【PFAS】福山市加茂川上流 目標値最大11.6倍の検出
2月21日、広島県福山市は加茂川上流の深山川で、PFAS(有機フッ素化合物)が国の暫定目標値を最大11.6倍超えて検出されたことを発表しました。
市によると、2022年から2023年に国立保健医療科学院が、加茂川や高屋川などでPFAS検査を実施し、加茂川上流の深山川の4地点で暫定目標値の3.4~11.6倍を超えるPFASが検出されたとのことです。
市は水道水への影響はないとしていますが、今後も調査を継続するとともに、井戸水を使用する周辺住民に井戸水を飲まないよう呼び掛けるとしています。
【検査義務化】
環境省は発がん性が指摘されるPFAS(有機フッ素化合物)について、2026年4月の施行をめどに、水道法の省令を改正し、水質基準項目に「PFOS」と「PFOA」を加える方針を固めています。
これにともない、水道事業者を対象とした定期的な水質検査の実施と、基準値を超えた場合の原因特定や改善措置が義務付けられます。
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PFASとは
有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS(ピーファス)」と呼び、多種類の物質があるとされています。
PFAS(ピーファス)の中でも、PFOS(ピーフォス)(ペルフルオロオクタンスルホン酸)およびPFOA(ピーフォア)(ペルフルオロオクタン酸)は幅広い用途で使用されています。
PFASによる人体への影響
人においてはコレステロール値の上昇や発がん、免疫系統と関連が報告されています。しかし、どのくらい入ると影響が出るのかは解明されておりません。
国際がん研究機関(IARC)では、PFOA(ピーフォア)を「ヒトに対して発がん性がある(グループ1)」、PFOS(ピーフォス)を「ヒトに対して発がん性がある可能性がある(グループ2B)」と評価しています。
分解されにくく、蓄積されやすい性質から人体に入ることで、体内に長期に渡り残留し、健康リスクを引き起こす可能性があることからも調査が進められています。
上記より、暫定目標値の取扱いについて、専門家による検討を進めている段階です。
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