上高地(その2)

そろそろ紅葉の季節かと思いましたがまだ早かった上高地。
河童橋から梓川の右岸を歩いて少しすると岳沢の入り口があります。

樹林帯のなかを緩やかに登っていきます。
雪崩で崩れた登山道もきれいに整備されて迂回ルートになっています。

もうひと登りすると風穴です。しかし、この日は外気も涼しいためか、何の音沙汰もなくただの穴でした。

すこしすると視界が開けて岳沢のガレ場に到着。
とりあえず、河童橋を見下ろしながら放射線測定
少し高め?標高のせい?異常なしでしょう。
ここで残り時間が無くなってしまったので引き返すことにしました。

名残惜しいので梓川の支流で一枚。
あと2週間もすればきれいに紅葉するでしょう。

上高地への道すがら放射線測定をしてきましたが、携帯している積算線量計はどうも下限表示がすでに0.05μSv/hのようで舗装の上と、地面の上とで放射線測定の値に若干の差がある程度でとくに異常はありませんでした。ここまで来てこんなことを気にする人もいないでしょうが・・(イワザキ)

地域一丸で

 関東地方では、豚のオーエスキー病の清浄化に向けての動きが見られます。
たとえば、母豚や雄豚の全頭採血、初乳のグロブリン検査、屠場でのサーベイなど様々です。

農林水産省が発表した、全国のオーエスキー病浸潤マップを参考にすると、平成23年9月29日現在で、オーエスキー病の浸潤県は、13都県となっております。やはり、浸潤県は養豚が盛んな地域が目立ちます。

オーエスキー病は、豚ヘルペスウイルス1によって引き起こされる疾病です。主な症状は、繁殖母豚の死流産や哺乳豚の死亡です。

日本では1981年に発生が確認され、1983年に届出伝染病に指定されました。その後、1991年より発生地域限定で生ワクチンの使用が許可されました。20数年もの期間ワクチン接種をしてきたにもかかわらず、なかなか清浄化できずにいるのには、オーエスキー病が豚ヘルペスウイルスという厄介な疾病だからです。感染した豚は、ウイルス抗体を産生しますが、体内からは感染したウイルスがいなくなることがないという特性があります。つまり、抗体を保有しているにも関わらず、体内の潜伏ウイルスが時折、再活性化され感染源となってしまうのです。

この強敵に向かって生産者の方々もワクチン接種を励行し、地域一丸となって清浄化に向けてスパートをかけています。

ヤマダ

紅葉にはまだ早い上高地

今回は少しだけ日本アルプス気分。
大正池から望む穂高連峰。左の雲に隠れているのが奥穂高岳、右が前穂高岳、間の吊尾根から手前に伸びているのが岳沢。

今回も積算放射線量計を携帯しています。これで放射線量測定をしてみたいと思います。
とりあえずバスターミナルにて放射線量測定、0.08μSV/hで異常なし。
梓川にて放射線量測定、0.12μSV/hでこの程度は自然にある放射能として異常なし。
積算線量計の誤差範囲とも考えられます。

少し紅葉してきた風に一枚、六百山。

穂高岳の入り口、岳沢登山口。

今回の日帰り旅を企画してくれた山歩き同好会の二人とはここでお別れ。

すでに帰りのバスの出発時刻まで残りあと2時間となり、ようやく復活した岳沢ヒュッテまでは間に合いそうもないので、とりあえず岳沢のガレ場まで行くことにしました。
生ビールはおあずけです。

来年、ひそかに計画している奥穂高岳。
うまくすれば日帰りでいけるらしいです。
つづく。(イワザキ)

皇海山偵察行(その2)

前回、根利方面から途中断念した皇海山の登山口をめざして、今回は追貝から偵察に出発。
とりあえず、老神温泉で放射線量測定。渓谷の道路上にて異常なし。

林道入り口にはおなじみの「自己責任でどうぞ」の看板がありました。

途中岩壁をくり抜いただけのトンネル。

これが原因の崩落現場。

とりあえず放射線量を測定。なぜか少し高い数値ですが?

