性器カンジダ症に罹った際に性交渉(エッチ)はいつからできる?

カンジダ症に罹った場合、性交渉はいつから再開できるのでしょうか。結論としては、症状が完全におさまり治療が完了するまでは性交渉を控えるべきです。 カンジダ症は性感染症として分類されることもありますが、実際には常在菌によって引き起こされる疾患であり、適切な治療と期間を守れば確実に改善します。 この記事では、カンジダ症に罹った際の性交渉に関する疑問や注意点について、分かりやすく解説していきます。   誰にもバレずに自宅で簡単検査!カンジダ検査キットはこちら  
目次

性器カンジダ症に罹った際に性交渉(エッチ)はいつからできる?

性器カンジダ症に罹った際に性交渉(エッチ)はいつからできる? 性器カンジダ症に罹った際、性交渉を再開できるタイミングは治療が完了し症状が完全に消失してからです。 症状が少し軽くなったからといって早期に性交渉を再開すると、パートナーへの感染リスクが高まるだけでなく、自身の症状が悪化したり治療期間が長引いたりする可能性があります。 カンジダ症の治療中に性交渉を行うと、炎症を起こしている患部がさらにダメージを受けてしまいます。女性の場合、膣内や外陰部に炎症がある状態で性交渉を行うと、粘膜が傷つきやすく痛みや出血を伴うこともあります。男性の場合も亀頭や包皮に炎症がある状態での性交渉は症状を悪化させる原因となります。 性交渉再開の目安 医師から処方された薬を使い切り、以下の症状が完全になくなったことを確認してから性交渉を再開するのが理想的です。
  • かゆみ
  • 発赤や腫れ
  • おりものの異常
  • 痛みや違和感
不安がある場合は、治療終了後に医療機関で再度診察を受け、完治の確認をしてもらうことをお勧めします。

性交渉ができない期間はおおよそ「1~2週間程度の治療期間」

カンジダ症の治療にかかる期間は、症状の重さや個人差によって異なりますが、一般的には1~2週間程度が目安となります。 参考:日本感染症学会「性器カンジダ症」 https://jssti.jp/pdf/guideline2008/02-10.pdf

カンジダ症の治療期間

カンジダ症の治療期間 カンジダ症の治療期間は、感染部位や症状の程度によって変わってきます。

女性の膣カンジダの場合

抗真菌薬の膣錠や膣坐剤を使用するのが一般的です。
  • 6日間連続で使用するタイプ
  • 1回の使用で効果が持続するタイプ
症状が軽度であれば、治療開始から3~4日程度で症状の改善を実感できることが多いですが、完治には1週間程度を要します。

男性のカンジダ性亀頭包皮炎の場合

抗真菌薬を含む軟膏やクリームを1日2~3回患部に塗布します。症状が軽度であれば1週間程度で改善することが多いですが、包茎の方や症状が重い場合は2週間以上かかることもあります。 包皮内に菌が残りやすいため、包皮をしっかり翻転させて清潔に保ちながら治療を続けることが重要です。

治療を成功させるポイント

治療期間中は、処方された薬を自己判断で中断しないことが大切です。症状が改善したように感じても、菌が完全に死滅していない可能性があり、中途半端に治療を終えると再発のリスクが高まります。 また、治療中は患部を清潔に保ち、通気性の良い下着を着用することで治療効果が高まります。

こんな場合は再受診を

医療機関を受診すべき目安

  • 2週間以上治療を続けても症状が改善しない
  • 症状が悪化する
  • 再発を繰り返す
これらの場合は、他の疾患の可能性も考えられるため、再度医療機関を受診して検査を受けることをお勧めします。カンジダ菌にもいくつかの種類があり、使用している抗真菌薬が効きにくいタイプである可能性もあるため、医師と相談しながら治療方針を見直すことが必要になる場合もあります。

カンジダは性交渉でうつる?うつる確率は?

