岩手県産小麦から基準値超のかび毒「DON」を検出 小麦粉約17トンを自主回収

JA全農いわてが販売した岩手県産小麦「ナンブキラリ」から、国の基準値を超えるかび毒「デオキシニバレノール(DON)」が検出され、小麦粉の自主回収が進められています。
報道によると、自主検査で「ナンブキラリ」から最大1.3mg/kgのデオキシニバレノールが検出されました。
日本では、小麦に含まれるデオキシニバレノールについて「1.0mg/kgを超えて含有するものであってはならない」とする基準値が設定されています。

小麦粉約17トンを自主回収

報道によると、基準値を超えるデオキシニバレノールが検出された小麦について、保管倉庫への指示が適切でなかったことから正常品と取り違えられ、2026年2月に製粉会社1社へ約1トンが出荷されました。
その後、この小麦は別の岩手県産小麦と合わせて製粉され、小麦粉約17トンが岩手県内外の販売先8社へ出荷されたとされています。
現在、対象となる小麦粉の自主回収が進められています。

デオキシニバレノール(DON)とは?

デオキシニバレノール(DON)は、主に小麦や大麦などの麦類で問題となる「かび毒」の一種です。
農林水産省によると、日本では麦類の生育後期に降雨が多く、赤かび病が発生しやすい環境にあります。
赤かび病の原因となるフザリウム属のかびは、デオキシニバレノール(DON)やニバレノール(NIV)などのかび毒を産生することがあります。
かび毒は、食品に付着する一般的な「かび」とは異なり、かびが作り出す化学物質です。

小麦のDONには1.0mg/kgの基準値

厚生労働省では、食品衛生法に基づき、小麦に含まれるデオキシニバレノールについて「1.0mg/kgを超えて含有するものであってはならない」とする成分規格を設定しています。
この基準は2022年4月1日から適用されています。
今回報道されている「ナンブキラリ」では最大1.3mg/kgが検出されており、この基準値を上回ったことになります。

かび毒は外観だけでは判断できない場合も

農林水産省では、麦類の赤かび病対策として、栽培、乾燥調製、貯蔵などの生産段階における赤かび病の防除や、赤かび病被害粒の選別などによって、かび毒による汚染を予防・低減することが重要としています。
また、赤かび病菌に感染した麦であっても、感染初期などでは外観から判別できない場合があるとされています。
そのため、食品の安全性を確認するうえでは、適切な生産・保管管理とともに、必要に応じて検査によってかび毒の含有状況を確認することも重要です。

食環境衛生研究所ではDONの検査を実施しています

株式会社食環境衛生研究所では、食品に含まれるデオキシニバレノール(DON)の検査・分析を受託しています。
小麦などの穀類に含まれるDONをはじめ、さまざまなかび毒について検査を実施しています。
原材料や食品に含まれるかび毒について確認をご検討の方は、お気軽にご相談ください。

参考・出典

※本記事は2026年10月7日時点で公表されている情報をもとに作成しています。

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