生食用食肉(牛肉)の規格基準について

富山県等で発生した腸管出血性大腸菌(O111)による食中毒事件では、肉を生で食べた方数名が亡くなられ、重症者も多数報告されています。
 生肉や加熱不十分な肉を食べることには、腸管出血性大腸菌による食中毒になるリスクがあります。若齢者、高齢者、抵抗力が弱い方は、生肉や加熱不十分な肉料理を食べないように特に注意しましょう。(厚生労働省の生食用食肉(牛肉)の規格基準より抜粋)

そこで新たに生食用食肉(牛肉)の規格基準について「腸内細菌科菌群が陰性でなければならない」という成分規格が設けられました。「腸内細菌科菌群」は、腸管出血性大腸菌サルモネラ菌属を含む衛生指標菌として設定されました。

もちろん食環研でも「腸内細菌科菌群」について試薬、培地などを準備して検査を行える体制を整えました。

また、腸管出血性大腸菌(O157)による食中毒事故も毎年報告されています。この7年間では死者は出ていないようですが、発症者は毎年100~1000名と、とても安心といえる状況ではありません。食品加工に携わる業者の方、飲食店の方、特に家庭の食事にも注意が必要と思います。いっそ細菌が見えればいいのにとも思いますがそれは漫画の世界ですね。しかし、衛生管理をしていくとだんだんこの辺に細菌がいるなとか、こうゆう環境では菌が増殖するなとかだんだん見えてくるような気がしてくるのは気のせい?(イワザキ)

残留農薬の話 「その1」

一時期、世間を騒がせた食品の残留農薬汚染。
最近のニュースにおいては放射性物質の話題に押され、
残留農薬の基準値違反について触れることも少なくなりました。
農家、食品輸入業者、食品メーカーからしてみれば、
この不景気なご時世、残留農薬検査を行うにもお金がかかる、
仮に検査に出したとして、ほとんどが「不検出」(農薬がほぼ含まれない)
という結果が出ることに、「残留農薬検査は本当に意味があるのか?」
と疑問に思ってしまうことと思います。

確かに、弊社でも残留農薬依頼検体の7~9割は「不検出」となります。
「作物の9割から農薬が出ない」ということは、
食品の生産現場を知らない消費者にとって、
「最近は無農薬で作物を栽培している所が多いからなのでは?」
と受け取れるかもしれません。

しかし現実は、食品のほぼ9割以上
(直接・間接含めて)農薬を使用しております。
野菜、果物、穀物類における残留農薬はもちろん規制対象となっていますし、
食肉にしても、エサの飼料、また、ハエ等の防除に使う殺虫剤や抗菌剤にも、
農薬と同じ成分が使用され、農薬規制の対象となっています。

正直な所、農薬汚染のリスクが0な食品はありません。
強いて言うならば、医療品、サプリメントなど、
プラントで生産される形式の化学物質くらいでしょう。

では、農薬を使用しているのに残留農薬が検出されない理由は何か?

それは長くなってしまうので次回にお話しします。

( Analyst 24 )

放射性物質分析食品検査残留農薬残留抗生物質
株式会社 食環境衛生研究所

殺ウイルス試験

最近、清潔と安全に対する消費者の意識が高まり、「抗菌」をうたった商品が日常生活の中に溢れていませんか?
抗菌・・・殺菌・・・除菌・・・・・・・・・?
私もあまり理解しているわけではありませんが、ちょくちょく試験依頼が舞い込んできます。誰もが理解しているようで完全に理解していないようです。

                 レジオネラ試験
ウィキペディアによれば、
抗菌とは、本来、細菌の増殖を抑制したり殺したりすることだそうです。しかし、その定義は曖昧で殺菌剤、抗生物質、防カビ剤といった広い範囲での微生物を制御する物質を含んでいう場合もあります。

