2026年にも、海外通販サイトで販売された一部のアクセサリーについて、カドミウムが規制基準を超えて検出され、回収対象となった事例が公表されています。
例えば、EUの製品安全情報システム「Safety Gate」では、2026年8月14日、SHEINを通じて販売された特定のネックレスについて、過剰なカドミウムが検出され、EUの化学物質規制「REACH規則」に適合しないとして、消費者からの回収措置が公表されています。[1]
ただし、これは個別商品の情報であり、SHEINで販売されるすべての商品に同じ問題があることを示すものではありません。
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「カドミウム」とは
カドミウムは、鉱物や土壌などに天然に存在する重金属です。
国際がん研究機関(IARC)は、カドミウムおよびカドミウム化合物を「ヒトに対して発がん性がある物質」に分類しています。
体内に吸収されたカドミウムは主に腎臓に蓄積し、長期間の過剰な摂取によって腎機能に障害を引き起こす可能性があります。
また、骨への影響や、吸入による呼吸器への影響も知られています。
ただし、健康への影響は、体内に取り込まれる量や経路、期間などによって異なります。
商品から検出されたという事実だけで、使用者の発がんリスクを判断することはできません。
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「イタイイタイ病」との関係は
「イタイイタイ病」は、富山県の神通川流域で発生した公害病であり、水俣病、新潟水俣病、四日市ぜんそくとともに四大公害病のひとつです。
イタイイタイ病は、神岡鉱山(岐阜県飛騨市)から排出されたカドミウムが神通川の水や流域を汚染し、この川水や汚染された農地で育った米などを通じて体内に入ることで引き起こされました。
患者が「イタイ、イタイ」と泣き叫ぶことからイタイイタイ病と名付けられ、1968年には日本で初の公害病と認定されました。
(参考:富山県ホームページ)
「カドミウム」はどんなものに含まれているのか
カドミウムは、土壌や水など環境中に広く存在しています。
そのため、米、野菜、果実、肉、魚など多くの食品に含まれています。
カドミウムは海水や海の底質中にも含まれ、貝類、イカやタコなどの軟体動物、エビやカニなどの甲殻類の内臓に蓄積されやすいとされています。
日本人が食品から摂取するカドミウムについては、米に由来する割合が最も多いとされています。
「カドミウム」を多く含む米は食べても問題ないのか
消費者庁のQ&Aでは、日本人が食品から摂取するカドミウムのうち、約4割は米に由来すると説明されています。
1997~1998年に旧食糧庁が実施した全国調査では、玄米のカドミウム濃度の平均は0.06ppmでした。
これは当時の調査結果であり、現在流通している米の平均値を示すものではありません。
日本では、玄米・精米のカドミウムの基準値は0.4ppm以下と定められており、基準を超える米は食品としての販売・流通・加工等が禁止されています。
一般的な食生活による健康影響の可能性は低いと評価されていますが、基準値を超えた米を食べ続けてもよいという意味ではありません。
購入した米が回収対象となった場合は、販売元や行政の案内に従ってください。
食品以外からの「カドミウム」摂取は
食品や飲料水からの摂取に加え、たばこの煙などを吸い込むことでも、カドミウムが体内に取り込まれます。
たばこの煙にはカドミウムが含まれているため、喫煙する人は、喫煙しない人よりもカドミウムへの曝露が多くなる傾向があります。
また、受動喫煙もカドミウムを取り込む経路のひとつです。
参考
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欧州委員会・Safety Gate:
SHEINで販売されたネックレスの回収情報(2026年8月14日公表/通知番号:SR/02246/26)
アイルランドからの通知。対象のネックレスから過剰なカドミウムが検出され、REACH規則への不適合と、消費者からの回収措置が記載されています。 -
国際がん研究機関(IARC):
IARC Monographs Volume 100C「Arsenic, Metals, Fibres, and Dusts」(2012年)
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世界保健機関(WHO):
Exposure to cadmium: a major public health concern(2019年)
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国際がん研究機関(IARC):
IARC Monographs hazard classification(発がん性分類の考え方)
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富山県:
公害病となったイタイイタイ病
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消費者庁:
「米に含まれるカドミウム」に関するQ&A
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農林水産省:
米のカドミウムに関する規制について
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