悪名高い農薬:DDT

体験した人もかなり少なくなったとは思いますが、日本では終戦後、GHQの統治のもとで発疹チフス(シラミが媒介)の撲滅のため、身体に真っ白になるほど農薬(殺虫剤)をかけてまわられました。その農薬がDDTです。この時期に残留農薬検査を行えば、多くのものから検出されたと思われます。何せ日本中が白く覆われるほどまかれたのですから・・・。しかし、そのおかげで、かなりの規模で死者が出ると予想された発疹チフスの予防に成功したことから、当時のDDTは大変重要な存在であったことが解ります。そんな重要であったDDTも日本国内では1960年代後半から70年代前半に法的に禁止農薬となりました。最近になってDDTの名を耳にしたのは、橋本真也選手や天竜源一郎選手の決め技(プロレス技)くらいです。どうやら、このDDTは農薬のDDTに因んでいるそうです。
話は前後しますが、このDDTはミュラーという化学者によって発明されました。ミュラーはこの功績によりノーベル賞を受賞しています。日本で活躍したように、世界でもこのDDTはマラリア予防で活躍しています。安価で大量に製造できる面を活かし、アメリカでは森林保護を目的として大量に使用しました。地球規模では使用開始から30年の間に数百万トンもの量が散布されたというデータもあります。当然のことながら、これだけの量がまかれれば害が出ないはずがありません。それを引き合いに出した本が、瞬く間にベストセラーになり、先進国を中心に使用が禁止されました。
このDDTは、特徴として、極めて毒性の強いものではありません。現在、使用が認められている有機リン系殺虫剤には、DDTの毒性とほとんど同じものが存在します。効果の持続は長い農薬で、マラリアの予防には、そのことが功を成しているものと思われます。
先にも述べたように日本では、禁止農薬の一つですから、弊社で国産○○を残留農薬検査しても検出されたことはありません。(海外では使用されているので、外国産○○を残留農薬検査すれば検出される可能性もあります。)
DDTの悪名の高さから、とんでもなく毒性の強い農薬を想像する人も多いと思いますが、実は、その長所(安価、大量生産が可能、効果の持続が長い)から、大量にまいてしまったことが原因とであると思います。適切に使用していれば、これほどまでの悪名にはならなかったことでしょう。但し、環境分解性能は悪いので、使用の量に関わらず、禁止農薬になっていたとは思いますが・・・

妙義山の紅葉は見頃です

今回は、妙義山の白雲山(左側)。
山頂はすっかり落葉していましたが、山腹の散策路はちょうど紅葉の見頃のようでした。
中之岳神社駐車場から出発します。

金色の大黒天が光り輝いていました。

中之岳神社は長い石段を登った上にあります。

左は轟岩、右にまわっていくと第四石門につながる散策路になっています。

第四石門をくぐり大砲岩の分岐へ。大砲岩と反対側に向かう登山道があります。上級コースですが鷹返しコースより楽かと思い、こちらから白雲山に向かいます。(コース図にはザイルが必要と書いてありましたが・・一人なので準備しませんでした。すみません。)
落葉で道がわかりませんでしたがコンパスを頼りに登りました。残置されたロープを見つけて一安心。

かなり岩登りの要素が濃いルートでした。
稜線にでるとさらに緊張感が増してきます。
下から見た通りの垂直アップダウンを繰り返し、鞍部は左右キレキレのナイフエッジ状。下りてきたピークを振り返るとよく無事だったと思います。

基本的に休憩はピークの上でしかとれず、大人数ではゆっくりできなそうです。
山頂はおそらく祠があった所と思います。
すこし名残惜しいですが、中之岳神社へと下りました。
3時間ほどのショートコースでしたが非常に満足できるルートでした。
クライミングスキル5・10クラス(初級)の私には丁度良く、近所に住んでいたら毎週通いたいくらい楽しい山でした。なお、岩登りの経験が無い方は危険と思います。気軽にクライミングの体験ができる場所が、水上の道の駅「水紀行館」にあるので、このような場所で練習をしてからの方が楽しめると思います。

最後に中之岳神社から左にまいて轟岩へ。

5分くらいで岩の上までいけますが、結局ここからの紅葉の眺めが一番良かったように思いました。紅葉した山腹との距離感がよく、360度の素晴らしい眺望がありました。
(小学校の遠足のような記憶しかありませんでしたが、気軽にアルペンクライミング気分を体験できる山だったとは!イワザキ)

久しぶりの習い事

少し前から、市のスペイン語講座に参加し始めましたF村です。習い事は久しぶりで結構楽しく通っています。

スペイン語の発音はアルファベットのカタカナ読みっぽいので、堂々と読めばちゃんと通じると思います。
それでは簡単なスペイン語講座をはじめさせていただきます。
おはよう・・・ブエノス ディアス
ありがとう・・・グラシアス
さよなら・・・アディオス
おいしい・・・リコ
パン・・・パン
農薬検査・・・エクサメン デ ペスティシーダス