カンジダ症は性交渉を通じてパートナーにうつることがあります。 ただし、カンジダ菌自体は人間の皮膚や粘膜に常在している菌であり、必ずしも性交渉だけが感染経路ではありません。実際には、免疫力の低下やホルモンバランスの変化によって、自分自身が持っている常在菌が異常増殖して発症するケースの方が多いと考えられています。

性交渉による感染確率

性交渉による感染確率については、明確な数値を示すことは難しいですが、カンジダ症を発症している方と性交渉を行った場合、相手に菌が移る可能性は十分にあると言えます。 特に女性から男性への感染よりも、カンジダ症を発症している男性から女性への感染の方が起こりやすいと推測されています。これは女性の膣内環境が菌の増殖に適しているためです。

発症までの期間

カンジダは性行為後に何日後に発症するかという点については、個人差が大きいものの、一般的には2~3日から1週間程度で症状が現れることが多いようです。 ただし、感染してもすぐに発症するわけではなく、免疫力が正常であれば無症状のまま経過することもあります。逆に、免疫力が低下しているタイミングで感染すると、比較的早く症状が現れることもあります。

感染予防のために

性交渉による感染リスクを考慮すると、カンジダ症の症状がある間は性交渉を避けることが最も確実な予防策です。また、パートナーがいる場合は、自分がカンジダ症に罹っていることを伝え、お互いに治療を受けることも検討すべきです。

カンジダの感染の仕組み

カンジダの感染について理解するためには、まずカンジダ菌の性質を知る必要があります。

カンジダ菌とは

カンジダ菌は真菌の一種で、健康な人の以下の部位に常在しています。
  • 皮膚
  • 口腔内
  • 消化管
  • 膣内
通常は免疫システムや他の常在菌とのバランスによって増殖が抑えられていますが、何らかの理由でこのバランスが崩れると異常増殖し、カンジダ症を発症します。

性交渉による感染の流れ

性交渉による感染の場合、カンジダ菌が多く存在する部位との接触によって菌が移動します。 例えば、膣カンジダを発症している女性と性交渉を行った場合、膣内や外陰部に存在する大量のカンジダ菌が男性の性器に付着します。通常であれば男性の免疫力や皮膚のバリア機能によって菌は洗い流されたり死滅したりしますが、包皮内など湿った環境では菌が残りやすく、増殖する可能性があります。 女性が感染する場合も同様で、カンジダ菌を持つ男性との性交渉によって膣内に菌が侵入します。膣内は温度が高く湿度も保たれているため、カンジダ菌にとって増殖しやすい環境です。 特に以下の状態では感染しやすくなります。
  • 抗生物質の使用などで膣内の正常な細菌叢が乱れている
  • ホルモンバランスの変化によって膣内環境が変化している
  • 免疫力が低下している

オーラルセックスによる感染

口腔内カンジダを持っている方とのオーラルセックスによって性器にカンジダが感染することもあります。 カンジダ菌は口腔内にも常在しているため、免疫力が低下している方や口腔衛生が不十分な方の口腔内には多くのカンジダ菌が存在している可能性があります。このような場合、オーラルセックスを通じて性器にカンジダ菌が移動し、感染が成立することがあります。

コンドームを使用しても感染するケースもある

コンドームは性感染症予防の基本的な手段ですが、カンジダ症の場合、コンドームを使用しても完全には感染を防げないケースがあります。

コンドームで防ぎきれない理由

カンジダ菌はコンドームで覆われていない部分にも存在している可能性があるためです。 例えば以下の部位です。
  • 外陰部
  • 陰嚢
  • 会陰部
性交渉時には、コンドームで保護されている部分以外にも皮膚や粘膜の接触が生じます。特に女性が膣カンジダを発症している場合、外陰部全体にカンジダ菌が広がっていることが多く、性交渉の前後の接触や前戯の段階で菌が移動する可能性があります。 また、男性がカンジダ性亀頭包皮炎を発症している場合も、包皮の内外にカンジダ菌が存在しており、コンドーム装着前の接触で感染が成立することもあります。

コンドームの使用上の問題

さらに、以下の場合は感染リスクが高まります。
  • コンドームの使用方法が適切でない
  • 性交渉中にコンドームが破れたり外れたりした
  • コンドーム装着のタイミングが遅い
コンドームを装着するタイミングが遅い場合、挿入前の接触で既に菌が移動している可能性もあります。

コンドームは有効だが性交渉は控えることが最善

ただし、コンドームの使用が全く意味がないわけではありません。適切に使用すれば感染リスクを大幅に減らすことができます。 しかし、カンジダ症の症状がある場合は、コンドームを使用するかどうかに関わらず、症状が完治するまで性交渉を控えることが最も確実な予防策となります。

性交渉によって感染したカンジダの症状例

性交渉によって感染したカンジダの症状は、自然発症したカンジダと基本的には同じですが、感染から発症までの経緯や症状の現れ方に若干の違いがある場合があります。男性と女性では症状の現れ方が異なるため、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

