愛犬の腎臓病に良い食べ物は?食べさせてはいけないものも一覧で紹介

犬の腎臓病に良い食べ物は?食べさせてはいけないものも一覧で紹介

犬の腎臓病に良い食べ物としては、オメガ3系不飽和脂肪酸や食物繊維など、腎臓にかかる負荷を軽減できる物が含まれている食材が挙げられます。具体的には、「サーモンやマグロ、サバなどの魚油」「くるみやアーモンドといったナッツ類」などが該当します。

また、腎臓に負荷をかけやすい「タンパク質」「リンなどのミネラル」を制限して食べ物を与えることも、愛犬の腎臓病対策になります。

何より、犬の腎臓病には食事制限が大切です。愛犬の健康のためにも、腎臓病に良い食べ物や食べさせてはいけないものを把握したうえで、日々の食事を与えるようにしましょう。

当記事では、犬の腎臓病に良い食べ物や、食べさせてはいけないものを紹介していきます。また、食べ物以外の腎臓病対策も紹介していくため参考にしてみてください。

最近の更新内容

2024.12.7 更新

商品紹介のレイアウトをアップデートしました。

2024.9.25 更新

ドッグフードの検査を行ったうえで、記事をアップしました。

当記事で紹介するドッグフードの選定基準やスコアリングについて

当記事では、当社独自で定める評価基準をもとにスコアリングをして、上位の結果がみられたドッグフードを紹介していきます。

 

スコアリングをする際には、「安全性」「嗜好性」「栄養バランス」「商品特有の加点特性」の4つを基準として、独自にドッグフードを評価しています。

※当サイトでは原則「協力者からのレビュー」も評価基準としていますが、協力者のうち腎臓病の犬を飼っている人が少数であり、スコアリングのかたよりが出ることを防ぐために、当記事においては基準から外しています

 

※より詳しい評価基準については「当サイトのペットフードの評価基準について」をご確認ください

※スコアリング基準をタップ・クリックすることで詳細を確認できます。

有害物質検査

1 安全性(30点満点)

「株式会社食環境衛生研究所」で検査を行い、ペットフード安全法を絶対的な基準としてドッグフードを評価します。
ペットフードの嗜好性試験

2 嗜好性(10点満点)

「株式会社食環境衛生研究所」で検査を行い、AAFCOが定める基準(AAFCO基準)を基準としてドッグフードを評価しています。
栄養バランスAAFCO基準評価

3 栄養バランス(20点満点)

「株式会社食環境衛生研究所」で検査を行い、AAFCOが定める基準(AAFCO基準)を基準としてドッグフードを評価しています。
商品特有の加点特性

4 商品特有の加点特性(40点満点)

そのドッグフードが持つ特徴のなかで、腎臓病対策にかかわるものを個別に評価しています。
目次

犬の腎臓病に良い食べ物を選ぶときの基準

食べ物のなかには、犬の腎臓に負荷をかけやすいものや、腎臓の負荷軽減を期待できるものがあります。そのため、愛犬の腎臓病に良い食べ物とすれば、「腎臓に負荷をかけないもの」「腎臓の負荷を軽減できるもの」が挙げられます。

具体的な例を挙げれば、犬の腎臓病に良い食べ物を選ぶときの基準になります。

  • タンパク質が多過ぎないか
  • リンやカリウム、ナトリウムなどのミネラル含有量が少ないか
  • オメガ3系不飽和脂肪酸を含んでいるか
  • 食物繊維が多く含まれているか

ここからは、これらの基準を踏まえて、犬の腎臓病に良い食べ物の例を紹介していきます。

タンパク質が多過ぎないか

タンパク質を摂取すると、犬の体内で老廃物が発生します。その老廃物は腎臓でろ過されて体の外に排出されますが、処理する量が多ければ多いほど腎臓に負荷をかけてしまいます。

そのため、愛犬の腎臓病には、タンパク質を制限して食べ物を与えることが大切です。

とはいえ、タンパク質は愛犬の健康を維持するのに必要不可欠な栄養素です。過剰にタンパク質を抑え過ぎてしまうと逆効果になることも考えられるため、適切な量を与えることが重要です。

リンやカリウム、ナトリウムなどのミネラル含有量が少ないか

リンやカリウム、ナトリウムといったミネラルは、犬の身体に必要な栄養素の一つです。しかし、リンなどを過剰に摂取することは、愛犬の腎臓病を進行させてしまうおそれがあるため注意が必要です。

リン・カリウム・ナトリウムは、腎臓でろ過されるものです。犬の腎臓は加齢などが原因で機能が低下してしまい、一度壊れてしまった腎臓の組織は治療で元に戻ることはありません。