靴ひもを締めなおして出発すると、今度は土石流によって道が寸断。

崩落地点から5キロほどで登山口。崩落地点の手前には登山者の車が3台ほど停まっていました。5キロくらいなら1時間プラス(往復2時間)で日帰り登山も問題ない事が確認されました。とりあえずここでも放射線量測定、誤差範囲にて異常なし。

さらに3キロほど進むと前回轍が発見された橋に辿り着きました。

これで納得。今回の偵察行は終了としました。

使用した放射線量計「MEASURE WORKS AT2503A ATOMTEX」
線量率測定範囲は0.1μSv/h~0.1Sv/h。(イワザキ)

お茶系ダイエット飲料の効果って・・・?「その2」

前回に引き続き・・
今回は「黒○龍茶」について考察したいと思います。

こちらの商品、前回の「脂肪を燃焼させる」と謳う商品とは異なり、
「脂肪を吸収しにくくする」ことを効能として掲げています。
原理としては「ウーロン茶重合ポリフェノール(OTPP)」が
脂肪を分解する膵リパーゼの作用を阻害し、
腸管からの脂肪吸収を阻害することを原理としています。

OTPPの効能については、意外と論文がそろっていて、
上記効果により血清トリグリセリド(TG)値が低下するという
結果は明らからしいです。TG値というのは、
簡単に、腸管から吸収された、血液中の
中性脂肪の量と考えていただいて大丈夫だと思います。

ただ、「吸収しにくくする」という点には落とし穴があります。

一つは、人体に有効な成分まで吸収しにくくしている可能性があること、
言わずもがな、過剰の中性脂肪は肥満の原因ですが、
適量の中性脂肪は人体を維持するために必要不可欠です。
また、こういった中性脂肪になじみやすい物質(親油性の栄養素)についても、
腸内で中性脂肪が分解されないために、吸収されにくい状態で維持され
少なからず排出されてしまっているのでは?と推測しています。

もう一つは、直接食べた中性脂肪分にのみ多少有効ということなので
炭水化物の食べ過ぎにより、体内合成される中性脂肪については、
原理的に効果の対象外です。

少し話がそれますが、吸収されないで腸管を通過した脂肪分が
他の食物繊維等の割合に比べ大量であった場合、
下痢の原因になります。
吸収されなかった油分はそのまま液体として排出されるからです。

前回と同様のまとめとなってしまいますが、
健康食品を過信してはいけません。
これさえ飲めば、いくら食べても大丈夫!
・・それは確実に「幻想」です。

製品の特性を理解した上で、今日は中性脂肪の多い食品を摂る予定だから、
少しでも吸収を抑制するために、この商品を一緒に飲もうという発想。
・・・結構です。
健康的な食事がしたいという考えに違いはありません。
ただ、その方向性として、
通常の食事に、少し高いけど高機能を謳う
「健康食品」をプラスする生活か、
肉、お酒を少し減らして、その分、少し高いけど
食物繊維豊富で満腹作用のある「野菜」をプラスする生活か・・

「適切な食事をとる」という事を視点に、
皆さんのライフスタイルにあわせた感覚で
自己判断していただけたらと思います。

( Analyst 23 )

放射性物質分析 食品検査食品分析残留農薬残留抗生物質
株式会社 食環境衛生研究所

森林の放射能の影響は?

積算線量計を買ってもらったのでせっかくの会社のブログなのでいろいろ測定してみようと思います。
放射能の汚染状況調査も兼ねて林道探索ということで。

林道に入って沢を渡るたびに、魚の居そうなポイントを探してしまいますが放射能の影響は?
渓流魚は川の水が留まっていないので比較的大丈夫なようです。池や沼、湖などの魚はすこし注意したほうがよいでしょう。渓流魚でも養殖の放流が多いですが(私に釣れるのは><)そこは漁協で管理しているようなので大丈夫でしょう。渓流の女王ヤマメ(春頃なので放流したてサイズ)

あまり見かけない花も。放射能による変異株なども出現してくるのでしょうか?
ただ名前を知らないだけ?

