「おりものがいつもと違う気がする」程度の軽い違和感にとどまる方もいます。

 

また、腟カンジダ症の症状は、細菌性腟炎や性行為によって広がる他の感染症とも似ている部分があります。

 

なお、おりものの変化やにおい、痛みの種類によっては、カンジダ症以外の病気が隠れていることもあるため、「カンジダだろう」と決めつけず、気になる症状が続く場合には検査を受けて原因を確認することが重要です。

 

口腔カンジダ症でみられる主な症状

カンジダ菌は腟だけでなく、口の中の粘膜にも存在することがあります。免疫力が低下しているときや、抗菌薬の使用などで口腔内の菌のバランスが崩れたときなどに、口の中でカンジダ菌が増えすぎると、「口腔カンジダ症」と呼ばれる状態になります。

 

口腔カンジダ症でみられる主な症状には、下記が挙げられます。

 

  • 舌や頬の内側、上あごなどに白い斑点や膜のようなものがつく
  • 白い部分をやさしくこすると、赤くただれたような粘膜が現れ、少し血がにじむことがある
  • 口の中がヒリヒリする、焼けつくように痛むと感じる
  • 口の中が乾いた感じや、綿を詰めたような違和感が続く
  • 味が分かりにくくなる、食べ物の味がおかしく感じられる
  • 辛いものや酸っぱいものがしみて食べづらい

 

とくに、「舌や頬の内側に白い苔のようなものが付く」という症状は、口腔カンジダ症でよくみられるものとして知られています。ただし、このような症状はすべての人に出るわけではなく、ヒリヒリした痛みや味の変化だけが目立つ場合もあります。

 

口腔カンジダ症は、糖尿病などの基礎疾患や、がん治療、免疫を抑える薬の使用など、免疫力が落ちている場合に起こりやすいとされています。また、入れ歯を使用している方や、口の中が乾燥しやすい方にも生じることがあります。

 

皮膚にあらわれるカンジダ症の症状

カンジダ菌の感染は、腟や口だけでなく皮膚にあらわれることもあり、これを「皮膚カンジダ症」といいます。とくに下記の部分では、カンジダ菌が増えやすく、症状が現れやすいです。

 

  • 乳房の下やおなかの下など、皮膚同士が重なり合う部分
  • わきの下や足の指の間、そけい部など、汗がたまりやすい部分
  • おむつでおおわれるおしりまわりや股の部分

 

皮膚カンジダ症の主な症状としては、下記が挙げられます。

 

  • 境界がはっきりした赤い発疹が出ている
  • 赤い部分がしっとりと湿っていて、皮膚がふやけたように見える
  • 発疹のまわりに、小さな赤い点やブツブツが点在する
  • かゆみやヒリヒリした痛みがあり、こすると悪化する

 

皮膚カンジダ症では、とくに湿った赤い発疹と、その周囲に散らばる小さなブツブツが特徴的とされています。あせもや湿疹、白癬など、他の皮膚疾患と見た目が似ていることも多く、自分で見分けることは簡単ではありません。

 

また、肥満や長時間のおむつ使用など、皮膚が蒸れやすい条件が重なっている場合には、皮膚カンジダ症が繰り返しやすくなることがあります。

 

皮膚の赤みやかゆみが続く場合、市販のかゆみ止めや自己判断の薬だけで対応してしまうと、かえって症状が長引くこともあります。発疹が広がってきたり、かゆみが強くなってきたりした場合には、皮膚科などを受診して原因を確認し、適切な外用薬やケア方法を相談することが大切です。

 

カンジダ菌が男性にうつることでみられる症状

カンジダ菌はパートナーの腟カンジダ症をきっかけに男性側にうつることがあり、それにより症状が現れる場合があります。

 

カンジダ菌がうつることで男性にみられる主な症状としては、下記が挙げられます。

 

  • 亀頭や包皮のかゆみやヒリヒリした不快感
  • 亀頭や包皮の赤みや発疹、色むらのある赤い斑点
  • 亀頭や包皮の表面がしっとりと湿り、つやのある赤い皮膚に見える状態
  • 亀頭の周りや包皮の内側に白いカスや粉がたまる
  • 包皮をめくった部分に白い膜のような付着物が見られる
  • 下着とこすれた時や洗う時にしみるような痛みがある
  • 排尿時にしみるような痛みが出ることがある
  • 亀頭の表面に小さな水ぶくれやただれが生じることがある

