5Sって?

5Sという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
5Sの語源は「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」を
ローマ字表記したときに頭文字Sが5個あるところからきています。
なかなかうまいこと言ったものです。
食品衛生分野でにおいて、安全な食品を提供する上で大前提となるものです。
普段食品分野で見かけるこの言葉が、最近酪農雑誌に乗っているのを見かけました。

「整理」…いるものといらないものを分けて、いらないものを捨てること
「整頓」…必要なものを、いつでも、誰でも取り出せるようにすること
「清掃」…常に掃除をしてきれいな状態に保つこと
「清潔」…整理・整頓・清掃を維持すること
「しつけ」…決められたことをいつも正しく守る習慣づけをすること

当たり前といったら当たり前のことですが、
意識しないとなかなか難しいものです。
このような意識が、食品衛生の世界だけでなく、
畜産衛生の世界でもますます広がれば、
末端にいる消費者はより安全な食生活が送れますね。

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獣医師の職業調査

獣医師免許を所持する者の職業調査(2008年)が農水省よりは発表されました。
大動物で1.6%増加(2006年度比較)・・・・若干の増加
小動物で1.2%減少(2006年度比較)
競走馬関係で半減しました(2006年度比較)

獣医事専業者:30,751人
  ・国家公務員;451人
  ・地方公務員;6,920人
  ・共済組合;1,906人
  ・企業;1,986人
  ・個人開業;14,992人
  ・団体職員;1,684人
  ・農協;360人
  ・独立行政法人;646人
  ・私大教員;522人
  ・競馬関係者;279人(532人/2006年度)
  ・その他団体職員;704人
  ・その他;301人
非獣医事専業者:4,277人
合計35,028人

臨床獣医師数
  ・大動物:4,541人
  ・小動物:13,027人
  ・その他:114人
合計:17,682人

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民間家畜衛生検査機関談話会

昨日、第4回民間家畜衛生検査機関談話会が開かれました。
動物の検査を行う検査機関の集まりで13社、22名の参加がありました。
各ラボの近況報告、PCV2の定量PCRの現状、薬剤感受性ディスクの状況について情報交換が行われました。
最近の疾病情報としてはレプトスピラ(豚)、IBH(鶏)などの発生の報告がありました。
また、PCV2定量に関して各社の分析方法が照会されました。今後の課題として、独自の手法で各ラボが行っている分析法などに関し、結果が共有できるように精度管理を含め検討が必要であるとしました。

食品検査食品分析残留農薬
レジオネラ菌検査ノロウイルス検査食品アレルギー・アレルゲン検査

鶏の羽毛を微生物が分解?

インドの研究者が鶏の羽毛を分解する細菌Steptomyces indioensisを発見した。分解物は飼料原料や殺虫剤成分にもなるという。
通常、鶏の羽毛の分解は、自然状態では5~7年かかるが、この菌を使うと2.3日で分解できるとのこと。
鶏の羽毛は世界で85億トン/年間に達するためリサイクルの道が開ければありがたい。

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たまごが赤色

皆さんの中で、ゆで卵を食べようとしたら白身の部分が赤っぽかったことはありませんか?
これは、セラチア菌に汚染された鶏が産んだ卵や加熱調理後にひび割れ部分からセラチア菌が侵入して増殖したものです。
この菌は、増殖すると赤色の色素を出すために卵が赤く染まるらしいとのこと。
菌が増殖しているため、変な臭いがする場合もありますが、ゆでてしまっているため臭わない場合もあります。あまり強い菌ではないらしいですが何れにしても、ばい菌が増殖したものなので絶対に食べないでください。

セラチア菌について。
セラチア菌は腸内細菌科に属します。いわゆる腸管の中で生存している細菌です。また、台所のシンクなど湿気の多い環境にも広く存在しています。菌が増殖すると赤くなりますので水回りで赤いシミを見つけたらセラチア菌の可能性が強く疑われます。この場合、シンク回りを清掃、消毒することは勿論のことですが、手洗いや食材の取り扱いも充分な注意が必要です。