【男性の症状】亀頭包皮炎

男性がカンジダに感染した場合、最も多く見られるのがカンジダ性亀頭包皮炎です。

初期症状

  • 亀頭や包皮に軽いかゆみや違和感
  • 亀頭の表面が赤く腫れる
  • 白いカスのような分泌物が包皮の内側や亀頭の溝に溜まる
この分泌物は酒粕のような独特の質感を持ち、悪臭を伴うこともあります。

症状の進行

かゆみは次第に強くなり、特に以下のタイミングで症状が強く現れる傾向があります。
  • 入浴後
  • 就寝時
  • 性器が温まったとき
症状が進行すると、以下のような状態になることもあります。
  • 亀頭や包皮の皮膚がただれる
  • 小さな水疱ができる
  • 排尿時に痛みを感じる
  • 性交渉時に痛みや不快感を覚える
包茎の方の場合、包皮の中に分泌物が溜まりやすく、症状が悪化しやすい傾向にあります。

【男性の症状】その他の症状と合併症

カンジダ性亀頭包皮炎が悪化すると、陰茎全体に炎症が広がることがあります。

カンジダ性尿道炎

カンジダ菌が尿道に侵入すると、カンジダ性尿道炎を発症することもあります。 症状は以下の通りです。
  • 排尿時の痛みや違和感
  • 尿道からの分泌物

全身性の感染(稀なケース)

免疫力が著しく低下している方の場合、カンジダ菌が血流に乗って全身に広がる可能性もあります。 これは稀なケースですが、以下の人は注意が必要です。
  • 糖尿病の人
  • 免疫抑制剤を使用している人
  • HIV感染者
全身性のカンジダ感染症は重篤な状態を引き起こす可能性があるため、早期の治療が重要です。

再発による影響

カンジダ性亀頭包皮炎を繰り返す場合、以下のような問題が生じることもあります。
  • 包皮や亀頭の皮膚が硬くなる
  • 包皮の開口部が狭くなる
  • 包茎が悪化する
  • 排尿障害が生じる
再発を繰り返す場合は根本的な治療を検討する必要があります。

【女性の症状】膣カンジダの典型的症状

女性がカンジダに感染した場合、膣カンジダ症として症状が現れます。

最も特徴的な症状

白いカッテージチーズ状または酒粕状のおりものの増加です。 通常のおりものとは明らかに異なる特徴があります。
  • 質感:カッテージチーズ状または酒粕状
  • 色:白い
  • 臭い:無臭または酵母のような独特の臭い

強いかゆみ

外陰部や膣内に強いかゆみが生じることも特徴的です。
  • 日常生活に支障をきたすほど強いことがある
  • 夜間に悪化する傾向がある
  • 掻いてしまうと皮膚が傷つき、炎症がさらに悪化する

発赤と腫れ

外陰部の発赤や腫れも見られます。
  • 膣の入り口周辺が赤く腫れる
  • 大陰唇・小陰唇が赤く腫れる
  • ヒリヒリとした痛みや灼熱感を感じる

痛みを伴う行為

  • 性交渉時に痛みを伴うことが多い
  • 排尿時に染みるような痛みを感じる

膣カンジダの進行と合併症

膣カンジダの症状が進行すると、外陰部全体に炎症が広がり、会陰部や肛門周囲にまで症状が及ぶことがあります。
皮膚の状態悪化
  • 皮膚が乾燥してひび割れる
  • 小さな傷ができる
  • 下着との摩擦で痛みが増す
慢性化した場合
症状が慢性化すると、以下のような変化が起こることもあります。
  • 膣粘膜が厚くなる
  • 膣壁に白い膜のようなものが付着する
  • 他の感染症にもかかりやすくなる
妊娠中の注意点
妊娠中の女性がカンジダ症を発症した場合、出産時に新生児に感染する可能性があります。 新生児が産道を通過する際にカンジダ菌に曝露され、以下の症状を発症することがあります。
  • 口腔カンジダ症
  • 皮膚カンジダ症
そのため、妊娠中にカンジダ症を発症した場合は、出産前に治療を完了させることが推奨されます。

カンジダ症かどうかが判断できない時はどうする?

