行き場のない怒り

今年の冬は温度変化が激しく、家畜を飼育する側の人間も、される側の家畜も体調不良が目立ちました。

昼頃農場に伺うと「あったけぇんね」とか、作業されて体を動かしている方は「あっちぃんね」とおっしゃっていたのに、夕方には一転「さみぃんね」と言われることがしばしばありました。

そんななかで、母豚の削痩が多かったのも事実です。
ある生産者が餌をくれてもくれても痩せていく母豚を見かねて、飼料メーカーの担当者と上司を農場に呼びつけたそうです。

「おたくんとこの餌は、くれたってくれたって痩せてくんさねぇ」「餌がわりぃんじゃねんかい?」
などなど、ここぞとばかりに不満をぶつけたらしいのです。

そこで、メーカーさんが生産者に餌の給与量を確認し、実際に農場に入って給与量を実測したら、なんと生産者から聞き取った妊娠期給与量と実測量が800g/日、授乳期給与量が900g/日も少なかったようで、尚且つ給餌器の下は豚がこぼした餌が沢山・・・

結局、最初は威勢のよかった生産者も自分の管理不備を認めトーンダウンしたそうです。

餌の原料の1つであるトウモロコシが南米産(ブラジル)からの輸入量が増えているようですし、皆さんも定期的に餌の量を実測してみてください。

意外と自分が給与している量が少なかったり、または多かったりするかもしれません。

ちなみに、私が伺っている農場で実測したところ半数以上の農場でマニュアルより少ない状況でした。

文句を言う為に呼んだメーカーさんに、自分で食べようとして取っておいたお気に入りのお茶菓子を出して、その場は和やかに済んだみたいです。

結局振り上げた拳の行き場所がなく、奥さんとの夫婦喧嘩が勃発したのは笑い話ですが、母豚の体調が悪くなってしまうのは、笑い話では済まなくなってしまいます。

ご注意を!!!

ヤマダ
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新卒獣医師争奪戦

今年も3月2日、3日と行われた獣医師国家試験で、1321人が受験し、1111人の獣医師が誕生しました。毎年約1000人の獣医師が誕生しますが、その就職状況としては半数以上が動物病院での小動物診療を希望し、地方自治体を希望する約1割を全国の都道府県などで奪い合うことになります。家畜保健衛生所や食肉衛生検査所、インフルエンザ対策など、多岐にわたる県職員の仕事を希望する学生さんが増えるよう、多くの地方自治体で返還免除の奨学金制度を始めPR活動など、新卒獣医師争奪戦が行われているようです

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ヤギ

3月10日から31日まで、東京都調布市の空き地に首輪をつけたヤギ3頭が出没したようです。雑草の駆除を目的とした実験のためで、除草剤、草刈り機などを使わず、富山県からレンタルされたヤギもお腹いっぱいになる予定で、夏にも同様の実験をするようです。ヤギは紙を食べると言われています。昔の紙は多くが植物のみでできていたため食べられたようですが、今の紙は消化されず腸閉塞になる可能性があります。むやみに餌や紙を与えないようにしましょう。

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バイオセキュリティ強化資材

 バイオセキュリティ強化資材として、バイオセラミックス(BCX)という紹介されていた記事があった。ここで紹介されていたBCXは、材料として鶏糞を用い、それを還元焼結処理することで炭素と窒素原子が除去された無機物にした鶏糞由来BCXというものだった。この鶏糞由来BCXの効果は、非常に魅力的でトリインフルエンザウイルス、トリアデノウイルスを不活化するし、しかも長期間持続(記事では5ヶ月野外に撒いて風雨にさらしても効果あり)というデータが得られているそうだ。さらに、エサとして鶏への給餌も大丈夫とのこと。
 微生物の感染源の主役級である鶏糞が、BCXに加工するとこんなにいいことづくめの材料になるなんて、これこそエコカー越えのエコ利用ではないかなと思う。今後は、抗微生物効果の詳細なメカニズムが解明されるのに注目したい。

