栄養成分がちょっと気になってしまうお話

運動をして汗をかいた時、皆さんは自販機やコンビニなどにちょっと立ちより水分補給をすることがあるしょう。では、ここでの水分補給は何のためでしょうか。もちろん運動によって不足してしまった栄養成分を補うことが目的です。ではその栄養成分とは何でしょうか。まず第一は水分です。汗をかくのは、運動によって上昇した体温を冷ますために必要なことですが、そのために身体からは水分がどんどん発散されています。それによって脱水症状になったり、体温調節機能や運動能力の低下を引き起こします。それを補うためには水分の補給が必須となるわけです。さらにもうひとつ重要な栄養成分があります。それは、汗と一緒に発散されていしまう塩分です。塩分が不足してしまうと熱疲労からなかなか回復することができなくなってしまいます。通常、水分の補給には0.1~0.2%程度の塩分が必要といわれています。0.1~0.2%の塩分とは、ナトリウム量が40~80mg(100ml中)が目安です。あなたのお手元のペットボトルに書かれた栄養成分表示をちょっとご覧になってみては。もしかしたら、今まで「運動の後の水分補給」と思って飲んでいたものが…

測定してきました

先日放射能測定の依頼を受け、福島県へ行ってきました。
高速道路で放射能測定(放射線量)を測りながら行きました。
群馬から佐野までは0.07~0.08μSv/hで、前橋の普段の数値とあまり変わりありません。
那須では0.5~0.8μSv/h程度、郡山~二本松あたりまで行くと1μSv/hになりました。
高速道路をおりて山間の道を進むと幾分下がってきて0.3μSv/hになりましたが、またひと山越え始めると上昇して0.8μSv/hに。
目的地の数キロ手前、峠を越えたところで1μSv/hを示し、そこから避難区域(立ち入り禁止ではない)、急激に上昇、数分で3μSv/hとなりました。
現地について放射能測定準備、屋内にもかかわらずバックグラウンドの数値の高さに驚きました。
急に怖くなってきました。こんなところで測れるかな・・・。
でも測定サンプルはもっとすごいことになりました。
こんな高いサンプルは普段はお目にかかれません。
一番高いもので1万5千ベクレルを超えていました。
地元の人のお話を伺うことが出来ました。
雨どいの真下はもっと高いよ、ちょっと先に行くとこの倍になるよ、同じ場所でも十メートル離れると濃度が変わるよ、など。
福島原発から三十数km、住民は避難しており、田畑や道路わきには雑草が生え、音が静まり返っています。時折通り過ぎる地域警備の警察の車の音だけです。
立ち入り禁止ではないけど人は住めないという矛盾した環境、何も言われなければ自然豊かな静かな山村といった風情なのに。とてもいいところなのに・・・。
結局この日は昼前から暗くなるまで現地で放射能測定してました。日が暮れる頃になり外灯が点き始めると、何だかとても哀しくなりました。
これからは放射能とずっと付き合っていかなければなりません。
この事故に端を発する様々なトラブルや事象も今後数限りなく発生します。
いろんなものに惑わされないようしっかり前を見ていきたいです。


現地に野生化した鶏が2羽いました。家に入り込んで近寄ってきて人の手から餌をたべてました。

検便検査(ノロウイルス)

気温が下がり始めると、弊社でもお問い合わせやご依頼が多くなる検査に検便検査のノロウイルスがあります。
数年前に、集団食中毒などでマスコミをにぎわせてから、以前に比べてメジャーになった食中毒のひとつです。
ノロウイルスによる食中毒は、非常に厄介です。
ノロウイルスは感染力が強く、10~100個程度で感染発病させることが出来るといわれています。ノロウイルスは感染者の腸管内で増殖し糞便によって排出されますが、糞便1g中に1億個以上のウイルスの存在が確認されたデータもあります。糞便などによる汚染が極めて少量のものであったとしても、そこには大量のウイルスの存在が推測されるのです。
また、アルコールなどの消毒薬も効きづらく、対策もとりづらいのです。(比較的、塩素系の薬剤や加熱が効果的です。)
基本的な対策としては、十分な加熱調理、従業員さんの体調管理、手洗いの徹底となります。加えて定期的な検査によるチェックを導入するのも良いでしょう。

副所長

保存試験

ご存知のように食品の賞味期限を設定する際には、保存試験を行います。試験項目は特に決められたものはありませんが、厚生労働省と農林水産省から示されたガイドラインによると、「理化学試験」、「微生物試験」、「官能検査」の代表的な試験から項目を定め、その項目で経時もしくは経日的に保存試験を行い、期限を決定します。保存試験を行う際に多い質問が、項目に関する件です。一般的に法律上で製造に関する規格基準が定められているものはその規格基準を項目として設定すれば良いのですが、それ以外に商品表示している内容(例:ビタミン○○配合等)は保存試験中、表示通りでなければならない(期限内に保障されものでなければならない)ので、項目に設定する必要があります。また、この度通知された「生食用食肉の取り扱い」にあるように、新たに腸内細菌科菌群といった項目が加われば、その項目を設定する必要性があります。何れにせよ、法律上で定められた規格基準(衛生規範も含む)に加え、表示でPRしている内容とその食品の特性等が保存試験中に保つことが出来れば、その期間に1未満の係数を乗じて得た値が賞味期限となります。