6万円くらいの線量計では細かい影響はよくわかりませんが、健康に影響がでる線量レベルならしっかり感知できるようです。
結局、送付された検体を測ってみてびっくりの検査室が一番危険な気がする・・(第二登山部)

またも台風に阻まれた。やっぱり皇海山は遠かった・・

先週、袈裟丸山の沼田方面からの登山口を探しに栗原川林道に入ったら、袈裟丸山ではなくて「皇海山→」の看板が出ていました。ついついつられて林道を奥へ奥へと進み、ついに皇海山の登山口を発見。

皇海山に向かうルートは庚申山、鋸山を経由するのが主流だったのですが、どうやら現在は栗原川林道から直登で行けるようです。
登山行程も短く、5時間程度で往復できるようです。

20年前に足尾方面から庚申山経由で皇海山をめざしたときは、鋸山への鞍部が台風で削り取られ、断崖に苦戦して時間を費やしてしまい他の部員の安全も考えて、あえなく鋸山から六林班峠へと下ったのでした。
いまはルートが整備されたようなので、また庚申山経由で鋸山(ここが高度感があっておもしろい)にも登ってみたいですね。

さて、いよいよ皇海山をめざして栗原川林道へ。先週下見した利根方面から入ろうとしたところ、なにやら看板が増えている。

台風15号の影響でしょうが、もともと注意喚起の看板がやたらに多いし、沼田(追貝)方面へ通り抜けが出来ないだけだろうと考えそのまま進みました。
途中、道が沢のようになっていたり、多少崩れていたりもしましたがそのまま奥へ。

今度は少しリアルに通行止め。

仕方無いので徒歩で。まだ登山口まで10キロ以上あるはずだけど、あきらめが悪いので、本当に通行できないのか確認してみました。

まあ、このくらいはぜんぜん大丈夫。

この石、車は無理か?バイクなら問題なし。

あ、・・ほんとに駄目だ。

M I:Ⅲのトムクルーズならジャンプで飛び越しただろうけれど(この日の夜にTVでやっていた。結局、着地に失敗して犯人には逃げられた。先に見てなくて良かったと思う)、安全に斜面を迂回してさらに進む。この先はどうなっているのだろう?

3キロ程進むと、橋の上の半乾きの土にバイクのタイヤ跡を発見!

たぶん一昨日の大雨が最後だから、昨日か今朝の痕跡のはず。すると、沼田(追貝)からは登山口まで入れる事に?
時間もお昼近くになってしまい、希望の轍も発見したので、ようやく納得して引き返しました。

何度見ても無理。

次は栗原川林道の反対側、沼田方面から入ってみたいと思います。
ただ、発見したタイヤ跡は行き帰りの一本のみ。トライアルバイクのようなキャラメルを並べたような形だった。
私の愛車、老いたセロー(ヒマラヤカモシカの事らしい)で、果たして辿り着くのだろうか?
(イワザキ)

お茶系ダイエット飲料の効果って・・・?「その1」

「体脂肪が気になる方に」「脂肪を吸収しにくくする」

こんなキャッチコピーで売られている「お茶系ダイエット飲料」、
皆さんも一度は飲んだことがあるのでは?

有名どころは「ヘ○シア緑茶」と「黒○龍茶」でしょうか?
高橋教授の講義でそういったお茶の話題が出ていたので、
私も独自に調べてみました。

今回は「ヘ○シア緑茶」について、
この商品は「高濃度茶カテキン」により「体脂肪を燃焼させる」ことを
売りにしています。商品説明については某企業のWebサイトをご覧下さい。
その中Webサイトの中の情報に、
科学者として少し気になるデータがあります。

それは、効果の根拠となるデータにおける被験者の「人数」と「対象」。
つまり、効果があるかどうかを調べるために、実際に試験飲用してみた
「人数」と「どんな人を対象」に臨床試験を行ったかということです。

食事の脂肪燃焼効果に関するデータの「被験者(=N)」は「12人」
私も医学系の臨床試験に詳しいわけではないので何とも言えないのですが、
「上記の12人には効果がありました。なので、
日本国民1億人以上にも同様の効果があります。」
というのは乱暴すぎではないでしょうか?

