暖かい時期の魚介類には要注意!腸炎ビブリオによる食中毒の症状や予防方法について解説

魚介類を生食する文化がある日本では、魚介類に付着する腸炎ビブリオが原因で食中毒になることがあります。現在は徹底した衛生管理によって腸炎ビブリオによる食中毒の発生は大きく減少していますが、過去には死者が出たこともある危険な食中毒菌です。今回はそんな腸炎ビブリオ食中毒の症状や治療方法、予防方法について解説していきます。

腸炎ビブリオとは

好塩菌の一種で、海水や海泥中に存在しています。水温が15℃以上になると活発化し増殖します。そのため海水温度が高い時期に獲れた魚介類の体表やエラ、内臓等には腸炎ビブリオが付着している場合があり、それが食中毒の原因になることがあります。

腸炎ビブリオは真水(塩分を含まない水、水道水)に弱く、真水中では増殖することができなくなります。また、4℃以下の環境でも増殖しなくなります。

腸炎ビブリオは60℃10分の加熱で死滅します。

腸炎ビブリオ食中毒の症状

潜伏期間8~24時間(短いときは2~3時間)の後に、激しい腹痛、水溶性下痢がみられます。発熱や嘔吐がみられる場合もあります。

腹痛や下痢は1日程度で回復しますが、高齢の方や基礎疾患がある方は敗血症による低血圧、心電図異常などがみられることもあり、死に至った例もあります。

腸炎ビブリオ食中毒の治療方法

抗菌薬での治療をしなくても多くの場合1日程度で症状が回復するため、対症療法が基本となります。下痢によって水分が失われるので水分補給をこまめに行い、安静にして過ごしましょう。

腸炎ビブリオ食中毒の予防方法

腸炎ビブリオ食中毒の予防のポイントをいくつか挙げます。

●「調理前の魚介類は流水でよく洗う」

前述の通り腸炎ビブリオは真水(水道水)に弱く、真水中では増殖できなくなります。真水で魚介類を洗い、菌を洗い流すことが大事です。

●「魚介類は4℃以下で保存する」

腸炎ビブリオは低温だと増殖できなくなります。

●「魚介類を調理した調理器具を、他の食材に使用しない」

魚介類を調理した調理器具は腸炎ビブリオで汚染されている可能性があります。他の食材を調理する時は良く洗ってから使うか、別の調理器具を使いましょう。

●「魚介類の加熱調理をする際は、中心部までしっかり火を通す」

腸炎ビブリオは通常の加熱調理で死滅します。60℃で10分以上加熱しましょう。

腸炎ビブリオの発生状況

腸炎ビブリオ

腸炎ビブリオ食中毒の事件数は昔に比べて大きく減少しています。平成13年に生食用鮮魚介類に対する「腸炎ビブリオの規格基準」が法制化され、流通・販売時の温度管理が厳格化されたことが理由だと考えられます。

事件数が減少しているとはいえ、過去には死者が出たことのある危険な食中毒菌です。しっかり予防して健康に夏を乗り切りましょう。

食環研では

弊社では腸炎ビブリオの食品検査、検便検査を行っています。

多種多様な検体に対して対応が可能です。求める効果やご予算に応じて最適な試験内容をご提案いたします。

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