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生肉のお取り寄せ

生魚を食べる習慣のある日本人は生肉を食べることへの抵抗も少なく、以前は一部地域でしか食べられていなかった生肉による食中毒が増えているようです。インターネットでのお取り寄せブームにより、ユッケ、レバ刺し、鶏わさ、鶏刺しなど、全国的に食中毒がみられています。新鮮だからといって感染しないわけではありません。内閣府食品安全委員会のアンケートによると、生肉を食べる人は食べない人の約77倍の感染リスクがあるそうです。

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鶏糞

鶏の糞を燃やして灰にする焼却炉をイセ食品が完成させました。これまでは発酵させて有機肥料として販売していましたが、鶏糞を灰にするとリン酸アンモニウムが豊富に含まれ、化学肥料メーカーへの販売を目指すため、つくばで焼却炉を稼働し、1日100トンの鶏糞から8トンの灰が得られ、その中にリン酸アンモニウムは20%以上含まれるようです。

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飼料米

青森県では2013年度までに県内の飼料米作付面積を現在の約20倍の2500ヘクタールに増加するという目標を掲げました。米の戸別所得補償モデル事業とともに新年度から導入される水田利活用自給力向上事業で、飼料用米、米粉用米など新規需要米の作付に10アール当たり8万円の交付となり、交付単価は高いが供給先の確保が条件となっています。県では供給先の確保のため、生産者や農協向けに需要がある事業者などの情報提供を進める方針とのことです。

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Dairy Japanどくしょかんそう

平成元年に9万4400戸あった採卵養鶏場が、現在では3110戸にまで減少しているそうです。

では、ブロイラー飼養戸数はどうなのか?

気になり、調べてみました。

平成18年2月現在で2593戸。
平成2年の調査時と比較すると3000戸近くも減っています。
採卵もブライラーも戸数は減少を続けています。

この背景には、
景気の悪化、
バイオエタノールや不作による飼料穀物の価格高騰(一時期より落ち着いてますが…)、
養鶏場周辺に住宅が出来、臭い等の苦情が出て継続が困難になる、
後継者不足、
などなど、いくつか要因があります。

そんな中、生き残ることができる養鶏家は、どのような養鶏家か?
それは、良いと言われることは貪欲に何でも実行し、本当に良かったものを取捨択一している養鶏家です。
私は前職でブロイラー業界に携わっていて、多くの養鶏家さんにお会いましたが、
このような養鶏家さんは成績も良く、実際に良い鶏を出荷してくれます。

企業として、個人としても、このような姿勢を見習っていきたいなと思います。

と、まぁ、硬い話は、ここまでにします。

自分としては、
ブログは基本、面白くて楽しいものだと思っているので、
最後に、前の会社で作った絵をアニメにしたので載せてみました。
                       

ただの鶏の絵です。お〇けとかじゃないですよ。
決して、おば〇じゃないですよ。
                                 ** 小此木 **
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動物用体温計

最近の動物用体温計は便利でいいのが販売されている。
臨床試験などで体温を測る場合、動物が動くために苦労するが、この体温計は10~15秒と早く測定できるので仕事が捗る。時間が短いだけでなく、汚れても洗えるし、先が曲がるので動物を傷つけないで済むのがいい。
できれば、体表温度(体温換算してくれる)を数メートル離れた距離で測定できるともっと嬉しいな~

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農業経営統計調査

農林水産省が2009年1月から12月までの個別経営の営農類型別経営統計(経営収支)について1月29日に発表しました。2004年以降の飼養戸数は年々減少し、1経営体当たりの農業所得(前年比)は、繁殖牛で43.8%減少、肥育牛68.7%減少、養豚11.0%減少、ブロイラー養鶏20.9%減少、採卵養鶏12.2%増加となりました。生産コストは、鶏卵1kg当たり186円70銭で、前年に比べて14.2%増加、ブロイラー生体1kg当たり183円19銭で12.7%増加となりました。

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