 

男性の性器にカンジダ菌が増えると、主に亀頭包皮炎と呼ばれる炎症の形で症状があらわれます。亀頭や包皮が赤くなったり、かゆみや違和感が出たり、白いカスのようなものが付着したりするのが特徴です。

 

一方で、男性はカンジダ菌を性器に持っていても、自覚できる症状がほとんど出ない場合も少なくありません。そのため、自分では気付かないままカンジダ菌を保有してしまい、性交渉を通じてパートナーの腟カンジダ症の再発に関わっている可能性もあります。

 

なお、症状の強さには個人差があり、「少しかしがゆい」「赤い気がする」程度のこともあれば、痛みや違和感が強く出ることもあります。糖尿病などで免疫力が低下している場合や、包茎で包皮の内側が蒸れやすい場合には、カンジダ菌が増えやすいとされています。

 

また、症状が似ている別の病気も多いため、自分でカンジダかどうかを判断するのは難しいのが実際です。

 

パートナーに腟カンジダ症がある場合で、「亀頭や包皮の赤みやかゆみが続く」「白いカスが何度も出てくる」「排尿時に痛みがある」といった場合には、泌尿器科などで相談することを検討してみてください。

 

カンジダ菌をうつさないための対処法

カンジダ症そのものは命に関わる病気ではありませんが、かゆみや痛みなどの不快な症状が続くため、日常生活やパートナーとの関係に影響が出てしまうおそれもあります。

 

そのため、カンジダ菌の感染が疑われる場合には、周りの人にうつさないように配慮することも大切です。ここでは、カンジダ菌をうつさないために意識したい基本的な対処法について解説していきます。

 

  • カンジダ菌の感染が疑われた際には放置しない
  • カンジダ症の症状がある間は性交渉を控える
  • 早めに医療機関や検査サービスを利用する

 

カンジダ菌の感染が疑われた際には放置しない

まずは、カンジダ菌の感染が疑われる症状が出たときに、そのまま放置しないことが大切です。自分の体の中でカンジダ菌が増えた状態が続くと、かゆみや炎症などの症状が長引くだけでなく、その間にパートナーや家族にカンジダ菌がうつる可能性が高まります。

 

症状が軽かったとしても、少しでも感染が疑われる場合には放置をしないことが大切です。

 

カンジダ症の症状がある間は性交渉を控える

カンジダ菌をパートナーにうつさないために、症状が出ている間は性交渉を控えることが重要です。

 

外陰部や腟、亀頭、包皮などに炎症がある状態で性行為を行うと、こすれる刺激によって症状が悪化しやすくなります。さらに、性器同士や口と性器が直接触れ合うことで、カンジダ菌がパートナーの粘膜に移る可能性が高まります。

 

カンジダ症は、厳密な意味での性感染症とは区別されますが、性交渉がきっかけになって菌が行き来し、お互いに症状を繰り返してしまうことがあります。特に、片方だけが治療を行い、もう片方が何も対処しないままだと、治ってはまた再発するという悪循環に陥りやすくなるのです。

 

かゆみや痛みが残っている間、または治療を始めて間もないタイミングでは、性交渉を控えるようにしましょう。症状が落ち着き、必要に応じて医師から問題ないと伝えられてから、体調を見ながら少しずつ再開するのが安心です。

 

早めに医療機関や検査サービスを利用する

カンジダ菌をうつさないためには、自分が本当にカンジダ症なのかをきちんと確認し、必要な治療を早めに受けることが欠かせません。原因が分からないまま自己判断で市販薬を使い続けたり、症状が出たり引いたりを繰り返している状態は、自分にとってもパートナーにとっても負担になります。

 

腟や外陰部の症状が気になる場合は婦人科や産婦人科、男性の性器の症状は泌尿器科、口の中は歯科や耳鼻科、内科、皮膚の症状は皮膚科など、症状に合わせて専門の診療科で相談しましょう。診察では、症状の経過や生活状況などを確認したうえで、必要に応じて分泌物や皮膚の一部を採取し、カンジダ菌が関わっているかどうかを確認します。

 

また、通院の時間が取りにくい方や、まず自分の状態を確認したい方に向けて、腟分泌物などを自宅で採取して検査会社に送付し、カンジダ菌の有無を調べる検査サービスを利用するのも得策です。このような検査を利用することで、「うつしてしまっていないか」「自分が保菌していないか」を判断しやすくなります。