カンジダ症の症状は他の性感染症や皮膚疾患と似ている部分もあるため、自己判断が難しいこともあります。特に初めて症状が出た場合や、いつもと違う症状がある場合は、適切な診断を受けることが重要です。

医療機関を受診する

カンジダ症かどうか判断できない場合、最も確実な方法は医療機関を受診することです。

医療機関での診断方法

医師による視診や問診に加えて、必要に応じて以下の検査を行います。
顕微鏡検査
  • 採取した分泌物やおりものを顕微鏡で観察する
  • カンジダ菌特有の形態を確認する
  • 比較的短時間で結果が分かる
培養検査
  • 採取した検体を培養してカンジダ菌の種類を特定する
  • カンジダ菌にはいくつかの種類があり、種類によって効果的な治療薬が異なる
  • 再発を繰り返している方や治療がうまくいかない方に推奨される
  • 結果が出るまでに数日〜1週間程度かかる

受診時に伝えるべき情報

医療機関を受診する際は、以下の情報を医師に伝えることで、より正確な診断が可能になります。
  • 症状がいつから始まったか
  • どのような症状があるか
  • 性交渉の有無
  • 過去のカンジダ症の罹患歴
  • 現在服用している薬
恥ずかしさから情報を隠してしまうと、適切な診断や治療が受けられない可能性があるため、正直に伝えることが大切です。 また、症状が出ている部位の写真を撮っておくと、診察時の参考になることもあります。

検査キットを使用する

近年では、自宅で簡易的にカンジダ症の検査ができるキットも販売されています。

検査キットの特徴

これらの検査キットは、自分で膣分泌物や尿を採取し、検査機関に送付することで検査結果を得られるものです。
こんな方に便利
  • 医療機関を受診する時間がない方
  • 婦人科を受診することに抵抗がある方

複数の性感染症を同時検査

検査キットの多くは、カンジダ菌だけでなく他の性感染症についても同時に検査できるものもあります。 結果は以下の方法で確認できます。
  • 郵送
  • ウェブサイトから申し込み
陽性の場合は医療機関の受診を推奨される仕組みになっています。

検査キットの注意点

検査キットはあくまで補助的なツールであり、正確性は医療機関での検査に劣る場合があります。
正しい採取方法が重要
  • 説明書をよく読む
  • 清潔な状態で採取する
  • 正しく行うことで、より正確な結果が得られる
結果が出た後の対応
  • 検査結果が陰性でも症状が続く場合:医療機関を受診する
  • 陽性であった場合:必ず医療機関を受診し、適切な治療を受ける
検査キットだけに頼らない
検査キットは診断の補助として有用ですが、最終的には医師の診察を受けて正確な診断を得ることが、適切な治療と早期回復につながります。 「初めて症状が出た場合」「症状が重い場合」「妊娠中の場合」などの場合は、検査キットだけに頼らず、早めに医療機関を受診することをお勧めします。   誰にもバレずに自宅で簡単検査!カンジダ検査キットはこちら  

カンジダ症に罹ったら彼女・彼氏に言うべきか

カンジダ症に罹ったら彼女・彼氏に言うべきか カンジダ症に罹った場合、パートナーに伝えるべきかどうかは多くの方が悩む問題です。 カンジダは性感染症として分類されることもありますが、実際には常在菌の異常増殖によって発症することが多く、必ずしも性交渉が原因とは限りません。しかし、パートナーとの関係性や今後の性交渉の予定によって、伝えるべきかどうかの判断は変わってきます。

性交渉の機会があるならきちんと伝えるべき

現在交際中で定期的に性交渉がある関係であれば、カンジダ症に罹ったことをパートナーに伝えることをお勧めします。 伝えるべき重要な理由は以下の通りです。

1. パートナーへの感染リスク

性交渉を通じてパートナーに感染させてしまうリスクがあります。特に症状が出ている間の性交渉は感染リスクが高くなります。 パートナーに何も伝えずに性交渉を続けると、相手に感染させてしまう可能性があり、その後お互いに再感染を繰り返す「ピンポン感染」の状態に陥ることもあります。

2. 性交渉を控える理由の説明

治療期間中は性交渉を控える必要があるため、その理由を説明する必要があります。 理由を言わずに性交渉を拒否し続けると、パートナーが不安に思ったり、関係がぎくしゃくしたりする可能性があります。正直に状況を説明することで、お互いに理解し合い、治療に協力してもらうことができます。

3. パートナーも感染している可能性

パートナーも既に感染している可能性があります。 カンジダ症は男性の場合、無症状のことも多く、本人が気づいていない可能性があります。お互いに検査を受け、必要であれば同時に治療することで、再発のリスクを減らすことができます。

