夏を制する者は養豚を制する?

養豚業界ではよくこんな言葉が使われていますが一体どういうことなのでしょうか。簡単に説明してみます。
 
夏といえばBBQやキャンプ、お祭りなどイベントが多く、みんな豚肉焼きますよね?夏場は需要が増えるので1㎏当たりの単価が上がり利益が多く見込める時期なので生産者はみんな夏場に頑張ってより多くの豚を出荷したいと思っています。では肝心の豚の方を考えていきます。
 
母豚を基準に考えていきます。夏場の妊娠・分娩は母豚に大きな負荷がかかります。豚は汗腺が発達していないため、体温調節が苦手で暑さの影響で体調を崩しやすくなります。食欲低下を起こし、餌をしっかり食べられないまま分娩すると、泌乳量の低下も起こりやすく、生まれてきた仔豚が元気でもどんどん状態が悪くなってしまいます。つまり夏場の母豚管理がうまくいかないと仔豚に影響が出てしまうということです。
ではこの母豚の続きを見ていきます。
 

 
仮に8月24日分娩だったとすると、授乳日数26日、発情回帰7日(次の種付けまでにかかる日数)、妊娠期間は約114日なので翌年1月18日が分娩予定日になります。
 
状態の悪い母親は授乳しながら自分の体力も回復したいのですがやはり授乳しながらでは回復が追いつきません。回復が追いつかないまま離乳し、再度種付けすると・・・
産子数の低下、虚弱仔豚の増加などが起こりやすくなり、次回の出荷にまで影響が出てしまうということです。
 
つまり夏場の母豚管理がうまくいかないと
① 出荷になる予定だった豚の数が少なくなる。
② 虚弱で生まれてきた豚は発育が悪く、事故率も上がり、出荷が遅れる。
③ 出荷目前で暑さの影響が出始め餌を食べる量が減ってしまいさらに出荷が遅れる。
ということです。
 
毎年のように最高気温と生産コストが上昇していく中で、よりよい夏場の母豚管理の改善・工夫が生産者の課題であり、まさに“夏を制する者は養豚を制する”と言っても過言ではないのではないでしょうか。
 

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