栄養成分表示について⑦~食品表示基準の改正~|改めて学ぼう
「食品表示基準」は、食品を販売する際に必要な表示ルールを定めているものとして過去コラムでも度々ご紹介していますが、最近この内容について一部改正がありました。
今回は改正内容についてお話したいと思います。
目次
食品表示基準とは
「食品表示基準」は「食品表示法」(食品衛生法・JAS法・健康増進法の食品表示に関する部分を一元化したもの)の中に組み込まれています。
一般の消費者が食品を購入する際に、安全性や自分の体調に合わせた食品等、商品選択の機会が得られるように、必要な情報を表示するための基準となり、この基準が栄養成分表示を義務づけています。
食品表示基準の改正
2025年(令和7年)3月28日に、食品表示基準の一部を改正する内閣府令が公布されました。
主な改正内容は下記のとおりです。
①栄養強化目的で使用した食品添加物に係る表示免除規定の削除
一般用加工食品の横断的義務表示における添加物の免除規定のうち、栄養強化の目的で使用されるものに関する記述が削除されました。
これにより、これまで表示免除とされていたものを含む原則全ての加工食品に、栄養強化目的で使用した食品添加物の表示が必要となりました。
経過措置は2030年(令和12年)3月31日までとなっています。
②栄養素等表示基準値等の改正
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書を踏まえた栄養素等表示基準値等の改正、推奨表示事項である「食物繊維」の許容差の範囲の改正及び0と表示することができる量の規定の追加、ビタミンB群の測定及び算出の方法の追加が行われました。
経過措置は2028年(令和10年)3月31日までとなっています。
※食物繊維の0と表示することができる量の規定の追加について
食物繊維はいままで「0と表示できる基準」が定められていませんでしたが、今回の改正により、食品100 gあたり食物繊維が0.5 g未満であれば「0」と表示できるようになりました。
③個別品目ごとの表示ルールの見直し
個別に義務表示が設けられている食品について、食品表示における記載の一部が見直され、個別品目ごとの表示ルールが改正されました。
経過措置は2030年(令和12年)3月31日までとなっています。
詳細についてはこちらもご参照下さい。
新旧対照条文
このように食品表示基準は時代の流れや状況に応じて内容の改正が行われています。
弊社では製品の栄養成分分析を行っています。
栄養成分表示(食品表示法対応)はこちら
ご興味がある方はぜひご検討下さい。
過去コラム
>>栄養成分表示について①~栄養成分表示の内容~|改めて学ぼう
>>栄養成分表示について②~栄養成分表示の対象~|改めて学ぼう
>>栄養成分表示について③~強調表示とは?~|改めて学ぼう
>>栄養成分表示について④~0(ゼロ)だけど0じゃない!?~|改めて学ぼう
>>栄養成分表示について⑤~表示が省略できる条件~|改めて学ぼう
>>栄養成分表示について⑥~栄養成分表示の歴史~|改めて学ぼう