伝える際のポイント

伝える際は、以下の点を説明すると相手の誤解を避けることができます。
  • カンジダが常在菌であること
  • 性交渉以外の原因でも発症すること
  • 免疫力低下やホルモンバランスの変化などで発症すること
「浮気をしたのではないか」などと疑われることを心配する方もいらっしゃいますが、丁寧に説明しましょう。

感染機会が無いならプライベートで治療するのも一つ

一方で、以下のような状況であれば、必ずしも伝える必要はないかもしれません。
  • 現在パートナーがいない場合
  • 最近性交渉がなく、今後もしばらく予定がない場合
  • 遠距離恋愛で会う機会が少ない場合
カンジダ症は個人の健康問題として治療できる疾患であり、プライバシーの範囲内で対処することも可能です。

誤解されるリスク

特に、パートナーが性感染症に関する知識が少ない場合、カンジダ症について説明しても誤解される可能性があります。 「カンジダ=性感染症=浮気」という単純な図式で考えてしまう方もおり、関係が悪化してしまうリスクもあります。医学的な説明をしても理解してもらえない場合や、過度に心配されてしまう場合は、かえって関係にストレスを与えることになりかねません。

注意すべきケース

ただし、治療中に突然性交渉の機会が訪れた場合は、その時点で正直に伝えることが重要です。 症状がまだ残っている状態で性交渉をすることは、以下のリスクがあります。
  • 相手への感染リスク
  • 自分の症状が悪化する可能性
一時的な雰囲気に流されて後悔することのないよう、誠実な対応を心がけましょう。

再発を繰り返す場合

カンジダ症を繰り返す場合は、何らかの基礎疾患や生活習慣の問題がある可能性もあります。 そのような場合は、パートナーに伝えて理解と協力を得ることで、より効果的な予防と治療が可能になることもあります。 絶対的な正解はありませんが、相手への配慮と自分の健康管理のバランスを取りながら、最善の選択をすることが大切です。

カンジダの感染経路・機会まとめ

カンジダ症の感染経路や発症の機会は多岐にわたります。一般的には常在菌の異常増殖による自然発症が最も多いとされていますが、他者から感染するケースや、自分の体内の別の部位から移動してくるケースもあります。 カンジダ症は一つの原因だけで発症するのではなく、複数の要因が重なって発症することも多いため、様々な可能性を理解しておくことが予防につながります。

性交渉による感染

性交渉は、カンジダ菌が他者から移動してくる主な経路の一つです。 カンジダ症を発症している人と性交渉を行うことで、相手の性器や体液に含まれるカンジダ菌が自分の性器に付着し、条件が整えば増殖して症状を引き起こします。 特に、相手が症状を発症している場合は菌の数が多いため、感染のリスクが高まります。

粘膜接触による感染

性交渉による感染は、粘膜同士の直接接触によって菌が移動します。女性の膣内は温度と湿度が高く、カンジダ菌にとって増殖しやすい環境であるため、一度菌が侵入すると定着しやすい傾向があります。 男性の場合も、特に包皮の内側など湿った環境では菌が残りやすく、増殖する可能性があります。

オーラルセックスを通じた感染

オーラルセックスを通じた感染も起こり得ます。口腔内にカンジダ菌が多く存在している人とのオーラルセックスを行うと、口から性器へカンジダ菌が移動し、性器カンジダ症を引き起こす可能性があります。 逆に、性器カンジダ症を発症しているパートナーとオーラルセックスをすることで、性器から口腔へカンジダ菌が移動し、口腔カンジダ症を発症することもあります。 このように、オーラルセックスは口腔と性器の間でカンジダ菌を相互に伝播させる経路となり得るため、症状がある場合は性行為を控えることが重要です。

感染しても発症しないケースもある

ただし、性交渉でカンジダ菌が移動したとしても、必ずしも発症するわけではありません。 免疫力が正常であれば、体の防御機能によって菌の増殖が抑えられます。 しかし、疲労やストレス、他の病気などで免疫力が低下している場合は、発症しやすくなります。

自己の常在菌の異常増殖

カンジダ症の最も一般的な発症の仕組みは、自分自身が元々持っているカンジダ菌が異常増殖することです。

カンジダ菌は常在菌

カンジダ菌は健康な人の皮膚、口腔内、消化管、性器などに常に存在している常在菌であり、通常は免疫システムや他の常在菌とのバランスによって数が調整されています。 しかし、何らかの理由でこのバランスが崩れると、カンジダ菌が異常に増殖し、症状を引き起こします。

