長野市の焼肉店でO157食中毒が発生|症状や潜伏期間、予防方法を解説
2026年10月14日、長野市保健所は、市内の焼肉店で腸管出血性大腸菌O157による食中毒が発生したと発表しました。
報道によると、9月4日に同店で食事をした30代男性と、9月11日に食事をした40代女性の計2人が、腹痛や下痢などの症状を発症しました。
その後、2人の便から腸管出血性大腸菌O157が検出され、長野市保健所は同店で提供された食事を原因とする食中毒と判断しました。
なお、患者2人はすでに回復していると報じられています。
患者2人の便から腸管出血性大腸菌O157を検出
今回の食中毒では、異なる日に焼肉店を利用した2グループから、それぞれ1人ずつ患者が確認されました。
患者には腹痛や下痢などの症状がみられ、検便の結果、腸管出血性大腸菌O157が検出されました。
提供された料理には、上タン、上ロース、白センマイ刺し、冷麺などが含まれていたと報じられています。
ただし、原因となった個別の食品は特定されていません。
腸管出血性大腸菌O157とは?
腸管出血性大腸菌O157は、ベロ毒素を産生する大腸菌の一種です。
厚生労働省によると、腸管出血性大腸菌は、少量の菌でも感染が成立する場合があり、食中毒の原因となることがあります。
主な症状には、腹痛、下痢、血便などがあり、感染してから症状が現れるまでの潜伏期間は一般的に3~5日程度とされています。
また、感染者の一部では、溶血性尿毒症症候群(HUS)などの重い合併症を引き起こす場合があります。
特に乳幼児や高齢者などは重症化することがあるため、注意が必要です。
O157食中毒の原因や感染経路は?
腸管出血性大腸菌O157は、牛などの家畜の腸管内に存在することがあります。
そのため、菌に汚染された食品を生や加熱不十分な状態で食べることや、調理器具などを介した二次汚染によって感染する場合があります。
また、食肉だけでなく、野菜などの食品が汚染されて食中毒につながった事例もあります。
今回の事例については、原因となった具体的な食品が特定されていないため、特定の食材が原因であると断定することはできません。
O157食中毒を防ぐための予防方法
厚生労働省では、腸管出血性大腸菌O157などによる食中毒を防ぐため、食肉の十分な加熱や二次汚染の防止を呼びかけています。
主な予防対策は次のとおりです。
- 食肉は中心部まで十分に加熱する(75℃で1分間以上が目安)
- 生肉を取り扱った後は十分に手を洗う
- 生肉用の箸やトングと、食事用の箸を使い分ける
- まな板や包丁などの調理器具を十分に洗浄・消毒する
- 生肉とほかの食品が接触しないようにする
- 食品を適切な温度で保存する
飲食店や食品製造施設においても、原材料の受け入れから保管、調理、提供までの各工程で衛生管理を徹底することが重要です。
食品の衛生管理と検査の重要性
O157などの食中毒を予防するためには、日常的な衛生管理に加えて、食品や製造環境の衛生状態を確認することも重要です。
特に、食肉を取り扱う飲食店や食品製造施設では、加熱不足や二次汚染を防ぐための管理が求められます。
また、必要に応じて食品の微生物検査や調理環境の拭き取り検査などを実施することも、衛生管理状況を把握する方法の一つです。
食環境衛生研究所の検査について
株式会社食環境衛生研究所では、食品の微生物検査や検便検査など、食品衛生管理に関する各種検査を受託しています。
食品の衛生状態の確認や、検便検査をご検討の方は、以下のページをご覧ください。
参考・出典
長野県「食品衛生情報発信により配信した資料」
(2026年10月14日、長野市保健所管内の腸管出血性大腸菌による食中毒)
長野放送「焼肉店で『O157』による食中毒」
(2026年10月14日)
※本記事は2026年10月16日時点で公表されている情報をもとに作成しています。