性病検査は生理中にできる?

性病検査は生理中にできる?

性病検査を受けようとしたとき、生理中でも検査ができるのか、疑問に思った方もいるのではないでしょうか。
生理中の性病検査は、検査する項目によって検査方法や検査材料が異なるため、検査に影響が出るものがあります。
例えば、梅毒検査、HIV検査のような血液を使う検査では、生理の影響を受けないため検査が可能ですが、膣分泌液を使う淋病検査、クラミジア検査では、検査の精度が落ちる可能性があります。
膣分泌液を使う検査には、イムノクロマト法と核酸増幅法があります。
イムノクロマト法は、生理中に行うことで検査精度が落ちやすい検査方法です。
一方、核酸増幅法は、生理中に行っても検査精度の落ちにくい検査になります。
しかし、生理中は子宮内膜や血液が混ざり、検査の精度が落ちる可能性があります。
正しく検査を行うためには、生理が終わってから検査を受けることをおすすめします。
また、検査方法については、検査会社や検査項目により異なりますので、よく確認するようにしましょう。
 

目次

【性病別】生理中でもできる検査と生理中は確認が必要な検査がある

 
生理中でも可能な検査と確認が必要な検査
 

  • 生理中にできる検査は、血液を使用する検査(梅毒、HIVなど)
  • 生理中に検査方法の確認が必要な検査は、膣分泌液を使用する検査(淋病、クラミジアなど)

性病検査の中には、生理中でもできる検査と、生理中は検査方法の確認が必要な検査があります。
できる検査は、血液を使用した検査です。検査項目は、梅毒、HIV、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスが対象になります。
確認が必要な検査は、膣分泌液を使用した検査です。検査項目は、淋病検査、クラミジア検査が対象となります。
 

生理中だと性病検査の精度は落ちる?

 
生理中精度が落ちやすい検査法は?
 

  • 精度が落ちやすい検査方法は、イムノクロマト法
  • 精度が落ちにくい検査方法は、核酸増幅法

血液を使用する検査は、検査の精度が落ちることはありません。
しかし、膣分泌液を使用する検査(イムノクロマト法・核酸増幅法)は、検査の精度が落ちる可能性があります。
生理中の膣内には、分泌液以外に血液や子宮内膜の一部が含まれているため、それらが混ざることで正確な結果が出ないことがあります。
また、同じ検査項目でも検査方法によって精度が異なるため、各検査機関が採用している検査方法について確認する必要があります。
 

検査精度が落ちやすい検査方法について

生理により検査精度が落ちやすい検査方法は、イムノクロマト法です。
イムノクロマト法は、即日検査と呼ばれるほど簡易的に検査が行える検査方法です。
医療機関で採用されることが多く、妊娠検査薬と同じ原理で、検査キットに現れる線で判定します。
検査を開始して15分ほどで結果を出すことができますが、血液の混入により、正しい結果がでないことがあります。
 

検査精度が落ちにくい検査方法について

生理中でも検査精度が落ちにくい検査方法は、核酸増幅法です。
核酸増幅法は、病原体の遺伝子を検出する検査方法で、イムノクロマト法より高感度の検査方法になります。
検査方法の多くは、検査材料から病原体の遺伝子を取り出す前処理が行われます。
前処理を行うことで、検査に影響がある血液や子宮内膜を取り除くことができ、検査への影響を受けにくくすることができます。
 ただし、生理中に採取した検査材料には、血液や子宮内膜が混ざっています。
核酸増幅法でも正しい検査結果が得られないことがあるため、なるべく生理が終わってから検査を受けるようにしましょう。
 

弊社の検査方法

梅毒検査・HIV検査 淋病検査・クラミジア検査
・自動免疫測定法(ECLIA法) ・核酸増幅法(PCR法)

 
弊社での梅毒検査、HIV検査は、自動免疫測定法を用いて行っています。
梅毒検査、HIV検査の検査方法は、自動免疫測定法とイムノクロマト法があります。
自動免疫測定法は、専用の機械を使用し測定しているため、非常に高感度な検査方法です。
イムノクロマト法は簡易的に検査を行えますが、検査キットに現れる線を目視で判定するため、感度は自動免疫測定法よりやや低くなります。
 
淋病検査とクラミジア検査は、核酸増幅法を用いて行っています。
こちらも非常に高感度な検査のため、イムノクロマト法と比べて生理中の影響を受けにくいですが、正しい検査結果を得るためにも生理中の検査はなるべく避けた方が望ましいです。
 

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生理の終わりかけであれば、スワブ(膣分泌液)を使用した検査は受けられる?

生理が終わってから検査を受けることを推奨します。
生理の終わりかけであっても、膣内に血液や子宮内膜の一部が含まれていることがあるので、検査の精度は落ちる可能性があります。
 

クラミジアは生理で治る?

クラミジアは、生理で治ることはありません。
生理で子宮内膜が剥がれ、血液と一緒に排出されても、クラミジアは体内に残り続けます。
放置すると、膣から腹部へ感染が広がり、子宮頸管炎や不妊につながることがあります。
クラミジアは治療をすれば完治する病気なので、症状がある方や感染の可能性がある方はお早めに検査を受け正しい治療を受けることが大切です。
 

まとめ

このコラムでは、生理による性病検査への影響について解説してきました。
生理中でも検査ができるかどうかは、検査項目や検査方法によって異なるため、検査を受ける前に確認することが非常に重要となります。
淋病検査やクラミジア検査といった膣分泌液を使用する検査は、生理中は検査精度が落ちる可能性があるため、生理が終わってからの検査を推奨します。
ただし、症状がある場合や何か気になることがある方は、お早めに医療機関を受診するようにしてください。
また、クラミジアをはじめほとんどの性病は自然治癒することはありません。
症状が治まってもまた再発する可能性があります。心当たりのある方はお早めの検査、治療を推奨します。
性病は、どうしても人に話しづらく放置してしまう方が多い病気ですが、パートナーや周りの人に感染を広めないためにも、正しい知識を身につけ正しく検査を受けることが重要です。
 

 

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この記事を書いた人

臨床検査技師
所属学会
・日本臨床衛生検査技師会
・日本性感染症学会

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