免疫力の低下

免疫力の低下は、カンジダ菌が異常増殖する最も大きな要因の一つです。 以下の状況で免疫力が低下します。
  • 風邪やインフルエンザなどの病気
  • 疲労の蓄積
  • 睡眠不足
  • 強いストレス
  • 糖尿病やHIV感染症などの慢性疾患
  • ステロイド薬や免疫抑制剤の使用

抗生物質の使用

抗生物質の使用も、カンジダ症の発症リスクを高めます。 抗生物質は細菌感染を治療するために重要な薬ですが、同時に体内の善玉菌も減少させてしまいます。特に膣内や腸内には、カンジダ菌の増殖を抑える働きを持つ乳酸菌などの善玉菌が多く存在していますが、抗生物質によってこれらの菌が減少すると、カンジダ菌が増殖しやすくなります。

ホルモンバランスの変化(女性)

女性の場合、ホルモンバランスの変化も大きな要因となります。 以下のタイミングで発症しやすくなります。
  • 妊娠中
  • 生理前
  • 経口避妊薬の使用時
特に妊娠中は、高いエストロゲンレベルによって膣内のグリコーゲンが増加し、これがカンジダ菌の栄養源となるため、発症リスクが高まります。

体内の他部位からの移動

カンジダ菌は体の様々な部位に常在しているため、ある部位から別の部位へ移動して感染を引き起こすこともあります。

肛門周囲から性器への移動

最も一般的なのは、肛門周囲や腸内のカンジダ菌が性器に移動するケースです。 女性の場合、肛門と膣が近い位置にあるため、以下の状況で菌が移動する可能性があります。
  • 排便後の拭き方が不適切
  • 下痢などで肛門周囲の菌が増加している

手指を介した移動

口腔内のカンジダ菌が手指を介して性器に移動することもあります。
  • 口腔内を触った手でそのまま性器に触れると菌が移動する可能性がある
  • 唾液を介した接触によっても菌が移動することがある

公衆浴場での感染リスクは低い

入浴やプールでの感染を心配する方もいらっしゃいますが、これらの場所でカンジダに感染する可能性は極めて低いと考えられています。 理由は以下の通りです。
  • カンジダ菌は水中では長時間生存できない
  • 感染が成立するには一定量以上の菌が必要
ただし、公衆浴場などで不潔なタオルを共用したり、他人が使用した後の濡れたマットに直接座ったりすることは、衛生的に好ましくありません。

下着やタオルの共用

下着やタオルの共用によって感染するリスクも、理論的にはゼロではありませんが、実際には極めて低いと考えられています。 カンジダ菌は乾燥した環境では長時間生存できないため、洗濯して乾燥させた下着やタオルから感染する可能性はほとんどありません。

環境要因による発症リスクの増加

カンジダ菌は、温度が高く湿度の高い環境を好みます。 以下の状況では、デリケートゾーンが蒸れてカンジダ菌が増殖しやすくなります。
  • 通気性の悪い下着やきつい衣服を長時間着用する
  • 夏場や運動後に汗をかいた状態で長時間過ごす
  • 濡れた水着を長時間着用する

過度な洗浄

過度な洗浄も、逆にカンジダ症のリスクを高めることがあります。 デリケートゾーンを清潔に保つことは重要ですが、石鹸で何度も洗ったり、膣内を洗浄したりすると、正常な菌叢が乱れてカンジダ菌が増殖しやすくなります。 適度な洗浄と、洗浄後のしっかりとした乾燥が大切です。

食生活の影響

食生活もカンジダ菌の増殖に影響を与えると考えられています。糖分の多い食事はカンジダ菌の栄養源となる糖分を体内に増やすため、甘いものやジュース、精製された炭水化物などの過剰摂取は避けることが推奨されます。 また、アルコールの過剰摂取は免疫力を低下させ、カンジダ菌が増殖しやすい体内環境を作る要因となるため、飲酒は適度な量に留めることが重要です。 バランスの取れた食生活を心がけることで、カンジダ症の予防や再発防止につながります。

カンジダは再発する?

