水族館とサル山を比較すると微生物に対する”肌感”が未来から来る話

↑フィス長自家製ピンホールレンズにより撮影

新型コロナの感染者が増え始めている一方で、予防意識の低下が指摘されています。
予防意識の低下がなぜ起きるのか?
その一つに、微生物に対する“肌感”のつかみにくさがあるのではないでしょうか。

例えば、「微生物についてなんでもいいので想像してみてください」といわれた場合、どのようなものを想像するでしょうか。
細長かったり、丸かったり、の画像を思い浮かびませんか?

極小サイズの微生物に対しての我々のイメージといえば、ほとんどの場合、視覚器を使ってレンズを介した、あの二次元モノクロ画像です。本物を見たような感覚ではありますが、実は顕微鏡というレンズを介しているわけで、それは有名人をテレビで見るのとあまり変わらないかもしれません。「有名人を生で見た」と、「有名人をテレビで見た」とでは、感覚に差があるように思えますが、人類は微生物に対してはまだこの差を埋めるに至っておらず、“肌感の錯覚”でしかないのかもしれません。

この感覚の差を埋めるにはどうしたらよいか?と考えたときに、水族館の深海コーナーと、動物園のサル山の比較を思いつきました。
水族館の深海コーナーというのは、厚いガラスに覆われて、その向こうに深海生物が見えています。私たちが深海生物を観察する際に使う感覚器はほぼ視覚器です。では、もし深海生物を超高解像度のテレビで写したとしたら、本物と見分けがつかないかもしれません。つまりレンズをかました、微生物に対する“肌感の錯覚”に近くなるのではないでしょうか。

ではサル山はというと。サル山のサルたちを超高解像度のテレビで写したとしても、彼らを多角・立体的には観察できません(超高解像度3Ð映像とかであれば別かもしれませんが)。それだけではなく、サルたちは喧嘩をしたり食べ物を食べたりして音を出しますし、うんちなどのにおいもさせます。我々はサル山にいる間、視覚だけでなく、聴覚や嗅覚も使っているということになります。

水族館の深海コーナーは、我々が行くこともできない世界のため、わずか数メートルの距離で彼らを感じられること自体、物凄い体験であることは疑いようがないことですが、“肌感”という意味では、サル山ほど感じてはいないかもしれません。
この差を埋めることは、微生物に対する“肌感の錯覚”を補うヒントになるかもしれません。

例えば、微生物にも音があると思います。果たしてどんな音がするのでしょうか。
微生物同士がぶつかるとどのような衝撃音なのでしょうか。
微生物を拡大して3Ð立体映像で投影して、正面から見たらどんな表情なのでしょうか。
その映像をオーケストラの演奏中に投影したらいったいどのようなコラボ反応をするのでしょうか。
表面に触れると、我々の手には彼らの体温変化がどんなふうに感じられるのでしょうか。
このようなことが、ごく当たり前のように感じられる未来が来たとしたら、我々は今以上に微生物を理解し、今と違った対応を取っているかもしれません。

少し話は変わりますが、
ビタミンCってどんな形でしょうか?
どんな音してそうですか?
ちょっと高い音がしそうじゃありません??

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フィス長 マツヲ

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