                 抗カビ試験
また、殺菌とは、病原性や有害性を有する糸状菌、細菌、ウイルスなどの微生物を死滅させることです。
両者の違いが分かりますか。抗菌は、細菌の増殖を抑制(必ずしも殺す必要もなく増殖を抑えれば)効果があり、殺菌では死滅(完全に微生物を「ゼロ」にする)する必要があるようです。
 また、似たような言葉で除菌があります。除菌とは対象物質から増殖可能な細菌数を有効量減少させることだそうで、抗菌と同義語?でしょうか? でも、抗菌では細菌の増殖抑制だけでなく殺したり(殺菌)も含まれますのです。

                 殺ウイルス試験(発育鶏卵試験)
では、抗菌をうたうためにはどうしたらよいでしょうか?
食環研は、農林水産省からGLPGCP、および学術研究機関の適合施設として認定され、また、群馬県より衛生検査所、環境計量事業所として登録を受けている検査・分析機関です。
 当研究所では、これらの通常の抗菌試験に加えて、さまざまなご要望にお応えすべく、特殊な菌を取りそろえて抗菌試験殺菌試験に対応しております。

                  殺ウイルス試験(細胞培養)
迷ったら、食環研へ !!
ご一報をお持ちしております。

お茶系ダイエット飲料の効果って・・・?「その2」

前回に引き続き・・
今回は「黒○龍茶」について考察したいと思います。

こちらの商品、前回の「脂肪を燃焼させる」と謳う商品とは異なり、
「脂肪を吸収しにくくする」ことを効能として掲げています。
原理としては「ウーロン茶重合ポリフェノール(OTPP)」が
脂肪を分解する膵リパーゼの作用を阻害し、
腸管からの脂肪吸収を阻害することを原理としています。

OTPPの効能については、意外と論文がそろっていて、
上記効果により血清トリグリセリド(TG)値が低下するという
結果は明らからしいです。TG値というのは、
簡単に、腸管から吸収された、血液中の
中性脂肪の量と考えていただいて大丈夫だと思います。

ただ、「吸収しにくくする」という点には落とし穴があります。

一つは、人体に有効な成分まで吸収しにくくしている可能性があること、
言わずもがな、過剰の中性脂肪は肥満の原因ですが、
適量の中性脂肪は人体を維持するために必要不可欠です。
また、こういった中性脂肪になじみやすい物質(親油性の栄養素)についても、
腸内で中性脂肪が分解されないために、吸収されにくい状態で維持され
少なからず排出されてしまっているのでは?と推測しています。

もう一つは、直接食べた中性脂肪分にのみ多少有効ということなので
炭水化物の食べ過ぎにより、体内合成される中性脂肪については、
原理的に効果の対象外です。

少し話がそれますが、吸収されないで腸管を通過した脂肪分が
他の食物繊維等の割合に比べ大量であった場合、
下痢の原因になります。
吸収されなかった油分はそのまま液体として排出されるからです。

前回と同様のまとめとなってしまいますが、
健康食品を過信してはいけません。
これさえ飲めば、いくら食べても大丈夫!
・・それは確実に「幻想」です。

製品の特性を理解した上で、今日は中性脂肪の多い食品を摂る予定だから、
少しでも吸収を抑制するために、この商品を一緒に飲もうという発想。
・・・結構です。
健康的な食事がしたいという考えに違いはありません。
ただ、その方向性として、
通常の食事に、少し高いけど高機能を謳う
「健康食品」をプラスする生活か、
肉、お酒を少し減らして、その分、少し高いけど
食物繊維豊富で満腹作用のある「野菜」をプラスする生活か・・

「適切な食事をとる」という事を視点に、
皆さんのライフスタイルにあわせた感覚で
自己判断していただけたらと思います。

( Analyst 23 )

放射性物質分析 食品検査食品分析残留農薬残留抗生物質
株式会社 食環境衛生研究所

森林の放射能の影響は?

積算線量計を買ってもらったのでせっかくの会社のブログなのでいろいろ測定してみようと思います。
放射能の汚染状況調査も兼ねて林道探索ということで。

林道に入って沢を渡るたびに、魚の居そうなポイントを探してしまいますが放射能の影響は?
渓流魚は川の水が留まっていないので比較的大丈夫なようです。池や沼、湖などの魚はすこし注意したほうがよいでしょう。渓流魚でも養殖の放流が多いですが(私に釣れるのは><)そこは漁協で管理しているようなので大丈夫でしょう。渓流の女王ヤマメ(春頃なので放流したてサイズ)

あまり見かけない花も。放射能による変異株なども出現してくるのでしょうか?
ただ名前を知らないだけ?

