手足口病の症状や予防方法について解説
手足口病について、今年7月の感染者数のピークを経て、全国的に現在第2波の傾向が認められています。10月7日から13日の感染者について群馬県は全国16位となっており、1医療機関あたり約12人が診断されている状況です。夏に流行する感染症にも関わらず、今年は10月に入っても感染者数が増加しています。
《1医療機関あたりの感染者数(全国)(2024年10月7日~13日)》
《1医療機関あたりの感染報告数推移(群馬県)》
手足口病とは
エンテロウイルス71型とコクサッキーA群ウイルスが主な原因となる急性ウイルス感染症です。その名のとおり、口の中・手・足を中心に水泡性の発疹が現れます。4歳以下のこどもを中心に主に夏に流行する感染症で、成人での発症はあまり多くありません。基本的に予後は良好な疾患とされていますが、合併症のリスクなどもあり、まれではありますが予後不良を示す場合もあります。
症状
感染後3~5日の潜伏期を経て、口の中や手のひら、足底や足の甲などに2~3mmの水泡性湿疹が出現します。発熱は発症者の約1/3にみられますが、38℃以上の高熱が続くことはほとんどありません。ほとんどの場合は3~7日のうちに治る疾患ですが、まれに髄膜炎や脳炎、心筋炎や肺水腫などの重篤な合併症を伴うことがあり、重症化への注意が必要となります。
感染経路
主に飛沫感染、接触感染、糞口感染(便と一緒に排泄されたウイルスが口に入って感染すること)の3つがあげられます。感染しやすい乳幼児が集団生活する保育施設や幼稚園などで発症者が出た場合、子供同士の生活距離の近さにより集団感染を起こすケースが多くなっています。
治療
手足口病に対しての特別な治療方法はなく、基本的には経過観察や対症療法となります。
予防
有効なワクチンや予防薬はなく、接触感染を予防するため手洗いを徹底すること、排泄物を適切に処理することが予防法とされます。アルコール消毒が効きにくいため、石けんでの十分な手洗いが必要です。
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参考ページ
>>国立感染症研究所 手足口病とは
>>厚生労働省 手足口病
>>NHK 感染症データと医療・健康情報 手足口病
>>群馬県 手足口病