近年は昔と異なって衛生状態が良くなったこともあり、各農場で皮膚炎症を起こしている種豚や子豚は見られなくなりましたが、近頃ちらほらですがまた発生が目立って来ているように感じます。
原因としては飼料の栄養バランスの乱れや、炎症などが起こりやすい品種の存在、妊娠期間の清掃不備、近年の異常気象による乾燥環境などがあげられますが、意外に駆虫対応プログラムの勘違いや失敗が原因になっていることも考えられます。
今回は駆虫プログラムを的確に実施していると安心していた農場の一例を基に、実際に起こった外部寄生虫汚染(疥癬)と内部寄生虫汚染(回虫)について、その発生原因と対応について考えていきたいと思います。
外部寄生虫汚染(疥癬)が発生した農場の概要
①400頭一貫経営の農場、飼養品種はLW、外部導入システム。
②イベルメクチン製剤(注射薬)を使用。
③種豚舎、分娩舎の衛生状態には特に問題が見られない。
外部寄生虫汚染(疥癬)の発生原因として考えられること
①イベルメクチン製剤(注射薬)の注射量不足。体重1kg当たり0.03mlの接種量が必要だが、飼養している種豚の体格が良いのにも関わらず、1回の接種量が5ml/頭になっていた。
②雄豚への接種が行なわれていなかった。
③導入豚(♂、♀)への接種が行なわれていなかった。
外部寄生虫汚染(疥癬)の対応として行ったこと
①イベルメクチン製剤(注射薬)の注射量の再考。
導入時:4ml/頭。初産母豚:6~7ml/頭。経産母豚:7~8ml/頭。雄豚:8~9ml/頭。※あくまでも対象豚の大きさ(体重)から換算することが必要。
②雄豚への接種を実施。導入時に1回接種、その後は淘汰するまで年間2回以上の接種。
③導入豚(♂、♀)への接種を実施。導入後早い時期に1回接種。
内部寄生虫(回虫)が発生した農場
①300頭一貫経営の農場、飼養品種はLW、外部導入システム。
②イベルメクチン製剤(プレミックス)を使用。
③種豚舎、分娩舎の衛生状態には特に問題が見られない。
内部寄生虫汚染(回虫)の発生原因として考えられること
①イベルメクチン製剤(プレミックス)の投薬期間の不備。分娩舎入舎時(分娩予定の3~5日前平均で入舎)での1回投薬法で実施していた。
②雄豚への実施がされていなかった。
③導入豚(♂、♀)への実施がされていなかった。
内部寄生虫汚染(回虫)の対応として行ったこと
①イベルメクチン製剤(プレミックス)の使用プログラムの再考。
導入時:導入後早い時期に7日間のトップドレスにて投薬。
母豚:分娩4週前~3週前の7日間、トップドレスにて投薬。又、非生産母豚の存在があるので、11月頃の年1回で7日間のみ、種豚群全体にトップドレスによる投薬を追加実施。
雄豚:1回7日間で年間2回以上、トップドレスにて投薬。
②種豚群のプログラムが一順する間、子豚へのイベルメクチン製剤(注射薬)を使用した防除プログラムを実施。※離乳時頃に全頭接種。
総括
外部寄生虫汚染(疥癬)が発生した農場や、内部寄生虫汚染(回虫)が発生した農場において、今回提示した対応を行って貰ったところ、どちらの農場でも顕著に改善が認められました。今回のようなちょっとした勘違いは、折角使用している薬剤自体の無駄にも繋がり、“費用対効果”が薄れてしまいます。今後はこのような勘違いが起こらないように、さらなる確認と説明を行っていきたいと思います。
yuuichi-kikuchi
ワクチントラブルの回避。
人や豚にも疲れが見えてきて、体調を崩しやすい季節になりました。
今回はそんな様々なトラブルの中からワクチン接種に関する事故について考えて見たいと思います。
さて皆さんはワクチン接種から派生してしまう勿体無い事故があるのをご存知でしょうか?。意外に思うかもしれませんが、これらのトラブルは年々増加傾向にあります。