6万円くらいの線量計では細かい影響はよくわかりませんが、健康に影響がでる線量レベルならしっかり感知できるようです。
結局、送付された検体を測ってみてびっくりの検査室が一番危険な気がする・・(第二登山部)

お茶系ダイエット飲料の効果って・・・?「その1」

「体脂肪が気になる方に」「脂肪を吸収しにくくする」

こんなキャッチコピーで売られている「お茶系ダイエット飲料」、
皆さんも一度は飲んだことがあるのでは?

有名どころは「ヘ○シア緑茶」と「黒○龍茶」でしょうか?
高橋教授の講義でそういったお茶の話題が出ていたので、
私も独自に調べてみました。

今回は「ヘ○シア緑茶」について、
この商品は「高濃度茶カテキン」により「体脂肪を燃焼させる」ことを
売りにしています。商品説明については某企業のWebサイトをご覧下さい。
その中Webサイトの中の情報に、
科学者として少し気になるデータがあります。

それは、効果の根拠となるデータにおける被験者の「人数」と「対象」。
つまり、効果があるかどうかを調べるために、実際に試験飲用してみた
「人数」と「どんな人を対象」に臨床試験を行ったかということです。

食事の脂肪燃焼効果に関するデータの「被験者(=N)」は「12人」
私も医学系の臨床試験に詳しいわけではないので何とも言えないのですが、
「上記の12人には効果がありました。なので、
日本国民1億人以上にも同様の効果があります。」
というのは乱暴すぎではないでしょうか?

お腹の脂肪が落ちたという根拠のデータについては、
被験者が全員「軽度肥満者」という・・・。
まぁ、肥満でお腹の面積が広い人なら、
少しの努力でもわかりやすい結果が出るのでしょうが、
実際に購買をしているのは20代女性の
さほど肥満体質でない人が多いことを見ると、
一般的な体型の人にはどれだけの効果が期待できるのか疑問です。

ここからはあくまで個人的な考察ですが、
このお茶のダイエット効果の原理はその「味」にあると考えます。
飲んだことがある方はおわかりのよう、この商品、
意外と濃いめで苦みが残るような味となっています。
舌で感じる苦みというのは実は「毒劇物」のシグナルで
動物は本能的に苦い物は食べられないものとして認識しているそうです。
(「苦みを愉しむことができるのは人間だけ」という言葉もあります)
この苦みによる食欲減退と、水分による満腹感により、
一定のダイエット効果を得ているのではと推測しています。

ここまで言っておいて逆説のようですが、
私はこの商品は効果が無いから飲むなと言いたいわけではありません。
たとえ12人でも臨床試験で効果があったことは事実。
人によっては絶大な効果がある製品かもしれません。
ここで販売する会社を責めるのはお門違いです。
ただ、企業が謳う販売文句をそのまま鵜呑みにして過大評価し、
これさえ飲めばどんなに食べても、運動なしでも
健康的な生活ができるぞと、勘違いしてしまう、
消費者にも責任があるということこそ言いたい。

消費者がこういった科学的な目線から、自分の口に入れる物を
自己判断できるような知識・経験の蓄積が大事なのではと思います。

消費者のシビアな目線と、その期待に応えようとする企業努力こそが、
将来の優良商品の開発、日本の技術力向上につながるのでは・・
と、私は信じています。

( Analyst 22 )

放射性物質分析 食品検査食品分析残留農薬残留抗生物質
株式会社 食環境衛生研究所

「フードファディズムとは?」

お久しぶりです、Analystです。
試験勉強のためしばしお休みを頂いておりましたが、
(色々な意味で)終わりましたので、
また、不定期に記事を書かせていただきます。