腎機能が低下していくと、リンやカリウムなどをうまく排出できなくなり、犬の体内に蓄積されてしまいます。その結果、腎臓病を進行させてしまうおそれがあるのです。

愛犬の腎臓病を進行させないためにも、リンやカリウム、ナトリウムといったミネラルの含有量が少ない食材を選ぶことも大切です特に犬の場合には、リンの含有量が少ない食べ物を与えることで、腎臓病の進行がゆるやかになるとされています。

なお、リンやカリウムなどの含有量が少ないとされている食材の例には、下記が挙げられます。

  • うどん
  • 白米

オメガ3系不飽和脂肪酸を含んでいるか

犬の腎臓病は、炎症が悪化して腎臓にダメージが蓄積してしまうことで発症するとされています。オメガ3系不飽和脂肪酸には抗炎症作用があり、症状の進行を抑えることに期待できます。

また、オメガ3系不飽和脂肪酸には血圧調整の働きがあるとも言われています。適切に血圧を保つことで腎臓への負担を軽減することにも期待できるため、愛犬の腎臓病対策として摂取させるべきものの1つといえます。

オメガ3系不飽和脂肪酸を豊富に含む食べ物の例には、下記が挙げられます。

  • サーモンやマグロ、サバなどの魚油
  • くるみやアーモンドといったナッツ類(ただしタンパク質多めなので注意が必要)
  • えごま油、亜麻仁油、しそ油

食物繊維が多く含まれているか

食物繊維には、腸内環境を整えて、アンモニアのような有害物質の発生を抑える働きがあります。

腎臓はアンモニアや尿素を外部に排出する働きがあり、アンモニアが過剰に発生すると腎臓に負担をかけてしまうおそれがあります。食物繊維が多く含まれている食べ物を愛犬に与えることで、アンモニアの発生を抑えられ、腎臓にかかる負担を軽減できることに期待できるのです。

また、腎臓病にかかってしまった犬は、多尿や頻尿などの症状が出やすく、その結果脱水症になるリスクもあります。脱水症になると便秘気味になることも少なくはありません。

食物繊維は便秘予防にも期待できるため、愛犬の腎臓病対策として摂取させるべきものの1つといえます。

犬の腎臓病対策にも期待でき、食物繊維が多く含まれている食べ物には、下記が挙げられます。

  • しらたき
  • ブロッコリー(ただしカリウムが多めなので注意が必要)
  • オクラ(ただしカリウムが多めなので注意が必要)
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腎臓病の愛犬に食べさせてはいけない食べ物一覧

ここまでは、愛犬の腎臓病によいとされている食べ物を紹介しました。ここからは、腎臓病の愛犬に食べさせるべきではない食べ物について解説していきます。

  • 乾燥ジャーキーのような高タンパクな食べ物
  • 乳製品や小魚などのリンを多く含む食べ物
  • バナナやメロンといったカリウムの量が多い一部のフルーツ・野菜
  • 魚の切り身や味付き肉といった高塩分な食べ物

これらの食べ物は腎臓に負担をかけてしまうおそれがあります。そのため、愛犬に食べ物を与える際には、これらのような腎臓に負担をかけるおそれがあるものを可能な限り避けるようにしてみてください。

乾燥ジャーキーのような高タンパクな食べ物

前述したように、愛犬の腎臓を気遣うのであれば、タンパク質を制限することが大切です。そのため、乾燥ジャーキーのような高タンパクな食べ物を愛犬に与えるのは控えるようにしましょう。

なお、ドッグフードや犬用のおやつには、パッケージ裏に成分表記があります。この成分表記には「粗タンパク質◯%」のようにタンパク質の含有量が記載されているのが一般的ですが、愛犬の腎臓病を気遣いたいときには数値が少ないものを選ぶのが得策です。

一般的には30%を超えると高タンパクとされており、腎臓病を患っている場合には20%以下が理想です。愛犬の腎臓を気遣い、高タンパクな食べ物を避けたい場合、粗タンパク質が20%以下の食べ物を選ぶようにしてみてください。

