最近周りをみて思う事(マーケティング編)

 最近、休日に飲食店で持ち帰りやホテルの予約などいろいろな店を利用していてその接客風景をみていて思ったのですが、「いつできますか?」「この中で一番早くできるのはどれですか?」というのを頻繁に耳にします。
 マーケティングの基本として「他社より優位に立つには他社より優位な要素が必要」で、その要素は主に「納期、価格、品質」つまり「早い、安い、うまい」です。その中でも「早い」を重要視している人が多いように思われます。
 確かに購買決定する要因として納期はとても重要でしょう。必要な時にそれが手元にないために今まで築き上げてきたものがすべてパーになってしまう、という事もあるでしょう。しかし早さばかりを気にするあまり、他の大事な要素を見失っている場合もあるのではないでしょうか?
 1960年代の高度成長期に大型スーパーが全国で多数出店し、その影響で地元の個人商店の多くがなくなってしまいました。個人商店が大型スーパーに負けた要因として価格の安さ以外に品揃え、つまり欲しいものがすぐに手に入る、というのがありました。そのため消費者の多くが大型スーパーに流れ、多くの腕のいい職人さんが廃業に追い込まれた、と聞きました。最近の大型チェーン店でも1人1人のニーズに合わせたものを作成する、いわゆる受注生産を取り扱っていることも多いようですが、個人商店で職人さんと直接顔を合わせてじっくり話し合った方が、料金や時間が多少かかってしまっても本当に満足したものを作ってもらえる、このような場合もあると思います。
 当社でも検査に関するお問い合わせの中で検査納期についてはよく聞かれます。検査納期が重要なのは重々承知ですが、そのために品質を落としてしまわぬよう、「高い精度を維持するためには、最低限これだけの検査納期がかかってしまう」という事しっかり伝えてうえで、お客様と対応していきたいと思います。

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