もう少し前になってしまいますが、
群馬大学の高橋久仁子教授という、
私の尊敬する先生の授業を受講できる機会があり、
とても良い話を聞くことができました。
今回は、先生の持論である「フードファディズム」という考えについて
簡単ではありますが、説明させていただきたいと思います。

「フードファディズム」とは、食品が健康や病気に与える影響を
誇大に評価したり、信奉することであり、
これを食べたら健康になるとか、これは体に悪いから食べてはいけない
というような、科学的根拠に乏しい情報に振り回され、
食品に関する、間違った情報の流布、口コミ、爆発的なブームが蔓延する・・・
そういった風潮は最悪の場合、健康被害に転じる可能性もあります。
「適切に食べる」という健康維持に最も大事な事を
見失ってしまうような状態に、警鐘を鳴らすのか先生の考えです。

ちょっと難しい考えですが、視点を変えて考えてみると、
近年あった○○食ブームってどれくらい思い浮かびます?
納豆、バナナ、にがり、ココア、トウガラシ、杜仲茶・・・
過去には紅茶キノコなんてのも流行したらしいですね。
今考えると、上記の物って本当に
健康増進やダイエットに効果があったのでしょうか?
現在も続けている人がいない所見ると、
情報に踊らされていたのでは?という考えが自然です。

私も先生のように、科学的根拠に基づいた論理展開で
間違った食品情報を「これはこういう理由で嘘だ」と
断言できるような化学者になりたいです。
まだまだ未熟ではありますが、食品に関する疑問質問等ありましたら、
一所懸命に調査し、何らかの考察を発表したいと思いますので、
お気軽にAnalystまでご連絡下さい。

( Analyst 21 )

放射性物質分析 食品検査食品分析残留農薬残留抗生物質
食環境衛生研究所

中国高速鉄道事故に押されて?

7月24日(日)の日本テレビ、「真相報道バンキシャ」にて、当社の放射能検査の様子が放送されました。先日取材に来たのですが、もう編集して放送とは!
中国の列車事故のニュースに押されてか、農家の方々のインタビューに押されてか、映っていたのはあっという間でしたが、確かに当社がバーンと映っていました。

なぜか?私も実名報道されていました。いつの間に名前を?
恐るべし、バンキシャ!(イワザキ)

「糖分・保存料・合成着色料ゼロ」は健康に良い?「保存料編」

今回は「保存料」について。
具体的な物質名としてはハムや清涼飲料等に入っている
「ソルビン酸」や「安息香酸ナトリウム」が有名どころでしょうか?
食品を通常に比べ長時間、変質や腐敗なく、一定の品質を維持して
保存しておく為に添加する食品添加物が、「保存料」です。

変質や腐敗・・その一番の要因は、細菌の繁殖にあります。
最近の某焼肉店での食中毒の問題然り、
細菌の汚染というのは目に見えないだけに、
一般の人にとって防ぐのが難しい食害です。

「保存料」というのは大体がこういった細菌の繁殖を抑える作用を持ち、
細菌による食中毒を簡単に防ぐことができるという大きなメリットがあります。

現在はひと昔に比べ、包装だとか冷凍、輸送の技術が進歩したから、
「「保存料」なんて実は必要ないのではないのか?」と思われがちですが、
家庭で真空パックの袋を開けてから、細菌に汚染されることも多々あり、
そういった菌もある程度までは抑制してくれるところが、
「保存料」の良いところです。
特に夏場のお弁当や、飲みかけの飲料など、常温で放置してしまうと、
すぐに細菌が繁殖し、免疫力の落ちた老人や子供にとっては、
食中毒を発症する危険がありますので、
そういった意味で、保存料を使うことの意味はあると考えています。

そして、必ず存在するデメリット。
やはり「合成甘味料」と同様、健康リスクの問題が存在します。
具体的には「安息香酸ナトリウム」について、
ある着色料との組み合わせで多動性障害(落ち付きが無くなる)の
リスクが上昇する事や、発ガン性等、多数の報告があります。
しかし、一応ことわっておきますが、
上記の報告も保存料を食べたから必ず多動性障害になるというわけではなく、
急性毒性があるわけではありませんので、心配しすぎる必要はありません。