ぜひ、機会を見つけて使ってみてください。

群馬食育フェスタin高崎

11月19日(土)に高崎市総合保健センターにて開催された食育フェスタにM尾氏と行ってみました[#IMAGE|S1#]
高崎市ホームページへリンク

食育のお祭りって小さいお祭りなのかなと思いきや盛大にやっており、かなり保健センターは賑わっていました。

食と農 絆広がる 高崎の秋[#IMAGE|S37#]

中では企業や県の食品安全課、群馬県内の大学や専門学校がそれぞれの食育に関するテーマでブースを出展していました。
食料自給率100%の食べ物を手探りで当てているM尾氏[#IMAGE|S3#]

食料自給率や栄養バランスの話から食品検査に関するものまで本当に色々な出展があり、恥ずかしながら知らないことが沢山あり非常に勉強になりました[#IMAGE|S56#]
左の顕微鏡では黄色ブドウ球菌を見せていました。

他にも、ノロウィルス等の話や手洗いについての話が有りました。
食育は自分が思った以上に関心が有る方が多く、県も力を入れているんだなと言うことを実感しました[#IMAGE|S58#]

そして帰りに野菜って大事だなーと考えつつもラーメンを食べて帰りました。
高崎の一合舎です
食べログへリンク


頼んだのは一合舎(全部のせ)の豚骨醤油味でした。
コクが有るけどスッキリしていて都会的な味のするお洒落ラーメンでした。
やっぱり美味しいラーメンは最高ですね[#IMAGE|S29#]

残留農薬検査「料金」の秘密

弊社の残留農薬検査料金は現在、
一斉分析149項目を ¥31,500 からご提供しております。

この値段、高いと思います?安いと思います?

スーパーの特売記事を見て数十円単位の安さを求める主婦目線からいけば、
「3万円なんて高すぎる!!もっと安くならないの?」
という声が聞こえてきそうな気がしますが・・・
そもそも、この値段の内訳ってどうなっているのでしょう?
今回は残留農薬検査の価格についてご説明いたします。

農薬検査料金の内訳は簡単に以下の4つです

・ 検査に使う消耗品代
・ 分析機器の使用費
・ 人件費
・ 報告書などの諸経費+利益分

まず、検査に使う消耗品とは、例えばキャベツの農薬を計りたい場合、
もちろんそのままでは計ることができません。
「前処理」という操作が必要です。この前処理というのは、
固体のキャベツから農薬成分を抽出して、液体にして、
液体の中に入っている農薬以外の物質をできるだけ除いて、
分析機器に入れられる状態まですることです。
ここで大事なのは、「農薬以外の物質をできるだけ除く」という操作。
これを怠ると、分析機器が間違った結果を出したり、壊れたりしてしまいます。
この除去作業には、「固相カラム」というものを複数個、使い捨てで
使わねばならず、これが意外と高い消耗品になります。

続いて分析機器の使用費。
弊社の一斉分析149項目には、LC/MS/MS
(島津社製LC+AB sciex社製MS/MS )
という機器を使用しています。この一式の機器の値段が、
定価で約¥65,000,000と聞いています。
新築で家を建てても、おつりがくるくらいの値段ですね。
この高価な機器、細心の注意を払って使わねば、維持費も馬鹿になりません。
機器の異常でメンテナンスの人を呼ぶだけでも
数十万単位でお金がかかります。

後は、人件費。残留農薬検査にも公定法があるとはいえ、
誰にでもできる仕事ではありません
前処理にも機器の運用にも高度な技術・知識が必要な作業となります。
確かに、パートや派遣を使って人件費を減らし、
その分、低価格で出している競合他社もありますが、
どんな人物が担当で、本当に正確なデータが出ているのか、疑問です。
弊社でも香辛料や濃縮液の農薬分析等、
技術的に難しい局面があることは確かですが、
工学博士・環境計量士を筆頭に、分析に心得のある研究員が、
日々、知識・経験・情報の蓄積にて、正確なデータを出す努力をしております。

いかがでしょうか? 
値段の内訳を聞き、考えが変わった方もいらっしゃるのではないでしょうか?

弊社研究員の一人としましても、新規分析法開発による作業の効率化など、
さらに価値あるサービスを提供する企業努力を続けていく次第でありますので、
残留農薬検査が必要でしたら、是非弊社へお問い合わせ下さい。

( Analyst 25 )

放射性物質分析 食品検査残留農薬残留抗生物質
株式会社 食環境衛生研究所

PM2:00頃のこと

先日の日曜日、天気雨の中帰宅途中に赤城山にかかる虹を発見!!いつになく近くに見えて、手が届きそうでドキドキしました。

もしかしたら行けるかも?と思い虹のたもとに向かってしばらく疾走してみましたが、なかなかたどりつけず、とうとう道が無くなったのでやっぱりあきらめて帰りました。

虹の色は外側から赤、オレンジ、黄色、緑、青、紫の順でした。
見た人いますか?きれいでしたよね。

妙義山登山 (その2)

前回の妙義山の紅葉写真before afterは、妙義神社からの白雲山でしたすみません。
こちらが稜線にでた東側の風景です。

一緒に休憩していたベテラン登山者。
「3/12頃は雲が南から流れていた」とおっしゃっていました。

稜線歩きは緊張の連続でした。
びびり岩という20mくらいの丸い岩を下から登ります。向こう側はとくに何もありません。さらに岩の北側は前日の雨で湿っていたので足が滑り、握力と設置された鎖だけが頼りでした。

途中もこんな感じで緊張の連続です。しかし、慣れてくると空中散歩といった感じで楽しくなってきます。

40m程のほぼ垂直の壁を懸垂下降ぎみに下ります。ハーネスなどは無いのでここも握力と鎖が頼りです。

下りきると掌が赤くなっていて手袋(軍手は滑るので鎖には不向きです)を準備しなかったことが悔やまれました。しかし、ほぼ初心者の相棒は上達が早く、頼もしいばかりでした。お互い謙虚さを忘れずにがんばっていきましょう!

