渭城の朝雨 軽塵を浥す

帰宅中の電車内で大学生たちが、「卒業式のあとに、みんなで飲みに行きたいね」という会話をしていました。来月には卒業を控え、この時期になるとある漢詩が思い出されます。

 

渭城の朝雨 軽塵を浥す

客舎青青 柳色新たなり

君に勧む更に尽くせ 一杯の酒

西のかた陽関を出ずれば 故人無からん

 

前半の青々とさわやかな情景と、後半の「もう一杯飲み干したまえ。西の方(かた)陽関を出てしまったら、もう君に酒を勧めてくれる友人もいないであろう」という、もう会えない ことを悟っている作者の寂しい心の内が、何ともしみじみと、この時期には特に響きます。

↑熱田神宮より

フィス長 マツヲ

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