カンジダ症は再発しやすい疾患として知られています。一度治療して症状が改善しても、再び同じ症状が現れることは珍しくありません。 実際、膣カンジダ症を経験した女性の約5~8%は年に4回以上の再発を繰り返す「再発性膣カンジダ症」に該当すると報告されています。 再発する主な理由は、カンジダ菌が常在菌であるという性質に起因します。 治療によって症状を引き起こしていた過剰に増殖した菌は減少しますが、完全に体内から排除することはできません。そのため、免疫力の低下や膣内環境の変化など、カンジダ菌が増殖しやすい条件が整うと、再び症状が現れる可能性があります。

再発しやすい条件

再発しやすい条件としては、以下の要因が挙げられます。 抗生物質の使用:抗生物質は細菌感染の治療には効果的ですが、膣内や腸内の善玉菌も減少させてしまうため、カンジダ菌が増殖しやすい環境を作ってしまいます 糖尿病などの基礎疾患:血糖値が高い状態が続くと、カンジダ菌の栄養源となる糖分が増え、菌が増殖しやすくなります ホルモンバランスの変化:妊娠中や生理前などホルモンバランスが変化する時期も再発しやすいタイミングです 免疫力の低下:ストレスや睡眠不足による免疫力の低下 湿気の多い環境:湿気の多い環境での長時間の過ごし方なども再発リスクを高める要因となります

再発を防ぐための日常生活の工夫

再発を防ぐためには、以下の予防が重要です。
  • 通気性の良い下着を選び、きつい衣服を避ける
  • 入浴後はデリケートゾーンをしっかりと乾燥させる
  • 濡れた水着やスポーツウェアを長時間着用しない
  • デリケートゾーンを過度に洗浄せず、優しく洗う
  • 十分な睡眠とバランスの取れた食事で免疫力を維持する
  • ストレスを適切に管理する
  • 糖分の過剰摂取を避ける

カンジダの治療薬

カンジダ症の治療には抗真菌薬が使用されます。抗真菌薬には、塗り薬、膣錠、膣坐剤、内服薬など様々な形態があり、感染部位や症状の程度によって適切なものが選択されます。

女性の膣カンジダの治療薬

女性の膣カンジダの治療では、膣錠や膣坐剤が第一選択となることが多いです。 代表的な薬剤は以下の通りです。
  • イソコナゾール
  • ミコナゾール
  • クロトリマゾール
これらは膣内に直接投与することで、高い濃度の薬剤を患部に届けることができます。 参考:日本感染症学会「性器カンジダ症」 https://jssti.jp/pdf/guideline2008/02-10.pdf また使用期間は薬剤によって異なります。
  • 6日間連続で使用するタイプ
  • 1回の使用で効果が持続するタイプ

外用薬の併用

外陰部のかゆみや炎症に対しては、抗真菌薬を含むクリームや軟膏を併用することもあります。
  • 1日2〜3回、患部に塗布する
  • 症状が改善するまで継続して使用する

男性のカンジダ性亀頭包皮炎の治療薬

男性のカンジダ性亀頭包皮炎の場合は、主にクリームや軟膏が使用されます。 内服薬 症状が重い場合や、膣錠などの局所治療で効果が不十分な場合は、内服薬が処方されることもあります。 代表的な内服薬は以下の通りです。
  • フルコナゾール
  • イトラコナゾール
内服抗真菌薬は、全身から作用するため効果が高い反面、副作用のリスクもあるため、医師の指示に従って正しく服用することが重要です。

治療薬使用時の注意点

治療薬を使用する際の注意点として、症状が改善しても処方された薬を最後まで使い切ることが挙げられます。 途中で治療をやめてしまうと、菌が完全に死滅せず再発のリスクが高まります。また、市販薬を使用する場合も、症状が改善しない場合や悪化する場合は、速やかに医療機関を受診することが大切です。

カンジダ症は市販薬で治療できる?