乳製品や小魚などのリンを多く含む食べ物

犬の腎臓病が進行すると、体内のリンをうまく排出できなくなり、「高リン血症」という血液中のリンの濃度が高くなってしまう状態になるおそれがあります。

これを防止するためにも、下記のようなリンを豊富に含む食べ物を制限して愛犬の腎臓病の進行を抑制することが大切です。

  • 肉類
  • 鮭・マグロ・小魚などの魚類
  • えのき・しいたけなどのきのこ類
  • 大豆・きな粉などの豆類
  • 乳製品

バナナやメロンといったカリウムの量が多い一部のフルーツ・野菜

カリウムは愛犬の健康維持に必要な栄養素ですが、腎臓でろ過される電解質であるため過剰摂取は腎臓に負担をかけてしまいます。フルーツや野菜にはカリウムが豊富に含まれており、そのなかでも下記はカリウムが多く含まれています。

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野菜ほうれん草、かぼちゃ、さつまいも、キャべツ、カリフラワー、じゃがいも、さといも など
フルーツバナナ、なつみかん、メロン など

なお、カリウムは健康維持のためにも必要な栄養素であるため、愛犬の腎臓病のためとはいえ極端に与え過ぎないのもよくはない場合があります。

野菜の場合には細かく切ったうえで茹でて、煮汁も捨てることで含まれるカリウムを減らせます。

そのため、愛犬にカリウムが豊富に含まれている野菜を与える際には、このような下処理をしたうえで与えるのもよいでしょう。

魚の切り身や味付き肉といった高塩分な食べ物

高塩分な食べ物にはナトリウムも豊富に含まれています。前述したように、ナトリウムの過剰摂取は腎臓に負担をかけるおそれがあるため注意が必要です。

犬は人間ほど腎臓機能が強いわけではありません。人間が好むような味付けの濃い食べ物は、愛犬の腎臓病を進行させてしまうリスクがあるのです。

愛犬の腎臓病を防ぐためにも、下記のような高塩分の食べ物は避けるようにしてみてください。

  • 魚介類
  • チーズ
  • かつお節

低タンパク質でミネラル量が配慮されたドッグフードに切り替える

ここまでで解説したように、愛犬の腎臓病には食べ物の管理が非常に大切です。特にタンパク質やリンなどのミネラルの過剰摂取は腎臓病を進行させるリスクがあるため、愛犬の腎臓を気遣う際にはこれらを制限しつつ食べ物を与えるのが重要となります。

なお、ドッグフードのなかには、腎臓病を患っている犬のためにタンパクやミネラルの量を制限している商品もあります。愛犬が腎臓病を患ってしまった場合、症状の進行を抑えるためにもこのようなドッグフードに切り替えることも検討してみてください。

ここからは、腎臓病を患っている犬のためにタンパクやミネラルの量を制限しているドッグフードを紹介していきます。

紹介する商品は下記の基準をすべて満たしているものであるため、愛犬の腎臓病によいドッグフードを探している際には参考にしてみてください。

  • 当サイトが定めている安全性や嗜好性を満たしているか
  • タンパク質がおおよそ20%以下であるか
  • ミネラルが過剰に含まれていないか

※犬によって個体差があるため、腎臓病の症状が出ている場合にはかかりつけの獣医師に相談してください。

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ドッグフードおすすめポイント価格
Dr.宿南のキセキのごはん 腎臓の健康サポートタンパク質やミネラルの不足を防ぐように製造されている1.0kg:6,980円(税込)
ロイヤルカナン 早期腎臓サポート ドライ腎臓サポートに期待できる「オメガ3脂肪酸」を配合1.0kg:6,480円(税込)
ナチュラルハーベスト キドニアタンパク質やリンなどを制限しつつ食いつきにも期待できる1.1kg:3,630円(税込)

※ドッグフード名をタップ・クリックすることで、購入ページを確認できます。

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「Dr.宿南のキセキのごはん 腎臓の健康サポート」は、初期〜中期の慢性腎臓病を患っている犬のための療法食です。


腎臓の機能を維持するために、タンパク質やリンなどのミネラルが調整されていますが、栄養が不足することのないように、鮮度の高い食材を100時間以上熟成させて調理されています。


タンパク質やミネラルは、腎臓に負荷をかけるおそれがある一方、犬の健康維持にも必要な栄養素です。愛犬の腎臓を気遣うあまりに、タンパク質やミネラルを過剰に避けてしまうと、それが逆に愛犬の健康に影響を与えてしまうリスクもあります。


「Dr.宿南のキセキのごはん 腎臓の健康サポート」であれば、タンパク質やミネラルの不足を防ぐように製造されているため、「腎臓病を含めて愛犬の健康を考えた食べ物をあげたい」という場合には検討してみてもよいドッグフードといえるでしょう。