お腹の脂肪が落ちたという根拠のデータについては、
被験者が全員「軽度肥満者」という・・・。
まぁ、肥満でお腹の面積が広い人なら、
少しの努力でもわかりやすい結果が出るのでしょうが、
実際に購買をしているのは20代女性の
さほど肥満体質でない人が多いことを見ると、
一般的な体型の人にはどれだけの効果が期待できるのか疑問です。

ここからはあくまで個人的な考察ですが、
このお茶のダイエット効果の原理はその「味」にあると考えます。
飲んだことがある方はおわかりのよう、この商品、
意外と濃いめで苦みが残るような味となっています。
舌で感じる苦みというのは実は「毒劇物」のシグナルで
動物は本能的に苦い物は食べられないものとして認識しているそうです。
(「苦みを愉しむことができるのは人間だけ」という言葉もあります)
この苦みによる食欲減退と、水分による満腹感により、
一定のダイエット効果を得ているのではと推測しています。

ここまで言っておいて逆説のようですが、
私はこの商品は効果が無いから飲むなと言いたいわけではありません。
たとえ12人でも臨床試験で効果があったことは事実。
人によっては絶大な効果がある製品かもしれません。
ここで販売する会社を責めるのはお門違いです。
ただ、企業が謳う販売文句をそのまま鵜呑みにして過大評価し、
これさえ飲めばどんなに食べても、運動なしでも
健康的な生活ができるぞと、勘違いしてしまう、
消費者にも責任があるということこそ言いたい。

消費者がこういった科学的な目線から、自分の口に入れる物を
自己判断できるような知識・経験の蓄積が大事なのではと思います。

消費者のシビアな目線と、その期待に応えようとする企業努力こそが、
将来の優良商品の開発、日本の技術力向上につながるのでは・・
と、私は信じています。

( Analyst 22 )

放射性物質分析 食品検査食品分析残留農薬残留抗生物質
株式会社 食環境衛生研究所

ミドリムシラーメン

最近、体に良いという話題のミドリムシ…
それを、東大の人たち?がラーメンにしてしまった!
ということで、食べに行ってきました(^-^)v

味は、オリーブオイルとバジルが効いていて、
ラーメンというより、スープパスタみたいな感じでした:-)
青臭さもなくて、美味しかったです。

お店にある、ミドリムシについてのパンフレットもあり、
ミドリムシの凄さについて書いてありました(笑)

気になるかたは、是非一度食べに行ってみてください!!

お店は、本郷三丁目にある『山手ラーメン本郷 安庵』です。

(ヨシダ)

「フードファディズムとは?」

お久しぶりです、Analystです。
試験勉強のためしばしお休みを頂いておりましたが、
(色々な意味で)終わりましたので、
また、不定期に記事を書かせていただきます。

もう少し前になってしまいますが、
群馬大学の高橋久仁子教授という、
私の尊敬する先生の授業を受講できる機会があり、
とても良い話を聞くことができました。
今回は、先生の持論である「フードファディズム」という考えについて
簡単ではありますが、説明させていただきたいと思います。

「フードファディズム」とは、食品が健康や病気に与える影響を
誇大に評価したり、信奉することであり、
これを食べたら健康になるとか、これは体に悪いから食べてはいけない
というような、科学的根拠に乏しい情報に振り回され、
食品に関する、間違った情報の流布、口コミ、爆発的なブームが蔓延する・・・
そういった風潮は最悪の場合、健康被害に転じる可能性もあります。
「適切に食べる」という健康維持に最も大事な事を
見失ってしまうような状態に、警鐘を鳴らすのか先生の考えです。

ちょっと難しい考えですが、視点を変えて考えてみると、
近年あった○○食ブームってどれくらい思い浮かびます?
納豆、バナナ、にがり、ココア、トウガラシ、杜仲茶・・・
過去には紅茶キノコなんてのも流行したらしいですね。
今考えると、上記の物って本当に
健康増進やダイエットに効果があったのでしょうか?
現在も続けている人がいない所見ると、
情報に踊らされていたのでは?という考えが自然です。

私も先生のように、科学的根拠に基づいた論理展開で
間違った食品情報を「これはこういう理由で嘘だ」と
断言できるような化学者になりたいです。
まだまだ未熟ではありますが、食品に関する疑問質問等ありましたら、
一所懸命に調査し、何らかの考察を発表したいと思いますので、
お気軽にAnalystまでご連絡下さい。

( Analyst 21 )

放射性物質分析 食品検査食品分析残留農薬残留抗生物質
食環境衛生研究所