残留農薬のイメージ

「がんの原因は、何だと思いますか?」と聞かれたらなんて答えますか?
タバコ?生活習慣?
主婦層に質問すると、ベスト3に入るのは、「食品添加物」、「残留農薬」、「タバコ」となるそうです。
一方、がんの疫学者に同様の質問をすると、「残留農薬」や「食品添加物」といった項目は挙がりません。

がんの疫学者が項目としてあげるのは「普通の食べ物」や「ウイルス」、「放射線・紫外線」などであり、主婦層からは挙がらない項目が出てきます。どうしてこのような見解の違いが生じるのでしょうか?その一つの理由として考えられるのは、「身近であるかどうか」ということにあるのではないかと思います。

一般消費者にとって、食品中に含まれている「食品添加物」や生産過程で関わる「残留農薬」などは、実際には見たことがなく、食品に含まれていてもパッと見ただけでは判らない「良くは知らないけれども、何だか体に悪そう」といった類の『漠然とした不安』というイメージがあるのではないかと思います。

メーカーや企業が「食品添加物」や「残留農薬」に対して、ないがしろに考えて良いわけではありません。一般消費者が過剰に問題視している側面もあるかもしれませんが、重要なのは一般消費者が持っている『漠然とした不安』をいかにして軽減させることができるかと言うところにあると思います。

副所長

群馬県食品自主衛生管理認証制度(第2回)

認証の基準を解説します。
最初に管理体制を整備して頂きます。

1.管理体制の整備

営業者又は施設の長を最高責任者とした、衛生管理に関する責任者(食品衛生責任者、食品衛生管理者)を中心とする管理体制が整備され、氏名と役割が示されていること。

食品安全基本方針が策定され、営業者又は施設の長の責務として法令遵守を徹底することが示されていること

【解説】

この認証制度を取得者にとってよりよいものになるかどうかは、営業者や施設の長にかかっています。そのため、営業者や施設の長は先頭にたってこの制度に取り組んでいく必要があります。
この制度を運用するために、それぞれの責任者を決め、それぞれの役割を明確にします。

また、長の責任として、食品安全に対する基本方針を定め、周知徹底させる必要があります。

栄養成分

栄養成分を食品に表示するためにルールがあるのはご存知ですか?食品への栄養成分の表示は、健康増進法で決められています。ルールに沿った表示をしていなかった場合は、消費者庁からの勧告があり、勧告に従わなかった場合は、50万円以下の罰金になります。

では、
問題
表示の順番あっていますか?

1.熱量
2.脂質
3.タンパク質
4.炭水化物
5.ナトリウム

答え:×
栄養成分を表示する順番も決まっています。
1.熱量 2.タンパク質 3.脂質 4.炭水化物 5.ナトリウム

ノロウイルスと呼ばないで!!

ノロウイルスという呼び名が変わるかも?
貝類での保有率(汚染率)が高く、感染すると発熱、嘔吐、下痢などの症状で知られるノロウイルスだが野呂さんからの申し出により改名されるかもしれないとのことです。
というのも、野呂姓の方々からすると深刻な問題で、特に子供を持つ親にとっては大問題のようです。
元々の呼び名はノーウォークウイルスが正式名であるが、呼びやすいように省略して呼んでいるがために起こっている。
野呂さんの申し出により国際ウイルス分類委員会も検討に入っているとのことで、日本においても検討するらしいです。
発見されて10年程度のウイルスではあるがノロウイルスの呼び名で定着していることから難しいとの指摘もあります。

殺菌試験・除菌試験

先日ズボンに穴が開いているのに気付かずそのまま出社したF子ですこんばんは
こんな漫画のような出来事って実際にあるんですね
どうせなら「空から女の子が降ってくる」とかそういう方面で漫画のような出来事が起こって欲しかったです

さて 弊社で殺ウィルス試験・ウィルス不活性化試験を受託させて頂いているのは先日のブログ記事でお伝えした通りですが 更に殺菌(除菌)試験も受託させて頂いております
菌…といって皆さんもよくご存じの菌の中で パッと思いつくだけでサルモネラ・大腸菌・黄色ブドウ球菌等々挙げればキリがない程ありますよね
大腸菌の中では食中毒の原因となる病原性大腸菌のO157やO111等が テレビなどで大きく報道されたのは記憶に新しいと思います

