脂質の多い食べ物一覧!1日の摂取量の目安や脂質を抑えるポイントも解説

脂質は、たんぱく質・炭水化物と並ぶ三大栄養素の一つです。体を動かすエネルギー源になるほか、細胞膜やホルモンなどの材料になったり、脂溶性ビタミンの吸収を助けたりするため、健康を維持するうえで欠かせません。

一方で、脂質はエネルギー量が大きいため、摂りすぎる状態が続くとエネルギー過剰になり、体重増加や肥満につながる可能性があります。

また、脂質の種類によっては、摂りすぎがLDLコレステロールの上昇などに関係するため、量だけでなく食事全体のバランスにも注意が必要です。

具体的にどのような食べ物に脂質が多く含まれているのでしょうか。代表的なものを食品の種類ごとにまとめると、次のとおりです。

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食品の種類

脂質の多い代表的な食べ物

油脂・調味料

植物油、ラード、バター、マーガリン、マヨネーズ

肉類・肉加工品

牛リブロース、豚ばら肉、鶏皮、ウインナー、ドライソーセージ

魚介類

あんこうの肝、まぐろの脂身、さば、さんま、うなぎ

卵・乳製品

卵黄、生クリーム、チーズ

豆類・種実類

マカダミアナッツ、くるみ、ごま、アーモンド、油揚げ

菓子・パン・加工食品

チョコレート、ポテトチップス、パイ、クロワッサン、油揚げ即席めん

脂質は、油や脂身のように見た目から多いと分かりやすい食品だけでなく、マヨネーズを使った料理や、バターなどの油脂を多く使うパン・菓子にも多く含まれます。

当記事では、脂質の多い食べ物を食品群ごとに詳しく紹介していきます。さらに、1日の摂取量の目安や、食事から摂る脂質を抑える方法まで解説します。

脂質の多い食べ物一覧

脂質の多い食べ物には、植物油やバターなどの油脂類、脂身の多い肉、ナッツ類、チョコレート、ポテトチップスなどがあります。また、マヨネーズやカレールウ、クロワッサンなど、見た目だけでは脂質量を判断しにくい食品にも脂質が多く含まれています。

そこで当記事では、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに、同じ食品群のなかで100g当たりの脂質量が多い代表的な食べ物を紹介します。

※数値は、原則として可食部100g当たりの標準的な成分値です。商品ごとの栄養成分や、1回の食事で実際に摂る脂質量を示したものではありません。

油脂・調味料で脂質の多い食べ物

油脂・調味料では、植物油やラード、バター、マーガリン、マヨネーズなどに脂質が多く含まれます。

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食べ物

脂質量(100g当たり)

オリーブ油

100.0g

ラード

100.0g

マーガリン(家庭用・有塩)

83.1g

バター(食塩不使用)

83.0g

マヨネーズ(全卵型)

76.0g

カレールウ

34.1g

参考元:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

オリーブ油などの植物油とラードは、食品成分表上では100g当たりの脂質量が100.0gです。バターやマーガリンも、その大部分を脂質が占めています。

調味料では、油を主原料とするマヨネーズの脂質量が多く、全卵型は100g当たり76.0gです。また、カレールウにも油脂が使用されているため、100g当たり34.1gの脂質が含まれています。

肉類・肉加工品で脂質の多い食べ物

肉類では、牛肉や豚肉の脂身が多い部位、鶏皮などに脂質が多く含まれます。ソーセージなどの肉加工品にも、原料となる肉や脂肪の配合によって脂質量が多いものがあります。

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食べ物

脂質量(100g当たり)

和牛リブロース・脂身付き(生)

56.5g

若鶏の皮・もも(生)

51.6g

ドライソーセージ

42.0g

豚ばら肉・脂身付き(生)

35.4g

ウインナーソーセージ

30.6g

フランクフルトソーセージ

24.7g

参考元:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

肉の脂質量は、「牛肉か豚肉か」といった種類だけでなく、部位や脂身、皮の有無によって大きく変わります。

たとえば、若鶏のもも肉は、皮付きの生肉では100g当たり14.2gの脂質を含みますが、皮なしでは5.0gです。鶏肉そのものよりも鶏皮の脂質量が多いため、皮を含むかどうかによって数値に差が生じます。

ドライソーセージやウインナーなどは、肉を細かくして加工するため、見た目から脂身の割合を判断しにくい食品です。市販品については、使用する肉や脂肪の配合が商品ごとに異なるため、パッケージの栄養成分表示を確認すると、実際の商品に含まれる脂質量を把握できます。