ベクレル、シーベルト換算例

例えば、Cs137が500Bq/kgの食品を1kg食べると、
500(Bq/kg)×0.000000013(Bq/Sv)×1(kg)=0.0000065(Sv)
つまり、Cs137について、0.0065mSvの内部被ばく。
あとは、食べる回数、日数を1年分かけると年間被ばく量。

ベクレル、シーベルト換算

原子力安全委員会より出されている緊急被ばく医療ポケットブックを参考に試算
放射性物質濃度(Bq/kg)×実効線量計数(Sv/Bq)×摂取量(経口の場合)×摂取日数=実効線量(Sv)

実効線量係数Sv/Bq(経口摂取の場合)
I 131 : 2.2×10-8
Cs134 : 1.9×10-8
Cs137 : 1.3 ×10-8

ベクレル(Bq)

ベクレル(Bq)放射能の強さを表す単位
(放射能の強さに注目して、放射性物質の量を表す)
1Bq=1秒間に1回放射線を出して別の核種に変化

シーベルト(Sv)

シーベルト(Sv)人体が放射線を浴びたときの健康影響の程度またはリスクを表す単位
(実効線量)
1mSv=1000分の1Sv
1μSv=100万分の1Sv

放射能計算

原子力安全委員会より出されている緊急被ばく医療ポケットブックを参考に試算
放射性物質濃度(bq/kg)x実効線量計数(sv/bq)x摂取量(経口の場合)x摂取日数=実効線量(sv)

判断基準:人工放射線年間被ばく線量限度 1msv

(ただしいずれも全部体内に蓄積された場合として計算)
(また、セシウム137のみ含有している場合で計算。他の核種が存在しないとして・・・)

300bq/kgの食品を100g、365日間毎日食べ(飲み)続けた場合:0.142msv

300bq/kgの食品を1000g、365日間毎日食べ(飲み)続けた場合:1.423msv

300bq/kgの食品を700g、365日間毎日食べ(飲み)続けた場合:0.996msv

300bq/kgの食品を110g、6年間毎日食べ(飲み)続けた場合:0.939msv

3000bq/kgのものを70g、365日間毎日食べ(飲み)続けた場合:0.996msv

3000bq/kgのものを11g、6年間毎日食べ(飲み)続けた場合:0.939msv

5000bq/kgのものを40g、365日間毎日食べ(飲み)続けた場合:0.949msv

5000bq/kgのものを7g、6年間毎日食べ(飲み)続けた場合:0.996msv

ちなみに
1msvを超えた場合の健康被害は正確にはわかりません。
100msvを超えた場合は100人に1人の割合でがんになる人が「増える」(「なる」ではありません)です。

計算すると100msv超えるように食品を食べるとしたらセシウム137のみ100万bq/kg含まれるものを1kg、8日間食べ続けると104msvになります。

このあたりの計算値はわかりづらくて計算も面倒です。官庁がこの辺の目安をわかりやすく出してくれると大変ありがたいのですが・・・。

心配し過ぎるのも良くありませんし、心配しなさすぎるのも良くありません。食中毒も同じです。こうなってしまった以上、自分で自分の身を守れるように、勉強していきましょ♪

株式会社食環境衛生研究所

焼肉店の生肉(ユッケ)による集団食中毒について

ニュースの詳細はこちら →食に関するニュース・トピックス

この事件以降、焼肉店などではユッケなど生肉料理の販売自粛や、
お客からの「生肉離れ」が進んでいる様子です。

「(この事件がきっかけで)レバ刺しもユッケも今後一生食べたくない。」
との、成人女性のコメントを聞くこともありました。

確かに、「O-157」や「O-111」をはじめとする細菌による食中毒は、
時に危険な場合があり、最悪の場合死に至るケースもありますが、
心配するあまり一生生肉を食べないというのも損をしている気がします。

生でしか味わえない肉の旨味というのもありますし、
牛や馬に限らず、生肉は非常に栄養価が高いという利点があります。
特にビタミン類が豊富で、これらは火を通すことで
壊れて無くなってしまいます。含有する消化酵素類も同様です。

食中毒は怖い物ですが
調理人、調理場所、使用器具の殺菌消毒の徹底
食物の管理(入手経路、保存場所、調理方法)
を的確に行えば、その可能性を激減させることが可能です。

もし、食中毒についてお困りの点や、疑問点等ありましたら、
コメントへの書き込みや、メール・電話等でお答えできることが
ある可能性がありますので、気軽にご連絡下さい。

( Analyst 16 )

食品衛生に関わるコンサルティング