生産国 日本
対象年齢 全年齢
粗タンパク質 100gあたり18%以上
リンなどのミネラル リン・ナトリウム・カリウムの低減【100gあたりの分析値】リン:約100mgナトリウム:約300mgカリウム:約580mg
100gあたりのカロリー 約400kcal
原材料 鹿肉(生)、牛肉(国産)、焙煎玄米、小麦、動物性油脂、ココナッツ油、大豆、クマザサ(天然)、酵母、麹、海藻、ミネラル類(カルシウム、カリウム、クロール、ナトリウム、亜鉛)、アミノ酸類(L-メチオニン)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、E、D、パントテン酸Ca、ナイアシン、葉酸)

「早期腎臓サポート ドライ」は、初期の慢性腎臓病を患っている犬のための療法食です。粗タンパク質が20.5%ではありますが、30.0%が一般的な目安であるため、タンパク質が抑えられている商品といえます。


また、リンの含有量が調整されているうえに、オメガ3系不飽和脂肪酸である「EPA」「DHA」が含まれており、早期の腎臓病を患っている愛犬の食べ物に気遣いたい場合に向いている商品です。

生産国 フランス
対象年齢 全年齢
粗タンパク質 25.5%以上
リンなどのミネラル リンの制限
100gあたりのカロリー 約395kcal
原材料 コーン、肉類(鶏、七面鳥)、小麦粉、米、小麦、動物性油脂、コーングルテン、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、ビートパルプ、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、大豆油、脂肪酸塩、フラクトオリゴ糖、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン)、ゼオライト、ミネラル類(Cl、Ca、Na、K、Mg、Zn、Fe、Mn、Se、Cu、I)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、パントテン酸カルシウム、ナイアシン、B6、B1、B2、ビオチン、葉酸、B12、K3)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)

「ナチュラルハーベスト キドニア」は、粗タンパク質が15%以上かつ、リン・ナトリウムが低減されている犬の腎臓病のための療法食です。オメガ3系不飽和脂肪酸である魚油も含まれており、愛犬の腎臓に気遣いたいときに向いているドッグフードといえます。


なお、食いつきを良くするためにドッグフードの主原料には肉類が使われるのが一般的ですが、「ナチュラルハーベスト キドニア」は精製白米が主原料です。


にもかかわらず、当サイトを運営する「株式会社食環境衛生研究所」が行っている食いつき検査では、他のドッグフードと比べて食いつきのよかった結果も出ています。


腎臓病対策で食べ物を変えた場合、愛犬の食いつきが悪くなることもあります。「ナチュラルハーベスト キドニア」であれば食いつきが悪くなる事態を避けられる可能性があるのもメリットです。

生産国 アメリカ合衆国
対象年齢 全年齢
粗タンパク質 15%以上
リンなどのミネラル リン・ナトリウムの低減【分析値】リン:0.297%ナトリウム:0.108%
100gあたりのカロリー 約339kcal
原材料 精製白米、α化米、全粒大豆(グリシニン源)、グルコース、鶏卵、豚腎臓、ビートファイバー、菜種油(ビタミンEで酸化対策済)、亜麻仁、加水分解チキンエキス、ニシンミール、硫酸カルシウム、ゼオライト、フラクトオリゴ糖、塩化カリウム、オリーブオイル、DL-メチオニン、塩化コリン、ビタミンC、トルラ酵母、魚油、加水分解酵母、プロバイオティクス(アシドフィルス菌、カゼイ菌、プランタルム菌、フェシウム菌)、ユッカ抽出物、ベータカロテン、キレート亜鉛、ビタミンE、ローズマリー、タウリン、キレート鉄、ナイアシン、キチンキトサン、パパイヤ乾燥末、キレート銅、ビタミンA、キレートマンガン、硝酸チアミン、クエン酸、パントテン酸カルシウム、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ビオチン、ビタミンB12、ビタミンD3、ヨウ素(EDDI)、葉酸、セレン酸ナトリウム、ヨウ化カルシウム、酸化防止剤(ローズマリー抽出物)

腎臓病対策で食べ物を変えると食いつきが悪くなることがある!食べなくなった場合の対策

犬にも好みがあるため、腎臓病対策で食べ物を変えた場合には食いつきが悪くなることもあります。愛犬が食べてくれなければ、腎臓病によい食べ物に変えた意味がなくなってしまいます。

愛犬の食いつきが悪くなってしまったときには、下記のような対策をとってみてください。

  • ドライフードからウェットフードに変えてみる
  • 手作りのフードなら匂いを強めるために温める

ここからは、愛犬の食いつきが悪くなってしまったときの対策について、それぞれ詳しく解説していきます。

ドライフードからウェットフードに変えてみる

ドッグフードをドライフードからウェットフードに変えることで、犬の食いつきが良くなる傾向があるとされています。そのため、腎臓病対策で食べ物を変えた際に愛犬の食いつきが悪くなることの予防策には、ウェットフードのドッグフードを選ぶのもよいでしょう。