魚介類で脂質の多い食べ物

魚介類では、あんこうの肝、まぐろの脂身、さば、さんま、うなぎなどに脂質が多く含まれます。油漬けの缶詰は、魚そのものの脂質に加えて、加工に使用された油も含みます。

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食べ物

脂質量(100g当たり)

あんこうの肝(生)

41.9g

いわし缶詰・油漬け

30.7g

養殖くろまぐろ・脂身(生)

28.9g

たいせいようさば(生)

26.8g

さんま・皮付き(生)

25.6g

養殖うなぎ(生)

19.3g

参考元:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

魚は、種類に加えて部位によっても脂質量が異なります。

養殖くろまぐろの場合、脂身は100g当たり28.9gですが、赤身は7.6gです。同じ魚でも、トロに当たる脂身と赤身では脂質量に大きな差があります。

缶詰については、油漬けか水煮かによっても数値が変わります。「魚だから脂質が少ない」と一括りにせず、魚の種類や部位、加工方法まで確認することが大切です。

卵・乳製品で脂質の多い食べ物

卵では卵黄、乳製品では生クリームやホイップクリーム、チーズなどに脂質が多く含まれます。

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食べ物

脂質量(100g当たり)

クリーム(乳脂肪)

43.0g

ホイップクリーム(乳脂肪)

40.7g

鶏卵・卵黄(生)

34.3g

チェダーチーズ

33.8g

クリームチーズ

33.0g

パルメザンチーズ

30.8g

プロセスチーズ

26.0g

参考元:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

卵に含まれる脂質の多くは卵黄にあります。生の卵黄は100g当たり34.3gの脂質を含みますが、全卵では卵白も含まれるため、100g当たり10.2gになります。

乳製品も、製品によって脂質量が大きく異なります。普通牛乳は100g当たり3.8gですが、乳脂肪を多く含むクリームは43.0gです。

チーズは、製造過程で牛乳から水分の一部が除かれ、乳成分が凝縮されています。そのため、普通牛乳より100g当たりの脂質量が多くなりますが、含有量はチーズの種類によって異なります。

豆類・種実類で脂質の多い食べ物

種実類では、マカダミアナッツやくるみ、ごま、アーモンドなどに脂質が多く含まれます。豆類では、大豆を油で揚げて作る油揚げの脂質量が多めです。

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食べ物

脂質量(100g当たり)

マカダミアナッツ・いり・味付け

76.7g

くるみ・いり

68.8g

練りごま

61.0g

ピスタチオ・いり・味付け

56.1g

アーモンド・いり・無塩

54.1g

油揚げ(生)

34.4g

参考元:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

ナッツ類やごまは、植物の種子に当たる部分であり、食品自体に多くの脂質を含んでいます。特にマカダミアナッツは、100g当たり76.7gと、マヨネーズに近い量の脂質を含みます。

豆類では、原料が同じ大豆でも、加工方法によって脂質量が変わります。油揚げは豆腐を油で揚げて作るため、一般的な豆腐よりも脂質量が多くなります。

菓子・パン・加工食品で脂質の多い食べ物

菓子やパン、加工食品では、チョコレート、パイ、ポテトチップス、クロワッサン、油揚げ即席めんなどに脂質が多く含まれます。

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食べ物

脂質量(100g当たり)

スイートチョコレート・カカオ増量

41.3g

ホワイトチョコレート

39.5g

スイートチョコレート

37.7g

リーフパイ

35.5g

ポテトチップス

35.2g

クロワッサン・リッチタイプ

26.8g

即席中華めん・油揚げ・乾燥

19.6g

参考元:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

チョコレートやクロワッサン、ポテトチップスなどは、原料となる食品にもともと含まれる脂質だけでなく、製造時に使用する油脂によって脂質量が多くなりやすい食品です。

たとえば、チョコレートにはカカオバターや乳脂肪、クロワッサンやパイにはバターやマーガリンなどが使われます。ポテトチップスや油揚げ即席めんは、製造工程で油を使って揚げるため、その分の脂質も含まれます。

