中国、韓国において断続的に口蹄疫が発生しています。
観光等で中国や韓国に行かれる方は要注意です。
特に、中国では上海での発生も確認されています。上海万国を控えていることもあり、多数の観光客が押し寄せると思われますが、畜産農家の上海観光は特に注意を要します。
産業動物の抗菌剤
一般企業は、とっくに百貨店方式をやめた?
手洗い及び手袋の重要性
効果的な手洗い方と手指に存在する細菌についてご説明させて頂きます。
まず、手指に生存している細菌には、通過細菌と常在細菌に大きく分けられます。通過細菌は、一般的には黄色ブドウ球菌や緑濃菌などの汚染菌にあたります。従業員の取扱によって引き起こされる食中毒の発生原因は、通過細菌によるものです。常在細菌は、表皮ブドウ球菌などで、感染防御として働くことが知られています。一方、免疫力の落ちた方の感染症の原因菌にもなりうるという報告もあります。
手洗い方法は、
①水で手をぬらし石けんをつける。
②指、腕を洗う。特に、指の間、指先をよく洗う(30秒程度)。
③石けんをよく洗い流す(20秒程度)。
④使い捨てペーパータオル等でふく(タオル等の共用はしないこと)。
⑤消毒用のアルコールをかけて手指によくすりこむ。
(①から③までの手順は2回以上実施する。)【大量調理施設衛生管理マニュアルより】
食品会社等で作業をされた方は、爪ブラシが使用されていないことに気がつきましたか?爪ブラシは、爪の間などの汚れをかき出すのに効果的です。一方、爪ブラシが原因で、食中毒が拡散したり、手荒れの原因になったりもしています。それは、爪ブラシの不衛生な共用や、硬いブラシにより皮膚を傷つけることにより生じています。そのため、爪ブラシを使用する場合は、衛生的に使用し、用途に応じた使用が必要です。
ある食品工場で手洗い講習を行い、上記手洗い後に、培地に直接接触される方法により、手指の細菌検査を行ったことがあります。結果は、手洗い前後、細菌数は変わりませんでした。これは、手洗いをすることにより、通過菌は除去できたが、主要な常在細菌を除去することは出来なかったためです。
食中毒には、食中毒菌が出す毒素等により起こるものと、細菌が増殖することによる食中毒があります。上記検査の結果から、常在細菌が食品に移行し、増殖し腐敗につながる可能性もあります。以上のことから、食中毒を効果的に防止するため(常在菌を食品に移行させない)には、手指の洗浄とともに、手袋を着用し作業することが重要となります。
中国でまたメラミン混入
先週の食中毒情報(厚労省発表)
小動物の医薬品
鳥インフルエンザワクチン
IHIは、創薬ベンチャーのUMNファーマと共同出資会社を設立し、2012年からインフルエンザワクチンの原薬を生産する。
現在、ワクチンの製造は、鶏卵の中でウイルスを増殖させる技術が主流となっているが、UMNファーマは昆虫の細胞内でウイルス成分を増殖させる技術で、効率よくウイルスを生産できるとのことです。
既に臨床試験を実施中です。
昨年より、豚インフルエンザ(新型インフルエンザ)が世界的に大流行、いわゆるパンデミックの状態であるが、病原性はあまり強くないと言われている。
鳥インフルエンザは、今回、流行中の新型インフレンザよりも何倍も強毒といわれ、流行すれば数百万人の死亡者を出すと言われている。
IHIが開発中の鳥インフルエンザ用ワクチンは、強毒株に対するものなので、豚インフルエンザでのドタバタ劇(国産ワクチンの開発が遅れ、海外の輸入に頼る事態)のようにならないよう早期の開発を望む。
「がんばれIHI、UMNファーマ」
アジュバント
アジュバントとは投与した抗原に対する免疫応答を増強する物質でラテン語の adjuvare(助ける)に由来しています。
水酸化アルミニウムゲル、リン酸アルミニウムゲル、油性(オイル)などがあり、特にオイル系では食用油から界面活性剤まで、「ポリソルベイト、エデト酸ナトリウム、カルボキシビウニルポリマー、流動パラフィン、酢酸トコフェロールなど」複数採用されている。
これらのアジュバントは家畜では一般的に使用されているが、人体用での使用はあまり聞かない。
今回、輸入されるノバルティス社及びグラクソ社の新型インフルエンザワクチンは食用(サメの肝油)のアジバントが採用されているそうです。
日本のワクチンでアジュバントが採用されていない理由の一つがアジュバントの副作用にあります。アジュバントを使用してワクチンの効果をアップさせることはいいことですが、副作用等の安全性は確認済みなのだろうか?
豚の飲むワクチンを開発中
一度で複数の感染症に対応することが可能になるそうです。
ワクチン投与回数を減らせること、注射をせずにミルクに混ぜて投与するだけでよいことから、畜産現場におけるワクチン接種労力の大幅な軽減や家畜のストレス低減が可能な新しいワクチンの開発が期待できる。
また培養が困難な病原体にも応用が可能なことから、安価なワクチンの開発も可能になる。
*(独)農研機構・動物衛生研究所と株式会社微生物化学研究所による共同研究