【PFAS】熊本市の河川や井戸から基準値超えの検出
熊本県熊本市内で、これまで発がん性が指摘されるPFAS(有機フッ素化合物)が河川や地下水で検出されたことを受け、市が設置した専門家会議で新たな調査結果が報告されました。
これまで市内では、植木地区と白川地区の地下水、井芹川上流周辺の河川などで指針値(50ナノグラム/L)を超えるPFASが確認されていました。
追加調査が行われた北区の植木地区周辺143地点のうち、17地点の井戸で新たにPFASが指針値を超えて検出されました。
また、継続調査をおこなっている井芹川上流周辺の河川や水路など33か所のうち、22か所で年間を通じて指針値を超えるPFASが検出され、特に湧水の2か所では、指針値の10倍近い高濃度の検出もあったということです。
市は今後、調査項目を増やし、追加の調査をおこなう方針です。
PFASとは
有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS(ピーファス)」と呼び、多種類の物質があるとされています。
PFAS(ピーファス)の中でも、PFOS(ピーフォス)(ペルフルオロオクタンスルホン酸)およびPFOA(ピーフォア)(ペルフルオロオクタン酸)は幅広い用途で使用されています。
PFASによる人体への影響
人においてはコレステロール値の上昇や発がん、免疫系統と関連が報告されています。しかし、どのくらい入ると影響が出るのかは解明されておりません。
国際がん研究機関(IARC)では、PFOA(ピーフォア)を「ヒトに対して発がん性がある(グループ1)」、PFOS(ピーフォス)を「ヒトに対して発がん性がある可能性がある(グループ2B)」と評価しています。
分解されにくく、蓄積されやすい性質から人体に入ることで、体内に長期に渡り残留し、健康リスクを引き起こす可能性があることからも調査が進められています。
上記より、暫定目標値の取扱いについて、専門家による検討を進めている段階です。
2026年4月1日よりPFAS検査義務化
2026年4月1日以降、水道法の水質基準項目にPFOSとPFOAが新たに加わります。
この改正により、水道事業者には3カ月に一度、PFOSおよびPFOAに関する定期的な水質検査が義務付けられます。
これまで国は、PFOSとPFOAの合計値を1リットルあたり50ナノグラムとする暫定目標値を設けていましたが、これは法的拘束力のないものでした。
今後は、この暫定目標値が法的拘束力をもつ水質基準へと変更されます。
これにともない、水質検査でPFASが基準値を超えて検出された場合、水道事業者は改善措置を講じることが求められるようになります。
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