このワクチン接種に関するトラブルは気にしていない農場が多く、又ワクチン接種後の豚の体調確認も行っていない農場が多く見られますので注意が必要です。
下記にポイントを記載しますので、思い当たる点等がありましたら自分の農場で良く確認して見て下さい。
ポイント①副反応の種類について。(担当者は把握しておく事が必要です)
⇒発熱、食欲停滞、接種患部の腫脹、軟便、下痢、嘔吐、低熱、再発、不受胎、流産、白子、増体不良、事故等。
ポイント②副反応が強く豚に何らかのストレスが与えられた時に派生しやすい疾病。
⇒大腸菌関係疾病(早発性下痢症、浮腫病)、スス病(黄色ブドウ球菌感染症)、コリネ感染症(関節炎、皮膚腫瘍病変)、レンサ球菌感染症(関節炎、神経症状、突然死)、PRRS、サーコ等。
ポイント③ワクチン接種後は副反応が起こることが当たり前と思っている?。
⇒異物を体内に接種するのですから副反応は起こりますが、必ずしも表れた方が良いとは言えません。実際に重要なのはその表れ方になります。ワクチン接種後に成果が見える場合と見えない場合での副反応の出現には明らかに差が見られます。(前者は軽く、後者は重い事が多い)
ポイント④新しいワクチンを採用する場合、若齢母豚・弱子豚への接種時等は注意が必要。
⇒ワクチン接種日、接種日から2日間、接種後3日目~7日目位までの体調面の観察、ワクチン接種後の効果確認(成績改善)が必要。
ポイント⑤オイルアジュバント系統のワクチンに感受性が強い農場が存在。
⇒農場毎の条件下で合うワクチン、合わないワクチンが存在。自農場の豚の状況は常に確認し、把握しておく事が必要。
ポイント⑥飼養している種豚の系統でも左右される。
⇒ハイブリッド系、SPF系の使用農場、成績の良い農場でも注意が必要。
ポイント⑦母豚のワクチン接種が分娩予定日の4週前~2週前の間に集中している。
⇒分娩前に近ずくにつれて母豚の体には負担が掛かってきます。分娩前に集中するワクチンは母体だけでなく、子豚への負担も増加する危険性があります。
ポイント⑧ワクチン接種の間隔が短い。
⇒1日間隔、2日間隔、3日間隔等、できれば7日間程度のインターバルは必要。
ポイント⑨使用するワクチンの組み合わせや種類によっては優先順序が存在する。
⇒オーエスキー、PRRS、サーコ等のウイルス系のワクチンは他のワクチンとの間隔をずらす。未経産時期の鼻炎系統・肺炎系統のワクチンは早い時期に接種する等。
ポイント⑩未経産時期のワクチン接種が行われていない。
⇒妊娠期間中が初接種になると副反応が出やすい。
ポイント⑪離乳、移動、飼料の切り替え等、ストレスが2回以上集中する時期に接種されている。
⇒ストレス感作が重なると副反応が出やすい。
ポイント⑫虚弱子豚、弱子豚、体調不良(種豚、子豚)へのワクチン接種を強行している。
⇒健康状態でないとワクチン効果は表れにくい。
ポイント⑬一斉接種の時、全ての種豚に強行接種している。
⇒ワクチンによっては分娩舎近くで接種してはいけないもの、分娩予定日の3週前~予定日まで・交配後~交配後3週目頃までは外した方が良いものも存在する。
ポイント⑭ワクチン接種日の設定が月に1回か2回のペースになっている。
⇒副反応の少ない農場は週に1回、月に3回以上のペースでワクチン接種を行なっている。
実際に農場にて大変な思い(作業時間の増加、衛生費の向上、ストレスの増加等)で予防接種をしています。成績を向上させて事故の軽減にも繋がらなくてはいけないワクチン接種が、かえって豚の体調を低下させてしまい、悪影響に陥いらせているとしたら大変残念です。ワクチントラブルを起こさないように管理しましょう。
yuuichi-kikuchi
オーエスキー病