やはり一長一短なのですね。

では、結局どういった商品を選べばよいのか?
という疑問が生まれてくると思います。

私が考える端的な答えは、
火を通すもの、短期間で消費し切ってしまう食品については、
できるだけ無添加をオススメします。
調理なして、蓋を開けてから消費し切るまで少し時間が空いてしまうような
食品については「保存料」の入ったものを選ぶと良いと思います。
前者はわかりやすいですが、後者についての身近な具体例としては、
特に「鮭フレーク」であるとか「ジャム」の瓶、
仮にこういった商品で無添加を選ぶのであれば
どうしても1回では使い切らないので、保存期間が長くなり、
その間に菌が繁殖する恐れがあることを考慮に入れるべきです。

全て無添加の商品を選んで、消費し切らず、その後の安全性が怪しい食材は
思い切って捨ててしまうというのも、健康のことを第一に考えるならば、
一番良い方法です。

我が家のように、あまり冷蔵庫の入れ替わりが活発でなく、
数年前の「鮭フレーク」が冷蔵庫から発掘されるような家庭環境であれば、
ある程度は「保存料」という人類の英知に頼って生活しても
良いのではないかと・・・
(もちろん上記の「鮭フレーク」は捨てましたよ・・カッチカチでしたし・・汗)

「保存料」についての正しい知識と、食品ごとの「使用・不使用」の選択が、
便利で快適な食習慣を形成するのだと思います。

( Analyst 20 )

放射性物質分析 食品検査食品分析残留農薬残留抗生物質

株式会社食環境衛生研究所

「糖分・保存料・合成着色料ゼロ」は健康に良い?「糖分編」

タイトルで大方の人間は
「ああ、あの炭酸飲料のCMね」
と、想像がついてしまうかもしれないですが、
例の「糖分・保存料・合成着色料ゼロ」商品が、
本当に従来品より健康によいのかを、今回検証しようと思います。

まず「糖分」。

糖分ゼロ商品に必ずといって良いほど入っているのが、
「合成甘味料」です。代表的なのが「アスパルテーム」、
「アセスルファムK」「L-フェニルアラニン化合物」「スクラロース」
某商品には入っていませんが「サッカリン」というのもあります。

これらを使う利点は、糖分のように分解されて栄養にならないので
実質カロリーが非常に少ない(ほぼゼロ)ということと、
少しの量で砂糖の数十~数百倍の甘さを出すことができるという
味覚面の高性能さです。

よって、カロリー制限をしなければならず、甘いものが食べられない、
糖尿病患者などにとっては、少しでも甘いものを飲食できる手段として
こういった「合成甘味料」は重宝される存在でしょう。

しかし、もちろん良い面だけではありません。
それは、まだ「安全性」の懸念が色濃いことです。
具体的には「アスパルテーム」について、
一般的に人の腸内では分解されないとされているが、
一定の条件(食べ合わせや腸内細菌等)がそろったときには分解され、
その分解物が人体に悪影響を及ぼすだとか、
ある特殊な病気にかかっている人にとっては、
一種の危険性があるので、摂取を控えるべきだとか、
発ガン性の問題であるとか、いわゆる、真・偽の判断が難しい
グレーゾーンの研究発表がいくつかあることは事実です。

「合成甘味料」摂取による急性毒性等については、
ほとんど問題ないというのが現在の世論なので、
現状では気にせず飲食してもらって良いと思います。
ただ、「火のないところに煙は立たぬ」的な観点からいけば、
少し気にして、毎日一定以上に摂るのは
やめよう程度に考えてもらえれば十分です。

人類が長年食べていて、
摂りすぎると糖尿病等の生活習慣病等を誘発するが、
適量ならエネルギーになり生命維持活動に生かされる「糖分」か、

つい数十年前に開発され、
糖分より味覚・熱量等の面で高性能な物質ではあるが
生命維持活動には生かされず、安全性の懸念も少しある「合成甘味料」

選ぶのはあなたの自由です。

次回、今回の続きで「保存料」についてお話します。

( Analyst 19 )

放射性物質分析 食品検査食品分析残留農薬残留抗生物質