脂質が多くなりやすい料理

脂質が多くなりやすいのは、揚げ物や脂身の多い肉を使った料理、マヨネーズ・バター・生クリームなどを多く使う料理です。

料理の脂質量は、食材にもともと含まれる脂質と、調理や味付けで加える油脂の合計で決まります。代表的な料理と、脂質が多くなりやすい理由は次のとおりです。

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脂質が多くなりやすい料理

料理の例

脂質が増える主な理由

揚げ物

とんかつ、唐揚げ、フライ、春巻き

食材や衣に揚げ油が含まれる

脂身の多い肉を使う料理

角煮、豚ばら肉の炒め物、ハンバーグ

肉そのものに脂質が多い

マヨネーズを使う料理

ポテトサラダ、マカロニサラダ、たまごサンド

油を主原料とする調味料を使う

乳製品を多く使う料理

グラタン、クリームパスタ、シチュー

バター、生クリーム、チーズなどを使う

油で炒める料理

チャーハン、焼きそば、野菜炒め

食材に調理油が加わる

油脂を使ったパン・菓子

クロワッサン、デニッシュ、パイ

生地に油脂を練り込む、または折り込む

このように、料理の脂質量が多くなる理由は、食材そのものに脂質が多い場合と、調理や味付けの際に油脂が加わる場合に分けられます。

では、実際の料理にはどのくらいの脂質が含まれているのでしょうか。文部科学省の食品成分表に掲載されている代表的な調理済み食品を、100g当たりの脂質量で比較すると次のとおりです。

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料理

脂質量(100g当たり)

豚ロース・脂身付きのとんかつ

35.9g

白身フライ

21.8g

春巻き

19.3g

若鶏もも肉・皮付きの唐揚げ

18.1g

かきフライ

18.0g

お好み焼き

6.5g

チャーハン

5.2g

参考元:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

とんかつは100g当たり35.9g、白身フライや春巻き、唐揚げなども18~22g程度の脂質を含んでいます。このように、揚げ物を中心とした料理では、1品だけでも多くの脂質を摂る場合があります。

1日の脂質の摂取量の目安

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人男女が脂質から摂るエネルギーの目標量を、1日の総摂取エネルギーの20~30%としています。

脂質は1g当たり約9kcalであるため、1日に必要なエネルギー量ごとの脂質量をグラムに換算すると、次のとおりです。

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1日の摂取エネルギー量

脂質の摂取量の目安

1,500kcal

約33~50g

1,800kcal

約40~60g

2,000kcal

約44~67g

2,200kcal

約49~73g

2,500kcal

約56~83g

たとえば、1日に2,000kcalを摂取する人なら、脂質の目安は約44~67gです。

この量には、調理に使う油だけでなく、肉、魚、卵、乳製品、調味料、菓子など、1日に食べるすべての食品に含まれる脂質が含まれます。

脂質量が目安内に収まりやすいメニュー例

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食事

主な食品と量

脂質量の試算

朝食

・食パン60g
・ゆで卵50g
・普通牛乳200g
・バナナ100g

約15.5g

昼食

・ごはん200g
・皮なし鶏むね肉のグリル120g
・木綿豆腐100g
・調理油8g

約17.5g

間食

・無糖ヨーグルト100g
・アーモンド10g

約8.4g

夕食

・ごはん200g
・焼き鮭100g
・納豆50g
・調理油5g

約15.7g

合計

約57.0g

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに試算

表に挙げた食品から摂る脂質量の合計は約57.0gです。野菜や汁物などを加える場合でも、油脂を多く使用しなければ、2,000kcalを摂る人の目安である約44~67gに収めやすい組み合わせです。

一方で、脂質の多い食品を朝食と昼食に重ねると、夕食前に目安の上限へ達することがあります。

脂質量が目安を超えやすいメニュー例

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食事

主な食品と量

脂質量の試算

朝食

・クロワッサン60g
・普通牛乳200g

約23.7g

昼食

・豚ロース・脂身付きのとんかつ120g
・ごはん200g

約43.7g

朝食・昼食の合計

約67.4g

文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」をもとに試算

この組み合わせでは、朝食と昼食だけで脂質量が約67.4gになります。1日2,000kcalを摂る人の場合、夕食を食べる前に目安の上限に達する計算です。

脂質を摂りすぎるとどうなる?

脂質の多い食事が習慣化し、食事から摂るエネルギーが消費するエネルギーを上回ると、余ったエネルギーが体脂肪として蓄積され、体重増加や肥満につながる可能性があります。

また、脂質は量だけでなく、含まれる脂肪酸の種類も健康への影響に関係します。特に、肉の脂身、バター、ラード、生クリームなどに多い飽和脂肪酸の摂りすぎには注意が必要です。

