鹿児島県の飲食店で14人がカンピロバクター食中毒 鳥刺しなどを提供
鹿児島県は2026年10月2日、志布志市の飲食店で提供された食事を原因とするカンピロバクター食中毒が発生したと発表しました。
鹿児島県によると、9月26日に同施設が調理・提供した食事を食べた1グループ24人のうち、14人が下痢、腹痛、発熱などの症状を発症しました。
患者14人は18歳から50歳までの男性13人、女性1人で、このうち4人が医療機関を受診しました。入院した人はおらず、発表時点で患者は全員快方に向かっています。
提供された主な料理には、鳥刺し、鳥レバ刺し、手羽からあげ、魚の煮付け、石焼きカレーなどが含まれていました。
患者便からカンピロバクターを検出
宮崎県衛生環境研究所が患者便6検体を検査したところ、発表時点で4検体からカンピロバクターが検出されました。
鹿児島県では、
- 患者の共通食が当該飲食店で調理・提供された食事のみであること
- 患者便からカンピロバクターが検出されたこと
- 下痢、腹痛、発熱などの症状がカンピロバクターによるものと考えられること
などから、同施設で提供された食事を原因とする食中毒と断定しました。
志布志保健所は食品衛生法に基づき、同施設に対して10月2日から10月6日までの5日間の営業停止を命じています。
カンピロバクター食中毒とは?
カンピロバクターは、鶏や牛などの動物の腸管内に生息する細菌です。
厚生労働省によると、カンピロバクターによる食中毒は、生や加熱不十分な鶏肉を原因として発生するケースが多く、鶏刺し、鶏たたき、鶏わさ、生焼けの焼き鳥などが原因として疑われる事例が報告されています。
カンピロバクターに感染すると、下痢、腹痛、発熱、吐き気などの症状がみられます。一般的に潜伏期間が1~7日と比較的長いことも特徴です。
また、感染後にまれに手足の麻痺や呼吸困難などを起こす「ギラン・バレー症候群」を発症する場合があるとされています。
「新鮮な鶏肉だから安全」とは限りません
厚生労働省では、生や加熱不十分な鶏肉料理によるカンピロバクター食中毒について注意を呼びかけています。
注意したいのが、「新鮮な鶏肉であれば生で食べても安全」という考え方です。
厚生労働省は、新鮮な鶏肉であってもカンピロバクターが存在している可能性があるとして、生や加熱不十分な鶏肉料理を避けるよう呼びかけています。
カンピロバクターは通常の加熱処理によって死滅するため、食中毒予防には鶏肉を中心部まで十分に加熱することが重要です。
カンピロバクター食中毒を防ぐためのポイント
厚生労働省では、カンピロバクター食中毒の予防対策として、食肉を中心部まで十分に加熱することや、食肉からほかの食品への二次汚染を防止することなどを呼びかけています。
具体的には、
- 生や加熱不十分な食肉や内臓を食べない
- 食肉は中心部まで十分に加熱する(75℃で1分以上)
- 食肉を取り扱った後は十分に手を洗う
- 食肉に使用した調理器具を十分に洗浄・消毒する
- 保存時や調理時に食肉と野菜などほかの食品が接触しないようにする
といった対策が重要です。
飲食店や食品事業者においても、原材料の取扱いから調理、提供までの各工程で適切な衛生管理を行い、加熱不足や二次汚染を防ぐことが食中毒予防につながります。
参考・出典
鹿児島県
「食中毒の発生について」
2026年10月2日