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学術研究機関

家畜伝染病予防法では、監視伝染病に特定して、家畜に病原体を接種して行う試験研究を行う場合は学術研究機関の指定を受けるものとされています。
指定の基準としては概ねP2施設が適用となり、指定の方法としては申請書を農林水産大臣に提出します。
当然のことですが、厳しい当局の調査があります。
なお、生物学的製剤等の製造販売承認を取得している事業所に関してはこの法律の適用外となっています。

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豚レンサ球菌

豚レンサ球菌(Streptcoccus suis)は、豚に髄膜炎、心内膜炎等を引き起こし、致死率も高く経済的損失が大きいことから、世界の主要な養豚国においても恐れられています。また、この菌はヒトにも感染し、髄膜炎等を引き起こします。
ヒトは、豚あるいは生の豚肉や内臓肉に接触して感染することから、農場及びと畜場におけるリスク低減策が求められています。
人畜共通感染症としての重要性が注目されています。

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アジュバント

アジュバントとは投与した抗原に対する免疫応答を増強する物質でラテン語の adjuvare(助ける)に由来しています。
水酸化アルミニウムゲル、リン酸アルミニウムゲル、油性(オイル)などがあり、特にオイル系では食用油から界面活性剤まで、「ポリソルベイト、エデト酸ナトリウム、カルボキシビウニルポリマー、流動パラフィン、酢酸トコフェロールなど」複数採用されている。
これらのアジュバントは家畜では一般的に使用されているが、人体用での使用はあまり聞かない。
今回、輸入されるノバルティス社及びグラクソ社の新型インフルエンザワクチンは食用(サメの肝油)のアジバントが採用されているそうです。
日本のワクチンでアジュバントが採用されていない理由の一つがアジュバントの副作用にあります。アジュバントを使用してワクチンの効果をアップさせることはいいことですが、副作用等の安全性は確認済みなのだろうか?

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犬に住民票

東京都板橋区は愛犬の名前などを記載した犬の「住民票」を発行する。25日から区保健所の窓口で、登録済みの犬を対象に無料で受け付けるそうです。
犬の登録率や狂犬病の予防接種率を向上させるのが狙いで、区は「飼い犬を対象にした住民票は、全国でも珍しいのではないか」としている。
区内には約5万匹の飼い犬がいるが、登録されているのは約1万7千匹。住民票は名前や写真、生年月日、種類などを記載するそうです狙い通りにいくでしょうか?。
今後、その他の市町村まで普及するか?
将来、犬だけでなく猫やヘビ、ワニ、カメなどのペットにいたるまで住民票の登録をしなければならない時代になるのかなー。
気軽にペットも飼えない時代になってきた。

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賢い細菌

人間を含む動物には免疫機能があって、好中球、リンパ球、マクロファージなどがいつも外界から入ってくる異物と戦ってくれています。なのにどうやって病原細菌は体の中で増えて悪さをすることができるのでしょうか?実は細菌の中にはこの免疫機能をかいくぐる術をもった賢いものがいるのです。以下にその例をいくつかあげてみましょう。
【莢膜】
細菌のまわりにあるゼリー状の膜で、文字通り「莢(さや)」となって好中球やマクロファージに食べられないように身を守ります。
【コアグラーゼ】
細菌が出す酵素で、血液を凝固させてしまう作用があります。その凝固した成分を菌体自身に纏うことによってバリヤをつくり、好中球やマクロファージに食べられないように身を守ります。
【プロテアーゼ】
これも細菌が出す酵素です。生体側の武器である免疫グロブリン(抗体)を破壊してしまいます。

もちろんこれらはほんの一例で、細菌の病原性を担う要素は他にも数多くあります。
また、これら細菌を撃退しようと抗生剤を投与しても薬剤耐性菌なるものが出現することも多々あります。目に見えないほどの小さな生き物であるにもかかわらず、実に巧妙な機能が備わっているものですね。

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