ツシマヤマネコから「PFAS」と「PCB」が高濃度検出

共同通信によると、国の天然記念物で絶滅危惧種の「ツシマヤマネコ」から発がん性などが指摘されるPFAS(有機フッ素化合物)と、人体に蓄積し様々な健康被害を引き起こすPCB(ポリ塩化ビフェニール)が高濃度で検出されたことが愛媛大などの研究チームによる調査で判明しました。
 

PFAS.PCB

 

ツシマヤマネコは長崎県の離島・対馬に生息しています。

研究チームは環境省の許可を受けて、2022~25年に交通事故などで亡くなった21匹のツシマヤマネコの肝臓と腎臓におけるPFOAとPFOSを含む37種類のPFAS濃度を分析しました。

その結果、全個体からPFASが検出され、肝臓では最大で約360ナノグラム、腎臓では最大約210ナノグラム検出されたということです。

愛媛大准教授は、PFAS汚染は各地で広まり、他の野生動物にも影響を与えている恐れがあると指摘しています。

 

▶【独自】ツシマヤマネコにPFAS 「高濃度」検出、影響恐れ

 

PFASとは

有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS(ピーファス)」と呼び、多種類の物質があるとされています。

PFAS(ピーファス)の中でも、PFOS(ピーフォス)(ペルフルオロオクタンスルホン酸)およびPFOA(ピーフォア)(ペルフルオロオクタン酸)は幅広い用途で使用されています。
 

PFASによる人体への影響

人においてはコレステロール値の上昇や発がん、免疫系統と関連が報告されています。しかし、どのくらい入ると影響が出るのかは解明されておりません。

国際がん研究機関(IARC)では、PFOA(ピーフォア)を「ヒトに対して発がん性がある(グループ1)」、PFOS(ピーフォス)を「ヒトに対して発がん性がある可能性がある(グループ2B)」と評価しています。

分解されにくく、蓄積されやすい性質から人体に入ることで、体内に長期に渡り残留し、健康リスクを引き起こす可能性があることからも調査が進められています。

上記より、暫定目標値の取扱いについて、専門家による検討を進めている段階です。
 

2026年4月1日よりPFAS検査義務化

2026年4月1日以降、水道法の水質基準項目にPFOSとPFOAが新たに加わります。

この改正により、水道事業者には3カ月に一度、PFOSおよびPFOAに関する定期的な水質検査が義務付けられます。

これまで国は、PFOSとPFOAの合計値を1リットルあたり50ナノグラムとする暫定目標値を設けていましたが、これは法的拘束力のないものでした。

今後は、この暫定目標値が法的拘束力をもつ水質基準へと変更されます。

これにともない、水質検査でPFASが基準値を超えて検出された場合、水道事業者は改善措置を講じることが求められるようになります。
 

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PCBとは

PCBとはPoly Chlorinated Biphenyl(ポリ塩化ビフェニル)の略称で、不燃性で電気を通さない、溶けにくく安定である等の有用な特徴があることから、以前は変圧器やコンデンサーの絶縁用の油、蛍光灯の安定器などを始めとして様々な場面で使われていました。

しかしながら、脂肪に溶けやすいという性質から、人体に蓄積し様々な健康被害を引き起こすことが明らかとなり、製造や使用が禁止されました。

さらに環境への影響が大きいことから環境省はPCBを含む物質の処分期限を制定しました。
 

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