2008年12月1日、新しいオーエスキー病対策要領が施行されました。オーエスキー病の清浄化達成を平成22年度と定め、養豚農家の抗体検査を実施し、浸潤地域においてはワクチンの全頭接種推進に取り組んでいます。清浄化には、ワクチン接種の徹底、定期的なモニタリング検査、陽性豚の淘汰、陰性豚の導入などが必要となります。撲滅には個々の農場の取り組みだけでなく、地域一丸となった取り組みが重要となります。撲滅による経営改善や地域的なまとまりなど、多くのメリットもあります。個々の農場に合ったワクチネーションを行うために、日齢別の抗体検査を受けるようにしましょう。
弊社で衛生管理指導を行っている群馬県の農場では、2009年3月の時点で母豚及び肥育豚でほぼ全頭が野外抗体陽性であったが、抗体検査結果を基にしたオーエスキー病対策の徹底後、約半年で母豚以外は野外抗体陰性となり、AD撲滅に向けて順調に進んでいるところです。
急増!!連鎖球菌
先日、若い養豚生産者の方と知り合う事があり、熱く自分の農場の事について語ってもらいました。
知り合った場所が忘年会の宴席だったのですが、料理もそっちのけで農場の展望を語るその姿勢に、いつの間にか私も引き込まれて、食事後の温泉でも裸のお付き合いをしながら色々お話をさせていただきました。
その中で、肉豚の急死が散発して悩んでいる様子でした。ご本人はApp(胸膜肺炎)を疑い、数ヶ月前からAppワクチンの接種を開始したとの事。
しかし、肉豚の急死は改善しないままで本人としても「気持ち悪い」状況みたいでした。
そこまで悩まれているのであればと、まずは農場で散発している事故の『本当の敵』を知ることから始めてみたら・・・とご助言させていただきました。
その2日後、私に電話が掛かってきました。温泉で言った事を覚えていてくださって病性鑑定を実施したいと依頼を受けました。その日に農場にお伺いし死亡豚の解剖をしたところ敗血症を疑う内臓所見でした。そして3日後に連鎖球菌(Streputococcus Suis)が検出された旨をご報告。そして生産者の方と一緒に連鎖球菌対策を構築し、今はその『本当の敵』と闘う準備をしているところと思います。
私は、関東を担当しているのですが、やはり豚丹毒と連鎖球菌でお困りの養豚場は多いように感じます。
まずは自農場にあったワクチンプログラムと薬剤プログラムの構築が急務と思います!!
おまえもか?
顔写真付き野菜
最近、顔写真付き野菜が農産物直売所やスーパーなどの一角を占めるようになってきた。収穫時の写真をみると、作っている人のシワの一本一本に苦労が見えたし、どんな人が作っているのかが分かるだけで安心感があった。
ほとんどの農家が「まじめ」に作っている中、一部の仲卸が自己の利益のために偽装を考える・・・・・・・。
こんな構造が見えてたまらない。
このことにより全体が「悪」のイメージとなってしまうのである。
一生懸命に作っている人を利用し、これは儲かると感じた人たちが顔写真を逆手に取った偽装を行う。
報道を見たとき、「おまえもか」と思った。
偽装表示や賞味期限
メディアの報道の中では、「食の安全」を脅かすメーカーのずさんな体制とよく報じられています。一部の大腸菌群の検出事件は除き、報道の「食の安全」の脅かしというよりは、ほとんどの事件が「ごまかし」や「詐欺」の類です。
一連の事件は実際に健康被害を訴える消費者が現れているわけではありませんので、「ごまかし」や「詐欺」といような行き過ぎた営利主義的なメーカーの商売モラルの低さを露呈しているに過ぎません。
賞味期限に関しても、消費者の立場からすれば「この期限を過ぎた物は、メーカー側は保証しませんので廃棄してください。」というような感覚で捉えている期間をメーカー側が勝手に期限を付け替えて再販しているのですから、消費者が怒るのも当然です。
しかし、大方のメーカー経営者側からすれば「期限を過ぎても味も変わらなければ、危険性もないものと考えているから期限の張り替えによって期限を延期したところで消費者に不利益を被らせる事はない」と考えており、そもそもその事(張り替え)自体を「ごまかし」であると認識していなかったのではないでしょうか。
