安いコンドームやアダルトグッズは安全?海外サイト品に発がん性の危険も?|潜む性病へのリスク

海外通販サイトで衣料品や雑貨を買ったことがある方は多いのではないでしょうか。
なかには、コンドームアダルトグッズも並んでいることに気づいた方もいるかもしれません。
「こんなに安くて手軽に買えるなら…」そう思っていませんか?
もちろん、一部の海外通販サイトが提供する手軽さや価格の魅力は否定できません。
しかし、低価格の裏には、私たちの健康を脅かす重大な「見えないリスク」が潜んでいるかもしれません。
本コラムでは、海外通販サイトで販売されているコンドームやアダルトグッズの安全性について解説していきます。
あくまで、商品に潜むリスクを理解し、より安全で賢い選択ができるよう、客観的な情報を提供することを目的としています。
目次

海外サイトで販売されるコンドームは大丈夫?


コンドームは、日本では避妊と性感染症予防を目的とした『管理医療機器』として薬機法に基づき厳しく管理されています。
そのため、国内の正規流通品は高い安全基準を満たしていますが、海外通販サイトで販売されているものは、日本の医療機器としての承認を受けていない、品質基準が不明な製品や偽造品である可能性があり、使用には注意が必要です。

安価で製造された品質基準が不明なコンドームは、素材の耐久性が低かったり管理状態が悪く劣化していたりする可能性があり、使用中に破れてしまうリスクが否定できません。
コンドームは、意図しない妊娠を防ぐための「避妊」と、梅毒やクラミジアなどの性病から身を守るための「予防」という、2つの重要な役割を担っています。
その品質が不確かであれば、避妊効果が得られないばかりか性病予防も期待できず、コンドームを使用するそもそもの意図が失われてしまうことになります。

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日本で販売されるアダルトグッズとの違いは?

日本でアダルトグッズを販売する際には、その種類によって、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)に基づく厳しい手続き(例:コンドームなどの医療機器の場合)や、風営法に基づく『営業開始届出』(例:性風俗関連特殊営業としてアダルトグッズを専門的に扱う場合)の提出が必要となります。
一方で、海外サイトで販売されている商品は、多くが海外のサプライヤーから直接発送されるため、これらの日本の法律や基準を満たしているかや、日本と同様の安全性試験が行われているかを確認するのは非常に困難です。

海外サイト商品の有害物質含有の危険性



一部の海外通販サイトが販売する商品をめぐっては、過去に鉛やカドミウム、フタル酸系エステル、ホルムアルデヒドなどの有害物質が基準値を超えて検出されるケースが相次いでいます。
過去に有害物質の含有が判明した商品には、子供用衣類やアクセサリー類、おもちゃなどがあります。
検出された有害物質のなかでも、フタル酸系エステルホルムアルデヒドは、アダルトグッズから検出される可能性が高いとされています。

有害物質含有事例|関連記事は以下からご覧ください。
▶【SHEIN、Temu、AliExpress】子供用服・おもちゃから発がん性物質検出
▶SHEIN、Temu、AliExpress品から検出 発がん性物質「カドミウム」とは
▶【SHEIN,Temu,AliExpress】子供用冬服 発がん性物質等の有害物質検出

フタル酸系エステルとは

フタル酸エステルは、プラスチックに柔軟性を与えたり、加工しやすくするための可塑剤として広く使われています。
しかし、生殖機能に悪影響を及ぼし、不妊や早産のリスクをもたらすほか、発がん性も指摘されています
フタル酸エステルは、環境ホルモン(内分泌かく乱物質)の一種であり、生物の体内に取り込まれると、本来のホルモンの働きを妨げ、さまざまな異常を引き起こす可能性があります。

アダルトグッズには様々な素材が使われていますが、特に柔軟性や弾力性のあるプラスチック製の製品には、フタル酸エステルが使用されている可能性があります。
バイブレーターやディルドなどがこれに該当することがあります。
透明でゼリーのような質感を持つバイブレーターやディルドは、PVC(ポリ塩化ビニル)というプラスチックの一種から作られている可能性が非常に高いです。
PVCを柔らかく、ゼリーのような感触にするためには、フタル酸エステルが可塑剤として大量に使用されることがあります。

ホルムアルデヒドとは

ホルムアルデヒドは、化学物質であり刺激臭のある気体です。
主に建築資材や家具の接着剤、衣類の防しわ加工などに使われます。
人体には、目や鼻、のどの粘膜を刺激し、シックハウス症候群(建材や家具、日用品などから発生する化学物質が室内にこもり、それを吸い込むことで住んでいる人に様々な体調不良が起こる現象)の原因となるほか、発がん性も指摘されています

複数の素材を貼り合わせて作られるアダルトグッズの場合、その接着剤にホルムアルデヒドが使用される可能性があります。
例としては、硬質プラスチックと柔らかいシリコーンやTPE(熱可塑性エラストマー)が組み合わされたバイブレーター(特に、本体と先端の結合部などに使用)があげられます。
また、布製・繊維製のアダルトグッズの場合、防しわ加工、防縮加工、染料の定着剤、防腐・抗菌剤としてホルムアルデヒドが使用されることがあります。
例としては、コスプレ系のウェアやランジェリー、コルセットなどがあげられます。

安全な製品を選ぶために

性具はデリケートな粘膜に直接触れる道具です。
そのため、製品が安全であることは、あなたの健康を守る上で非常に重要となります。
フタル酸エステルやホルムアルデヒドなどの有害物質による健康への影響、アレルギー反応などを避けるためには、製品選びにおいて安全性をしっかりと確認することが推奨されます。
健康を守るために、製品を選ぶ際は以下の点をチェックしましょう。

素材表示を確認する

最もおすすめは医療用シリコーン(Medical Grade Silicone)製の製品です。
これは通常、フタル酸エステルやホルムアルデヒドを含まず、非常に衛生的です。
表示がなくても安全な製品である可能性は十分にありますが、「フタル酸エステルフリ(Phthalate-free)」や「PVCフリー(PVC-free)」と表示されている製品はフタル酸エステルなどの有害物質が使われていないことを示す大切な手がかりとなります。

異臭がないかチェックする

開封時に、鼻を刺すような強い化学臭、プラスチック臭、ゴムが焦げたような刺激臭がする場合は注意が必要です。
フタル酸エステルやホルムアルデヒドなど、有害物質が使われている可能性があります。

価格と購入元に注意する

極端に安価な製品は、コストを抑えるために安全性が低い素材が使われている可能性が高いです。
信頼できる販売店やブランドを選びましょう。
公式サイトや正規代理店では、素材情報や安全性への考え方が明確に示されています。
海外製品でも、日本の正規代理店を通している場合は、日本語での適切な表示や説明があるかを確認すると良いでしょう。

まとめ

海外通販サイトで手軽に買えるコンドームやアダルトグッズには、性病への感染や有害物質含有など見えないリスクが潜んでいます。
特に、フタル酸エステルを含む可能性が高いPVC(ポリ塩化ビニル)製の柔軟なプラスチック製品や、ホルムアルデヒドが使用された
接着剤や布・繊維が使用されている製品には注意が必要です。
一方で、有害物質が製品に含有しているかを確認することは簡単ではありません。
そのため、製品を選ぶ際には、使用されている素材や異臭がないかの確認、信頼できるメーカーや販売店から購入するといった心がけが重要です。
正しい知識をもち、安心して製品を購入・使用しましょう。

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この記事を書いた人

臨床検査技師
所属学会
・日本臨床衛生検査技師会
・日本性感染症学会

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