先月、国宝松本城を訪れました。1500年頃の深志城が始まりで、石川康長が築造した五重六階の天守は現存する日本最古です。
中国にも城がありますが役割は大きく異なります。日本の城は「戦うための天守(軍事拠点)」の性格を残しつつ平和な装いも持つのに対し、中国の城は「都市全体を囲む巨大な城壁(都市防御施設)」です。松本城の天守は1590年代に豊臣秀吉が徳川家康を監視するため築かせた軍事拠点で、寛永年間には月見櫓が増築されました。
中国語の「城」は都市全体を囲む城壁を指し、西安の城壁は周囲約13.7キロと桁違いです。城楼は天守閣と似て見えますが、門を守る城壁の一部にすぎません。同じ「城」でも、松本城は「点」の軍事・権威の施設、中国の城は「面」の都市防御施設という根本的な違いがあります。