これは私のイメージですが、「食難時代(戦争時・戦争直後)の経験」とか「食糧自給率問題(輸入主体の食糧確保)」を取り上げ、業界の中で横行している期限によって設定している賞味期限の超過より、食品を廃棄する事こそが「悪」であると主張するメーカーの経営者は実際に多いのではないでしょうか。
それであれば、尚更、業界で横行している短い期限設定よりもきちんと科学的な根拠(微生物検査や自社内モニターによる官能検査)に基づき期限設定をすれば必然と期限は長くなると思います。大体において、食品の保存技術は冷蔵、冷凍、缶詰、レトルト殺菌、真空包装、脱酸素剤などと如何に食品寿命を延命するかに投じてきた長い歴史があるではありませんか。
私自身も、折角食せる製品を「印字ミス」等で保健所に摘発され、製造記録等でそれをトレースすれば、それがミスであるかどうかが判明する食品を、ろくに調べもせずに「廃棄命令」の一言で解決している現場を目にすれば「勿体無い」と感じます。「廃棄」が勿体無いと感じるのは誰もが一緒であると思いますし、「資源の無駄な損失」であると思います。だからこそ、きちんと科学的な根拠に基づいたデータにより、自社で作られた製品は他社よりも衛生的に秀でた物である事をきちんとアピールすれば、業界の考え方や意識も変わり、消費者イメージも変わるのではないでしょうか。
牛の採血は命がけ
食中毒予防3原則について
温度湿度があり、栄養が加わると、カビや細菌は短時間で発育します。全てのカビや細菌が我々を脅かす存在ではありません。当然人々に役立つカビや細菌も多いのですが、梅雨時期から夏場にかけて食べ物に生えてくる細菌は食中毒の原因となる事が多いので注意が必要となります。
わが国での食中毒は食中毒菌や食中毒菌の出す毒素に汚染された食品を食べることなどによって起こる中毒症状が多く、微生物の中でも細菌が原因となる「細菌性食中毒」は高温多湿の梅雨期から9月にかけてはもっとも発生が増える時期です。
また微生物の中でもウイルスが原因となる「ウイルス性食中毒」(主にノロウイルス)は冬場の12月から2月にかけてもっとも発生が増える時期です。全国の保健所に届けられる食中毒は年間約2000件、患者数は約2万~3万人です。年々、衛生好きなこの国では除菌等の衛生グッズや衛生環境は年々向上しているはずなのに、食中毒の発生や患者数がほとんど横ばいなのは、食品の大量生産と流通規模の拡大と深い関わりがあります。
ごく一部の家畜が保有している病原菌や一部地域の細菌性やウイルス性の病気が交通の発達により、あっという間に世界中に拡散してしまうからです。食糧の多くを海外からの輸入に頼っている日本では、食品といっしょに、海外の食中毒菌が輸入されるケースもめずらしくありません。
技術が進歩する一方、技術への過信から生じる、保存管理などのミスが落とし穴になることもあります。さらに、調理済み食品の普及により、いつでもどこでも食事ができるため、手洗いの習慣に対する意識が薄れてきたことも原因のひとつとされています。
一般的に食べ物に微生物が生育し食中毒になるのを防ぐ方法を、「食中毒予防3原則」といい、微生物を「付けない・増やさない・殺す」ことを言います。この食中毒予防3原則をどのように守るかを要とした「食中毒予防の6ポイント」を厚生労働省は平成9年に通知文書を出しています。食中毒菌は、水や土、動物など我々の身の周りのどこにでも存在しています。しかも、繁殖しても臭いや味には影響しないため、その食品が安全かどうかを判断するのはなかなか困難です。そこで食中毒を予防するために、食中毒予防3原則を守り、実施することが大切となります。
病原性大腸菌O157について