なお、犬の腎臓病が進行してしまうと、多尿や頻尿による脱水のリスクがあります。ウェットフードであれば、ドライフードよりも水分を補給できるため、脱水のリスクを下げることにも期待できます。

犬用の腎臓病の療養食のなかにはウェットフードもあるため、愛犬の腎臓病対策のフードを選ぶ際にはそのような商品を選ぶことも検討してみてください。

手作りのフードなら匂いを強めるために温める

犬は人間よりも嗅覚が優れており、匂いが強いフードは犬の食いつきがよいという結果も出ています。そのため、手作りのフードを愛犬に与える場合、匂いを強めるためにも人肌程度に食べ物を温めて与えることも大切です。

たとえば、作ってから時間が経って冷めてしまった食べ物は、愛犬に与える前にレンジなどで温めたり、食べ物を盛るお皿をお湯に浸けて温めるなどの方法が挙げられます。

食べ物以外で愛犬の腎臓病を防ぐための対策

愛犬が腎臓病を患ってしまう原因は、食べ物だけではありません。そのため、可能性の話ですが、どんなに食べ物に気を遣っていても、愛犬が腎臓病を患ってしまうことも0ではありません。

愛犬の腎臓病対策をとる場合には、食べ物以外にも下記を気をつけるようにしてみてください。

  • こまめに新鮮な水を与える
  • 過度な運動は避ける
  • 動物病院で定期的に診察してもらう

ここからは、食べ物以外で愛犬の腎臓病を防ぐための対策について、それぞれ解説していきます。

こまめに新鮮な水を与える

犬が腎臓病を患ってしまうと、腎臓の機能が低下してしまい、尿を通じて水分が過剰に失われてしまうことがあります。その結果、脱水症状を引き起こすリスクも高まってしまうため、こまめに新鮮な水を愛犬に与えることも重要な対策になります。

過度な運動は避ける

過度な運動をすると、犬の腎臓の数値が高くなることがあります。そのため、過度な運動は腎臓に負担をかけてしまうリスクがあります。

また、腎臓病を患ってしまった犬は腎臓の機能が低下してしまい、疲れやすくなってしまう傾向があるため、愛犬の腎臓を気遣うときには過度な運動を避けるべきです。

とはいえ、運動をすることは新陳代謝の促進につながり、愛犬の健康によい効果もあります。腎臓病対策の際には、愛犬のペースに合わせて適度に運動することも大切です。

動物病院で定期的に診察してもらう

犬の腎臓病には1〜4までのステージがあり、初期段階では症状がほとんど見られないため、愛犬が腎臓病を患っていることに気付けない場合も考えられます。

慢性腎臓病は加齢によって症状が進行してしまうため、特に8歳以上の犬の場合には定期的に動物病院で診察してもらうことも大切です。

なお、当サイトを運営している株式会社食環境衛生研究所は、「ソラーレ動物診療所」も運営しております。腎臓病以外にも愛犬の健康を守るための診察ができますので、機会がありましたら足を運んでみてください。

まとめ

愛犬が腎臓病を患ってしまった場合、腎臓に負担をかけるおそれがある「タンパク質」「リン」「ナトリウム」「カリウム」を与えすぎないことが非常に重要です。そして、「オメガ3系不飽和脂肪酸」「食物繊維」が含まれている食べ物は犬の腎臓病によい効果を期待できます。

つまり、愛犬の腎臓病に良い食べ物をまとめれば、「タンパク質やリンなどが抑えられている」「オメガ3系不飽和脂肪酸が含まれている」「食物繊維が豊富」といった条件を満たしているものと言えます。

もちろん、これらを踏まえて愛犬に手作りのフードを作るのもよいですが、腎臓病対策のドッグフードを与えることも1つの手です。

当記事で紹介したドッグフードは、いずれも腎臓病対策がされており、当サイトが定める安全性や嗜好性の基準を満たしている商品です。愛犬に腎臓病対策がされたドッグフードをあげたいときには、ぜひ参考にしてみてください。

執筆者

ソラーレどうぶつ診療所(株式会社 食環境衛生研究所運営)の院長・獣医師
経歴:2015年3月 北里大学獣医学部獣医学科卒業
   2015年4月 株式会社食環境衛生研究所入社
所属学会:日本獣医画像診断学会
     日本獣医輸血研究会

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