 

検査でカンジダ菌が確認された場合には、医療機関で適切な治療を受けることで、自分の症状を改善すると同時に、周囲の人へカンジダ菌を伝えてしまう可能性を下げられます。

 

なお、弊社「株式会社 食環境衛生研究所」では、自宅でカンジダ感染の有無を調べられる検査キットを用意しております。都道府県知事から認められた登録衛生検査所で性病検査を実施しており、信頼性がある検査結果をお渡しいたします。

 

カンジダ菌に関するよくある質問

カンジダ症は再発しますか?

カンジダ症は一度治療しても、体調や環境の変化をきっかけに再発することがあります。カンジダ菌はもともと人の体内に存在する常在菌で、免疫力の低下やストレス、寝不足、ホルモンバランスの変化、抗菌薬の使用、蒸れやすい下着などの条件が重なると、再び増えやすい状態になります。

 

とくに「生理前になると同じ症状が出る」「疲れている時に悪化しやすい」「抗生剤を飲んだ後によく発症する」といったパターンがある方もいます。

 

再発を繰り返す場合には、生活習慣の見直しに加えて、婦人科や皮膚科で相談すると、自分の体質や背景に合わせた予防方法を提案してもらえることがあります。

 

カンジダ菌は子どもにもうつりますか?

カンジダ菌が、日常生活のちょっとした接触だけで子どもにうつる可能性は高くありません。しかし、状況によっては子どもに症状が出ることがあり、その代表例が乳児の口腔カンジダ症です。

 

赤ちゃんの舌や頬の内側に白い斑点が見られる「乳児鵞口瘡」と呼ばれる状態は、カンジダ菌が関係しています。授乳中の場合、母親の乳頭にカンジダ症があると、赤ちゃんの口に菌が移って症状が出ることがあります。逆に、赤ちゃんの口腔カンジダ症が母親側に伝わることもあります。

 

また、子どものおむつかぶれの中には、カンジダ菌が関わっているケースもあります。湿気と蒸れが続く環境はカンジダ菌が増えやすいため、こまめなおむつ交換と肌ケアが大切です。

 

とはいえ、通常のスキンシップや入浴、抱っこだけでカンジダ症を発症することはほとんどありません。

 

カンジダ菌に感染するような行為の覚えがなくても感染しますか?

性行為の覚えがなくてもカンジダ症を発症することは十分にあります。カンジダ菌は体の中に元々存在する常在菌であり、特別な行為がなくても、体調の変化などによって自分の体内で菌が増えすぎれば症状が出るからです。

 

例えば、次のような状況はカンジダが発症しやすくなる要因です。

 

  • 強い疲労やストレスが続いたとき
  • 睡眠不足が続いて免疫力が落ちているとき
  • 抗菌薬を服用したあとに腟内の菌バランスが崩れたとき
  • 生理周期の影響で腟内環境が変化したとき
  • 通気性の悪い下着や衣類で性器まわりが蒸れたとき

 

こうした理由から、「性行為をしていないのにカンジダになった」「パートナー以外の心当たりがないのに発症した」というケースは珍しいことではありません。

 

まとめ

カンジダ菌は人の体にもともと存在する常在菌であり、免疫力の低下や生活環境の変化など、さまざまな要因が重なることで増えすぎてしまい症状があらわれます。カンジダ症は性病と誤解されることもありますが、性交渉だけが原因ではなく、体調や衣類のむれ、ホルモンバランスの変化など、日常生活と密接に関係しています。

 

一方で、性交渉をきっかけに相手にカンジダ菌が伝わることもあり、パートナー間で症状を繰り返すケースもあります。そのため、「うつさない」「うつらない」ための配慮として、症状がある間の性交渉を控えることや、必要に応じて検査・治療を行うことが大切です。

 

カンジダ症が疑われる症状がある場合、自己判断で放置したり市販薬だけで対応したりすると、症状が長引いたり再発しやすくなったりすることがあります。気になる症状が続くときは、婦人科・泌尿器科・皮膚科などの医療機関や、検査サービスを活用して原因を確認しましょう。

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この記事を書いた人

臨床検査技師
所属学会
・日本臨床衛生検査技師会
・日本性感染症学会

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