1982年にアメリカで発見されたのが最初で、日本では1996年に発生し、ニュースにも取り上げられたので覚えている方も多いと思います。大腸菌は人や動物の腸内や土壌中など環境中に広く分布し、ほとんどは無害ですが中には人に対して病原性を持つものがあり、これを病原性大腸菌と呼んでいます。さらに病原性大腸菌の中でも出血を伴う腸炎を引き起こす毒素を産生する腸管出血性大腸菌があり、O157はこれに該当します。
O157の原因と特定あるいは推定されたものは国内では、井戸水、牛肉(牛レバー)、ハンバーグ、サラダ、キャベツ等、食品がほとんどですが、動物と接触した事により感染したり、ハエから検出された例もあります。2004年には厚生労働省によって腸管出血性大腸菌の総数で全国で夏場を中心に16件の報告がありました。
O157の恐ろしさは発症のしやすさと症状の重さにあります。O157は食品1g中約100個の菌量で発症すると言われ、吐き気、嘔吐、激しい下痢、血便、発熱等を引き起こし、乳幼児の場合死に至る事もあります。
このようにO157は恐ろしい食中毒菌ですが対策をしっかり行う事により充分予防可能です。予防方法として
①調理場に害虫を侵入させない。
②調理前後に調理器具、作業員の手指は充分に洗浄、消毒をする。
③調理用水は上水道水を使用する。井戸水を使用する場合、定期的に水質検査・塩素消毒をする。
④サラダ等生で食べる製品は専用の調理器具を使用する。食材そのものも充分に洗浄する。
⑤加熱は中心まで充分にする(特にハンバーグ等挽肉製品)。
⑥残った食材はすぐに冷蔵庫にしまい、少しでもあやしいと思ったら食べずに捨てる。
等があります。
食中毒とその防止について
今回は食中毒とその予防法について説明します。皆さん「食中毒」と聞くとどんなことを思い浮かべますか?「ものを食べて体調を悪くする」といった答えが多いのではないでしょうか?じつはほぼ正解で、食中毒菌や食中毒菌が作った毒素、ウイルス、その他の有害、有毒なものを含む食べ物を食べると発生する症状のことを言います。
主な症状は胃腸炎(下痢、腹痛、吐き気など)ですが、発熱など風邪に似た症状の場合もあります。食中毒菌を含む食べ物を食べてもすぐに症状がでず、数時間後に症状が出る場合もあります。食中毒菌やウイルスが食べ物についていても、見た目やにおい、味で判別することはできません。
食中毒は大きく次のように分けられます。
一つ目は「細菌・ウイルスによるもの」で実に全食中毒の90%以上を占めます。さらに細菌・ウイルスの中でもサルモネラ・ノロウイルス・カンピロパクターの3つで2006年の患者数別食中毒の約80%を占めたそうです。他の代表的な食中毒を発生させる細菌・ウイルスには、黄色ブドウ球菌、病原性大腸菌(O26、O157など)、腸炎ビブリオ、セレウス菌などがあります。
二つめは「自然毒によるもの」です。ふぐ・きのこなど有毒物質を誤って食べてしまうことで発生するもので、割合は少ないけれど死者がでる場合もあります。
三つ目は「化学物質によるもの」です。水銀、砒素などの有毒物質が付着している食物を食べることで発生します。
細菌やウイルスによる食中毒は、次の三つのことを守れば防ぐことができます。
一つ目は「つけない」です。代表的なものに、調理器具はしっかり洗浄・消毒する、冷蔵庫内では互いに汚染しないように肉・魚と野菜を分けて保管する、調理前には必ず手を洗うなどがあります。
二つ目は「増やさない」です。代表的なものに、食品は室温で放置せずに冷蔵庫で保存する。手早く調理し、早めに食べる、等があります。細菌が増えるための条件は「水分・温度・栄養」です。逆にいえばこの三つを遠ざければいい訳です。
三つめは「殺す」です。加熱することでほとんどの食中毒菌は死にます。大切なのは、中心までしっかりと加熱することです。
以上三つの事をしっかり守って、食中毒が起こらないよう心掛けましょう。