そんな中 弊社では 殺菌試験(除菌試験)を受託させて頂いているのは前述の通りですが 試験可能な菌をいくつかピックアップしてみると…
・レジオネラ
・大腸菌
・大腸菌O157
・サルモネラ
・緑膿菌
・セレウス菌
…etc
ざっと挙げただけでも 上に挙げたような殺菌試験(除菌試験)が可能です

とは言っても言葉を並べてもピンとこない方も沢山いらっしゃると思いますので どのように効果を判定するのか参考に写真をご覧下さい 下の写真は大腸菌の殺菌試験を行った際のものです

これは対照試験として滅菌生理食塩水に大腸菌を混ぜたものです

全体的に紫色になっているのが分かるでしょうか?

これはある薬剤に大腸菌を混ぜて培地に塗り広げたものです
効き目はあるようですがまだ多少菌が残っています

これもある薬剤に大腸菌を混ぜたものを培地に塗り広げました
見事に菌が生えていないので殺菌効果(除菌効果)があるようです!

菌の種類やどんな物の殺菌効果を立証するのかや何を以って効果があるというのか等によって試験方法は様々です
弊社担当者が依頼者様と綿密な打ち合わせをして一番良い試験方法を見付け 実施させて頂きます
電話やWEBでお気軽にお問い合わせ下さい

レジオネラ菌肺炎について

レジオネラ肺炎と診断された60代男性が、今月6日に病院にて死亡したというニュースがありました。男性は、先月18日に群馬県みなかみ町の温泉旅館で一泊したが、26日に発熱やせきが発症し、28日に大阪府内の病院に入院していました。同25日に群馬県は、公衆浴場で定められた国の指針の1800倍のレジオネラ菌が検出されたことを発表しました。死因との関係は不明とのことです。レジオネラ肺炎とは、近年、リゾート施設や公衆浴場などで集団発生が相次ぎ注目されている肺炎です。始まりは、1976年、米国フィラデルフィアで開催された軍人会総会で原因不明の肺炎が集団発生し多数が死亡し、その後の検査で過去に知られていなかった細菌が発見され、軍人会の名前を取ってレジオネラ菌が名づけられました。調査を続けた結果、土譲や人工環境水中に存在することが分かっただけでなく、ビルの冷却塔や温泉水には高濃度存在していることが判明しました。症状としては、温泉水に入浴後から10日前後までに、まず高熱を発症します。その後、咳などの呼吸器症状。重症の場合は、精神症状を発する他、呼吸困難となってやがて死亡することもあります。行政指導が進んだことにより発生率は低下しているといわれていますが、食中毒同様に目に見えず、ごく身近に存在する菌であることには変わりなく、今後も人々を脅かす可能性は充分にあると思われます。

