梅毒の時に皮膚に出る症状(しこり・発疹)

梅毒の時に皮膚に出る症状

「皮膚にしこりや発疹ができたけど、これって梅毒?」
「ニキビみたいなものができたけど、梅毒の可能性はある?」

梅毒は、感染後の進行段階によってさまざまな皮膚症状が現れる病気です。特に、初期にはしこり(硬性下疳)、進行すると発疹(バラ疹)が出ることが特徴的ですが、見た目だけでは梅毒かどうかを判断するのは難しいこともあります。

本記事では、梅毒による皮膚症状の特徴、検査を受けるべきケース、検査方法や治療法について詳しく解説 します。
皮膚に異変を感じたら、自己判断せず、適切な検査を受けることが大切です。

目次

皮膚にしこりができても必ず梅毒とは限らないが、心当たりがあるなら検査または受診を

皮膚にしこりや発疹ができたからといって、必ずしも梅毒であるとは限りません。
ニキビや湿疹、良性の皮膚腫瘍など、他の皮膚トラブルと見分けがつきにくいこともあります。

ただし、過去数週間〜数ヶ月の間に、梅毒の感染リスクのある性行為(コンドームなしの性交・オーラルセックス・性風俗の利用など)をした心当たりがある場合は、念のため検査を受けることをおすすめします。

梅毒は初期症状が自然に消えてしまうことがあり、「治った」と思って放置すると、数年後に深刻な合併症を引き起こすことがあります。
少しでも不安がある場合は、早めに検査を受けましょう。

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梅毒により皮膚に出る症状の特徴

個人差はありますが、梅毒の皮膚症状は、進行段階によって変化します。

【梅毒の進行状況】 【皮膚の症状】 【発症時期】
第1期(初期) 硬いしこり(硬性下疳)、潰瘍 感染後3週間〜3ヶ月ごろ
第2期(進行) バラ疹(赤い発疹)、丘疹(盛り上がった発疹)、扁平コンジローマ(湿ったイボ) 感染後3ヶ月〜6ヶ月ごろ
潜伏梅毒(無症状) 皮膚症状なし 感染から数年ごろ
第3期・第4期(晩期) ゴム腫(ゴムのような硬いしこり)、皮膚潰瘍 感染から10年以上

それぞれの進行状況について詳しく解説します。

第1期(初期)|硬性下疳(しこり)

梅毒に感染すると、最初に「硬性下疳(こうせいげかん)」と呼ばれる硬いしこりが発生します。

性器・肛門・口・舌など、感染した部位にでき、痛みがほとんどない のが特徴です。

しこりは数週間〜1ヶ月ほどで自然に消えますが、これは「治った」というわけではなく、体内で病原菌が増殖し続けています。

第2期(進行)|バラ疹・丘疹・扁平コンジローマ

第1期の症状が消えた後、数ヶ月経つと、体全体に赤い発疹(バラ疹)が現れる ことがあります。

バラ疹は手のひらや足の裏にも出ることが特徴で、かゆみや痛みがないため、気づかないこともあります。

さらに、盛り上がった丘疹(きゅうしん)や、湿ったイボ状の扁平コンジローマが発生する こともあります。

潜伏梅毒(無症状)

第2期の発疹が消えると、数年〜10年にわたる無症状の期間(潜伏梅毒) に入ることがあります。

この間も体内では梅毒が進行しており、再発や後遺症のリスク があります。

第3期・第4期(晩期)|ゴム腫

治療せずに放置すると、最終的に皮膚や内臓、神経に影響を及ぼす「晩期梅毒」 へと進行します。

ゴムのような硬いしこり(ゴム腫)ができ、進行すると皮膚が壊死することもあります。

梅毒の検査をするべきケースについて

以下のケースに1つでも当てはまる場合は、すぐに梅毒の検査を受けるようにしましょう。

  • 性器・肛門・口にしこりや潰瘍ができた
  • 手のひらや足の裏に赤い発疹が出た
  • 最近、コンドームなしの性行為をした
  • 風俗に行ったり、不特定多数との性交渉の機会があったりした
  • パートナーが梅毒に感染していた

上記のケースに当てはまらない場合でも、少しでも心配な場合はすぐに検査を受けるのがおすすめです。

梅毒の検査方法と費用

梅毒の検査費用は、検査機関によって異なりますが、食環境衛生研究所では、男女ともに梅毒検査を3,410円で受けることが可能です。

食環境衛生研究所の場合、梅毒の検査は、指先から採血をして検査用ろ紙に染み込ませて行います。

検査材料を返送した後、約2〜4営業日後に検査結果をインターネットで確認することが可能です。

梅毒の治療方法

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梅毒は抗生物質(ペニシリン系)の服用や注射 で治療します。

第1期・第2期では2〜4週間の治療 で完治することが多いですが、第3期以降になると治療期間が長くなり、後遺症が残る可能性 があります。

できるだけ早期に治療を開始することが大切です。

梅毒の皮膚症状に関するよくある質問

梅毒の皮膚症状について、食環境衛生研究所に寄せられる以下の質問についてまとめました。

梅毒しこりQA

 

  • ニキビに見えるものも梅毒の可能性はある?
  • 梅毒のしこりは痛い?
  • しこりが消えたということは梅毒が治ったということですか?
  • 梅毒は自然に治る?
  • 梅毒は痒くなる?

梅毒の皮膚症状についての疑問や不安がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

ニキビに見えるものも梅毒の可能性はある?

はい、特に第2期の丘疹(盛り上がった発疹)はニキビに似ていることがあります。

梅毒のしこりは痛い?

はい、特に第2期の丘疹(盛り上がった発疹)はニキビに似ていることがあります。

しこりが消えたということは梅毒が治ったということですか?

いいえ。体内では梅毒が進行している可能性があるため、必ず検査を受けましょう。

梅毒は自然に治る?

自然治癒することはありません。必ず医療機関で治療を受ける必要があります。

梅毒は痒くなる?

基本的にはかゆみはありませんが、個人差があります。

まとめ

梅毒の皮膚症状は、進行によって変化し、初期のしこりから発疹、晩期には深刻な皮膚病変が現れます。


少しでも不安を感じたら、早めに検査を受け、適切な治療を開始することが大切です。

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この記事を書いた人

臨床検査技師
所属学会
・日本臨床衛生検査技師会
・日本性感染症学会

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