脂質の摂りすぎと関係する主なリスクは、次のとおりです。

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主なリスク

脂質の摂りすぎとの関係

体重増加・肥満

摂取エネルギーが消費エネルギーを上回る状態が続くと、余ったエネルギーが体脂肪として蓄積される

脂質異常症

エネルギーや油ものなどの摂りすぎは、中性脂肪の上昇に関係する。飽和脂肪酸の摂りすぎは、LDLコレステロールを高くする要因になる

メタボリックシンドローム

内臓脂肪の蓄積に高血圧、高血糖、脂質代謝異常などが重なると、心臓病や脳卒中のリスクが高まる

動脈硬化性疾患

LDLコレステロールの高値や脂質異常症などが続くと動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞につながる可能性がある

参考元:厚生労働省「肥満と健康」「脂質異常症」「メタボリックシンドロームとは?」「脂質異常症の食事」をもとに作成

脂質の摂取量が多くても、食事全体の摂取エネルギーが必要量を超えていなければ、それだけで肥満になるとは限りません。

体重増加に直接関係するのは、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回る状態です。脂質の多い食品は少量でも摂取エネルギーが増えやすいため、結果としてエネルギー過剰を招きやすくなります。

血液中の中性脂肪が高くなる要因には、油ものだけでなく、食事全体のエネルギー過剰、糖質や酒の摂りすぎなどもあります。そのため、「脂質だけを減らせば中性脂肪が必ず下がる」とは限りません。

一方、LDLコレステロールについては、食事中の飽和脂肪酸の摂りすぎが主な要因の一つとされています。飽和脂肪酸は、脂身の多い肉、鶏皮、バター、ラード、生クリームなどに多く含まれます。

脂質異常症の状態が続くと、血管の内側に脂質が蓄積して動脈硬化が進みやすくなります。さらに、肥満、高血圧、高血糖などの要因が重なると、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。

食事から摂る脂質を抑えるポイント

食事から摂る脂質を抑えるには、肉の部位、調理方法、調味料の使用量、献立の組み合わせを見直すことが大切です。

具体的には、次の方法があります。

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脂質を抑えるポイント

具体的な方法

肉の部位を選ぶ

ばら肉をもも肉やヒレ肉に替える、鶏皮を取り除く

油を加えにくい方法で調理する

揚げる代わりに蒸す、茹でる、油を使わずに焼く

調味料の使用量を決める

マヨネーズやドレッシングを計量して使う

脂質の多い料理を重ねない

揚げ物を選んだ日は、副菜や汁物を脂質の少ない料理にする

栄養成分表示を確認する

1個・1包装当たりの脂質量を商品同士で比較する

参考元:農林水産省「食塩は控えめに、脂質は質と量を考えて」、消費者庁「栄養成分表示について」をもとに作成

脂身の少ない肉や部位を選ぶ

肉から摂る脂質を抑えたい場合は、肉そのものを避けるよりも、脂身の少ない部位を選ぶ方法が取り入れやすいでしょう。

たとえば、次のように置き換えられます。

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脂質が多くなりやすい肉・部位

置き換え例

豚ばら肉

豚もも肉、豚ヒレ肉

牛ばら肉、脂身付きのリブロース

牛もも肉、牛ヒレ肉

皮付きの鶏もも肉

皮なしの鶏もも肉、鶏むね肉、ささみ

ウインナーやベーコン

脂身の少ない赤身肉や鶏肉

たとえば、豚ばら肉を使っていた料理を豚もも肉に替えれば、料理の内容を大きく変えずに、食材由来の脂質を抑えられます。鶏肉も、調理前に皮を取り除くことで脂質量を減らせます。

肉そのものを控えるのではなく、同じ料理でも脂質の少ない部位へ置き換えることから始めると取り入れやすいでしょう。

揚げ物に偏らず、蒸す・茹でる・焼く調理法を選ぶ

調理方法を選ぶ際は、食材に含まれる脂質だけでなく、調理中に油を加えるかどうかに注目してみましょう。

揚げ物は食材や衣に揚げ油が含まれ、油炒めでは使用した調理油が料理に加わります。脂質を抑えたい場合は、蒸す、茹でる、煮る、油を使わずに焼くといった調理方法を取り入れると、調理による脂質の追加を防ぎやすくなります。

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油を使う調理例

脂質を抑えやすい調理例

鶏の唐揚げ

蒸し鶏、茹で鶏

とんかつ

豚肉の網焼き、蒸し料理

白身魚のフライ

白身魚の蒸し物、ホイル焼き

揚げ出し豆腐

冷ややっこ、湯豆腐

油を多く使った野菜炒め

蒸し野菜、茹で野菜

農林水産省も、揚げ物や炒め物など油を多く使う料理を重ねず、肉の部位や調理方法を工夫することを案内しています。

ただし、「焼けば必ず食品中の脂質が少なくなる」とは限りません。焼くことで脂が落ちる場合がある一方、水分が減ると、調理後の食品100g当たりでは脂質の割合が高く見えることもあります。