放射性物質分析食品検査残留農薬残留抗生物質
株式会社 食環境衛生研究所

悪名高い農薬:DDT

体験した人もかなり少なくなったとは思いますが、日本では終戦後、GHQの統治のもとで発疹チフス(シラミが媒介)の撲滅のため、身体に真っ白になるほど農薬(殺虫剤)をかけてまわられました。その農薬がDDTです。この時期に残留農薬検査を行えば、多くのものから検出されたと思われます。何せ日本中が白く覆われるほどまかれたのですから・・・。しかし、そのおかげで、かなりの規模で死者が出ると予想された発疹チフスの予防に成功したことから、当時のDDTは大変重要な存在であったことが解ります。そんな重要であったDDTも日本国内では1960年代後半から70年代前半に法的に禁止農薬となりました。最近になってDDTの名を耳にしたのは、橋本真也選手や天竜源一郎選手の決め技(プロレス技)くらいです。どうやら、このDDTは農薬のDDTに因んでいるそうです。
話は前後しますが、このDDTはミュラーという化学者によって発明されました。ミュラーはこの功績によりノーベル賞を受賞しています。日本で活躍したように、世界でもこのDDTはマラリア予防で活躍しています。安価で大量に製造できる面を活かし、アメリカでは森林保護を目的として大量に使用しました。地球規模では使用開始から30年の間に数百万トンもの量が散布されたというデータもあります。当然のことながら、これだけの量がまかれれば害が出ないはずがありません。それを引き合いに出した本が、瞬く間にベストセラーになり、先進国を中心に使用が禁止されました。
このDDTは、特徴として、極めて毒性の強いものではありません。現在、使用が認められている有機リン系殺虫剤には、DDTの毒性とほとんど同じものが存在します。効果の持続は長い農薬で、マラリアの予防には、そのことが功を成しているものと思われます。
先にも述べたように日本では、禁止農薬の一つですから、弊社で国産○○を残留農薬検査しても検出されたことはありません。(海外では使用されているので、外国産○○を残留農薬検査すれば検出される可能性もあります。)
DDTの悪名の高さから、とんでもなく毒性の強い農薬を想像する人も多いと思いますが、実は、その長所(安価、大量生産が可能、効果の持続が長い)から、大量にまいてしまったことが原因とであると思います。適切に使用していれば、これほどまでの悪名にはならなかったことでしょう。但し、環境分解性能は悪いので、使用の量に関わらず、禁止農薬になっていたとは思いますが・・・

賞味期限と消費期限

国内の加工食品には必ず、賞味期限か消費期限が表示されていますが、二つの違いを明確に答えられる方は、意外と多くありません。

英語で賞味期限は”Best before date”、消費期限は”Use by date”です。
なんとなく英語の方が意味がわかりやすいのでは?

簡単な理解では
賞味期限は、おいしく食べることのできる期間(この期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。)、
消費期限は、安全に食べることのできる期間(この期限を過ぎると、安全性に欠く恐れがあります。)となります。

概ね製造日から5日以内に腐敗や変敗、微生物の増加などが見られる食品については、消費期限が設定されています。

賞味期限、消費期限どちらについても、決めているのは、その製品の事を一番よく知っている製造業者さんです。合理的な日付を決めるために保存試験などを実施して、科学的な根拠を基に設定しています。

賞味期限や消費期限の設定に困ったら、ぜひ弊社までご連絡ください!

副所長

しらすの中にいる小さなタコやカニについて

製品中に誤って混入してしまった異物には様々なものがあり、
「何故こんなものが?」という異物が混入することもあります。

今日はそんな異物の正体を突き止める、
異物鑑別のお仕事の話をしようと思います。

まず、異物鑑別というものは、お客様からの依頼を受けて
回収・原因究明を行う事が大半です。

製品中に明らかに目に見える形で異物が発見された場合は、
顕微鏡での観察を行います。

異物の正体を暴くため、工場内へ入った際には『似たような色や素材のモノ』を探し、
比較品として持ち帰り検査をします。

ただ、中には健康被害等の可能性が極めて低い異物も存在します。

皆さん知っていますか?
『しらす』の中にたまにいる、小さくて可愛いカニやタコやエビ達!!!

こんな可愛らしい彼らも『しらす』という商品からみると異物になるそうです(;;)

しかし…製造者を信頼して製品をお買い上げになったお客様にとっては、
どんな異物であってもラベル記載されていない物質が入っていればそれは
「異物」となってしまいます。

異物鑑別を行って原因を究明することは、【異物混入を起こさないようにする第一歩】だと思います。

23年度新入社員A(●゜ω゜●)

群馬県食品自主衛生管理認証制度(第1回)

群馬県食品自主衛生管理認証制度は、群馬県の認証制度で、群馬県から指定を受けた民間審査機関が審査を行い、衛生管理が一定の水準以上と認められる食品関係営業者が「お墨付き」を受け、県内外の消費者や業者に食の安全を広くアピールできる制度です。
また、中小事業者が取り組みやすいように、衛生管理の基礎である一般的衛生管理プログラムの確立(ソフト面:マニュアルの作成と記録)に重点を置いているので、大がかりな設備投資をしなくても、認証を取得することができます。
2011年10月31日現在 17施設取得しており、当社では9社の認証にかかわっています。
このブログで月1回のペースで、群馬県食品自主衛生管理認証制度のマニュアル作りを解説したいと思います。