カンジダ症は市販薬でも治療可能です。特に過去にカンジダ症と診断されたことがあり、同じような症状が再発した場合は、市販薬を使用して自己治療することもできます。

市販薬の入手先

ドラッグストアや薬局では、以下の製品が販売されています。
  • 女性の膣カンジダ用の膣錠や外用薬
  • 男性のカンジダ性亀頭包皮炎用の軟膏

女性用の市販薬

女性用の市販薬としては、膣錠と外用クリームがセットになった製品が多く販売されています。 代表的なブランドは以下の通りです。
  • フェミニーナ膣カンジダ錠
  • メンソレータム フレディCC膣錠
  • エンペシドL錠
これらは医療用医薬品と同じ有効成分を含んでおり、6日間の使用で症状の改善が期待できます。

男性用の市販薬

男性用の市販薬としては、抗真菌成分を含む軟膏やクリームが販売されています。 ただし、男性のカンジダ症は包茎などの解剖学的な要因が関係していることもあるため、市販薬で改善しない場合は医療機関を受診することをお勧めします。

市販薬使用時の注意点

市販薬を使用する際は、以下の点に注意してください。

初めて症状が出た場合

初めてカンジダ症のような症状が出た場合は、自己判断で市販薬を使用する前に医療機関を受診することが推奨されます。 カンジダ症と思っていても、実際には他の性感染症や疾患である可能性もあるためです。

こんな場合は医療機関へ

以下の場合は医療機関での検査と治療が必要です。
  • 市販薬を使用しても6日間で症状が改善しない
  • 症状が悪化する
  • 頻繁に再発する

特別な注意が必要な方

以下の方は、市販薬を使用する前に医師や薬剤師に相談することが重要です。
  • 妊娠中や授乳中の方
  • 糖尿病などの基礎疾患がある方

市販薬の限界

市販薬は症状を抑えることはできますが、再発を繰り返す根本的な原因を解決することはできないため、生活習慣の見直しも併せて行うことが大切です。

カンジダ症を診てもらうには何科?

カンジダ症を診てもらうには何科? 膣カンジダの症状がある場合、女性は婦人科または産婦人科を受診するのが最も適切です。

婦人科がおすすめの理由

婦人科では女性特有の疾患を専門的に診察しており、カンジダ症の診断と治療に精通しています。 以下の検査や診察を行います。
  • 内診
  • 膣鏡診
  • おりものの状態確認
  • 顕微鏡検査
  • 培養検査
これらの検査によって正確な診断が可能です。

受診することへの不安

婦人科を受診することに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、カンジダ症は非常に一般的な疾患であり、婦人科医は日常的に多くの患者さんを診察しています。 恥ずかしがる必要はありませんし、早期に適切な治療を受けることで症状を早く改善できます。

婦人科以外の選択肢

婦人科が近くにない場合や、何らかの理由で婦人科を受診できない場合は、以下の診療科でも相談できることがあります。
  • 内科
  • 皮膚科
  • 性感染症専門のクリニック
ただし、膣内の診察が必要な場合は、最終的に婦人科への紹介となることもあります。

男性の場合

男性がカンジダ性亀頭包皮炎を発症した場合は、泌尿器科を受診するのが適切です。 泌尿器科では男性の性器に関する疾患を専門的に扱っており、カンジダ性亀頭包皮炎の診断と治療を行うことができます。 泌尿器科が近くにない場合は、皮膚科でも対応してもらえることが多いです。

初診時に伝えるべきこと

初診時には、以下の情報を伝えることでスムーズな診察が可能になります。
  • 症状がいつから始まったか
  • 性交渉の有無
  • 過去の罹患歴
  • 現在服用している薬
また、症状が出ている部位の写真を撮っておくと、診察時の参考になることもあります。

まとめ

カンジダ症に罹った際は、症状が完全に治まるまで性交渉を控えることが最も重要です。治療期間は一般的に1~2週間程度で、医師の指示に従って処方された薬を最後まで使い切ることが再発予防の鍵となります。 カンジダは性交渉でうつることもありますが、実際には常在菌の異常増殖による発症が最も多く、免疫力の低下やホルモンバランスの変化など様々な要因が関係しています。 症状が出た場合は自己判断せず医療機関を受診し、女性は婦人科、男性は泌尿器科で適切な診断と治療を受けましょう。 再発を防ぐには、通気性の良い下着の着用、適切な洗浄と乾燥、十分な睡眠とストレス管理、バランスの取れた食事が効果的です。 パートナーへの告知は、性交渉の機会がある場合は伝えることをお勧めしますが、感染機会がない場合は個人的に治療することも選択肢の一つです。 カンジダ症は適切な知識と対処法があれば十分にコントロール可能な疾患ですので、症状が気になる場合は一人で悩まず医療機関を受診しましょう。   誰にもバレずに自宅で簡単検査!カンジダ検査キットはこちら    
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この記事を書いた人

臨床検査技師
所属学会
・日本臨床衛生検査技師会
・日本性感染症学会

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