近頃の冷え込みで一気に紅葉が進みそうです。
白雲山(右側)の次は金洞山(左側)ですね。
放射線量測定にHORIBAのラディーを持ちだそうと企んでいるイワザキ)

ウイルスの不活化試験

最近、色々なところで
「インフルエンザウイルスを○○%以上除去しました!」
「ノロウイルスの代替ウイルスである猫カリシウイルスを○○%除去しました!」
等のウイルスに効果があるという宣伝がしてある商品を沢山ご覧いただく場面が増えてきたかと思います。

弊社でもこのような殺ウイルス試験ウイルス不活化試験を行っております。
最近までは、大々的には宣伝をしていませんでしたが、最近ではHPをご覧いただき、「こんなウイルスで試験をやりたいのですけどできますか?」といったお問い合わせをたくさんいただきます。

弊社に保存してあるウイルスであれば、殺ウイルス試験を即座に対応させていただきますし、保管していない場合でも、手に入るウイルスであれば、御相談させていただいた上、試験を受託させていただきます。

試験方法といたしましては、細胞や、発育鶏卵を用いた殺ウイルス試験(ウイルス不活化試験)が一般的ですが、PCRなどを用いた試験も可能です。
一番多い試験は、ある液体にウイルス液を混ぜて、どのくらいの時間でウイルスを不活化させるのか、又は、どの程度ウイルスを減少させるのかを確認する試験です。

詳しく書きますと、文章が長くなってしまいますので、電話やメールにて「○○○ウイルスを使って殺ウイルス試験(ウイルス不活化試験)をしたいのだけど費用とどんな方法でやるの?」とお気軽にお問い合わせください。
弊社担当者が詳しくお答えいたします。


VERO細胞 CPE有→ウイルスが増殖している


Vero細胞 CPE無→ウイルスが増殖していない

仙台四郎

仙台四郎という名前を聞いたことはあるでしょうか?
先日、お買い物に行ったところ、アーケードに、
巨大バルーンクリスマスバージョン仙台四郎がいました。

仙台四郎は実在した人物で、子供のときに川で溺れ、
意識不明となり、その後、意識は戻ったものの、
障害が残り、市内を歩きまわるようになり、
いつもニコニコの四郎が訪れたお店は繁盛し、
誘われても入ることがなかったお店は繁盛しなかったそうです。

47歳で亡くなってから、商売繁盛の福の神として有名になったそうです。

絵や置物など、グッズが販売されていますので、
ご商売をされている方、いかがでしょうか[#IMAGE|S65#]

東北より

畜産 | 豚病気 | 鶏病気 | 牛病気 | 飼料分析 | 肥料分析

株式会社食環境衛生研究所

トランス脂肪酸について2

以前書いたトランス脂肪酸の続きです。
以前の記事はこちら(リンク)

バターから一番多く検出されたのはバクセン酸であり、これは水素添加で作られた物では無く、反すう動物(胃で消化した物を口に戻して咀嚼する、という過程を繰り返す事で消化をする動物)の胃の中に寄生する微生物がシス-トランスイソメラーゼという特殊な酵素を有し,シス型の不飽和脂肪酸から,トランス型の不飽和脂肪酸を生成しているようです。
 つまり、バターには天然のトランス脂肪酸が含まれていると言う事になります。
個々のトランス脂肪酸を区別してヒトの健康障害に与える影響を調べた科学的データはほとんどなく,バクセン酸単独の健康障害へのリスクについても調べられていないのが現状ですが、一部の報告では生体内に取り込まれたバクセン酸の一部は,生体内で共役リノール酸(特殊な構造から規制の対象外になっているトランス脂肪酸)の一種に変換するという報告もあり,実際の所まだ良く分かっていない部分が多い様です。
 今回測定したのはバターのみですが、乳製品(バター、チーズ、生クリーム)にも天然のトランス脂肪酸が含まれており、実は天然物からの摂取の方が多いとの指摘もあります。

 では、トランス脂肪酸の少ないマーガリンを使えば良いのかなとも思いますが、日本人は古くからサラダ油が体に良いという信仰からサラダ油を多く摂り過ぎてしまい、リノール酸というn6系脂肪酸は過多になっているためこれもなるべくなら避けたい所です。
 やはり、健康に気を使うなら野菜を中心とした日本食が一番ですね。

放射性物質分析食品検査残留農薬残留抗生物質
株式会社 食環境衛生研究所