致死率も高く危険!?ダニが媒介するSFTSウイルス

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、ウイルスを保有しているフタトゲチマダニ等のマダニに直接噛まれること、もしくは、マダニに噛まれて感染した動物(野生、屋外で飼育されている動物)の体液などにより感染します。
マダニは春から秋に活動が盛んになり、主に森林や草地に生息します。
ヒトに発熱、消化器症状(嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血)を主症状とし、ときに、頭痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状などを引き起こします。
致死率は極めて高く、ヒトでは30%程度、猫では60%程度、犬では40%程度とされています。
 
SFTS致死率

 

SFTSに感染・重症化しやすいのは

SFTS高齢者
 
日本ではこれまでに5歳~90歳代のSFTS感染が確認されており、稀ではありますが小児であっても感染することがあります。
感染は高齢者に多く、全患者の約90%が60歳以上となっています。
また、亡くなった患者の多くは50歳以上であり、高齢者は重症化しやすいと考えられています。
 

SFTSはなぜ致死率が高い?

SFTSに感染すると、発熱や消化器症状(嘔気、嘔吐、下痢、腹痛など)から始まり、重症化すると意識障害などの神経症状、出血症状(歯肉出血、紫斑、下血)、そして複数の臓器に障害が及ぶ多臓器不全に陥ることがあります。
これが致死率の高さにつながる大きな要因です。

 

SFTS検査

弊社では動物病院様より犬、猫のSFTS検査を受け付けております。
まずはダニ予防が大切ですが、もしペットにダニがついてしまった、疑わしい症状がみられるなど、SFTS検査の実施をご検討の場合は是非お問い合わせください。
 

 

SFTS関連コラムはこちら

▷マダニに注意!SFTS(重症熱性血小板減少症候群)について解説
▷マダニ感染症 SFTSとは│症状や感染経路、致死率、治療法は?犬猫の感染も
 

参考

厚生労働省「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A」
 

記事監修

この記事を書いた人

板倉 裕明

ソラーレどうぶつ診療所 獣医師

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