とある農場から肺炎症状の相談を受けました。
農場概要:150頭一貫経営。分娩舎ゾーン(約0~60日齢1ライン)、子豚舎ゾーン(約60~90日齢2ライン)、肥育舎前期ゾーン(約90~120日齢1ライン)、肥育舎後期ゾーン(約120~出荷1ライン)。16頭/房の同一グループで出荷まで飼養。
状況:肥育舎前期ゾーンの約100日齢頃に決まって肺炎症状(咳き込み、へコへコ症状)が発生している。秋季頃から発生が目立っている。PRRSは陰性、ヘモフィルスも落ち着いている農場。
考えられる事:①各ゾーンで環境面の問題点は見えるが一番気にかかるのは子豚舎ゾーンと肥育舎前期ゾーンの環境較差乾燥と隙間と低温②移動回数の多さによる③各ゾーンの飼料ラインの関係もありその都度異なる移動日齢。
考察:ここの農場は肥育舎前期ゾーン以外でも環境面の不備は散見されるがその他のゾーンでは豚の体調変化はそれほど見られない。一番気になるのが子豚舎ゾーンと肥育舎ゾーンの環境較差ただし、勘違いしてはいけないのは乾燥、隙間、低温が直接豚の体調変化に影響しているわけではない。(段階的に慣れさせた上で氷点下の雪のもと完全放牧飼養している農場が存在する)今回のことで再認識させられたのは以前いた場所と移動後の場所の環境較差が激しいほど豚の体調が崩れやすいことである。