そのため、脂質を抑える目的で焼く場合は、フライパンに油を多く引くのではなく、オーブン、グリル、網などを使い、必要以上に油を加えないことがポイントです。

マヨネーズやドレッシングなどの量を調整する

食材の脂質量を意識していても、マヨネーズや油を含むドレッシングを多く使うと、料理全体の脂質量は増えます。

特にマヨネーズは、油を主な原料として作られる調味料です。サラダやサンドイッチなど、見た目からは脂質が多いと感じにくい料理でも、使用量によっては調味料から多くの脂質を摂ることがあります。

使用量を抑えるには、次のような方法があります。

  • 容器から直接かけず、小皿や計量スプーンに出す
  • サラダ全体に混ぜ込まず、少量を付けながら食べる
  • ドレッシングをかける前に、容器をよく振って乳化させる
  • レモン汁、酢、香辛料、だしなどを組み合わせて味を補う
  • マヨネーズを使う副菜と、油を使った主菜を同じ食事で重ねない

ノンオイルドレッシングや低脂質タイプの商品に替える方法もあります。

また、ポテトサラダやマカロニサラダなどの総菜は、商品によってマヨネーズの使用量が異なるため、見た目だけで脂質量を判断するのは難しいでしょう。

脂質の多い食品を同じ食事で重ねない

脂質の摂取量は、主菜、副菜、汁物、デザートを含む食事全体の組み合わせで考える必要があります。

たとえば、とんかつだけでなく、付け合わせにポテトサラダ、汁物にクリームスープ、食後に洋菓子を選ぶと、一つひとつは一般的な量でも、複数の料理から脂質を摂ることになります。

次のように組み合わせを調整すると、脂質の多い主菜を選んだ日でも、食事全体の脂質量を抑えやすくなります。

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脂質が多くなりやすい組み合わせ

調整例

とんかつ+ポテトサラダ

とんかつ+おひたし

唐揚げ+マカロニサラダ

唐揚げ+海藻サラダ

ハンバーグ+フライドポテト

ハンバーグ+蒸し野菜

グラタン+クロワッサン

グラタン+油脂の少ないパン

ラーメン+餃子

ラーメン+脂質の少ない副菜

カレーパン+クリーム入り洋菓子

カレーパン+果物

主菜が揚げ物なら、副菜はマヨネーズを使わないものにするなど、一食のなかで脂質の多い料理を一品程度に絞ると調整しやすくなります。

また、1食だけでなく1日単位でも考えられます。昼食に揚げ物を食べた場合は、夕食を焼き魚や豆腐料理にするなど、前後の食事で調整しましょう。

栄養成分表示の脂質量を確認する

市販の加工食品や弁当、菓子などを選ぶ際は、パッケージに記載された栄養成分表示の「脂質」を確認しましょう。

容器包装に入れられた一般用加工食品には、原則として、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量の表示が義務付けられています。

ただし、表示の単位は商品によって異なります

  • 100g当たり
  • 1個当たり
  • 1食当たり
  • 1包装当たり

たとえば、脂質が「10g」と表示されていても、それが100g当たりなのか、商品1個当たりなのかによって、実際に摂る量は変わります。商品を比較するときは、脂質の数値だけでなく、表示単位もそろえて確認してください。

また、1包装に複数食分が入っている商品にも注意が必要です。栄養成分表示が「1食分当たり」で、1包装に2食分入っている商品をすべて食べれば、摂取する脂質量は表示値の2倍になります。栄養成分表示では、100g、1包装、1食分など、表示に使用する単位が商品ごとに設定されています。

同じ種類の商品で迷ったときは、実際に食べる量に換算した脂質量を比べましょう。たとえばパンなら1個当たり、弁当なら1包装当たり、菓子なら実際に食べる個数や袋数を基準にすると、食事から摂る脂質量を把握しやすくなります。

脂質の多い食べ物に関するよくある質問
脂質が一番多い食べ物は何ですか?

可食部100g当たりで比較すると、オリーブ油やなたね油などの植物油、ラードといった油脂類が最も脂質の多い食べ物です。文部科学省の食品成分データベースでは、これらの脂質量は100g当たり100.0gとされています。

油脂類以外では、マーガリンやバター、マヨネーズ、マカダミアナッツなどにも脂質が多く含まれます。

ダイエット中は脂質を何gまでにすればよいですか?

ダイエット中でも、脂質を一律に「1日○gまで」と決めることはできません。1日に摂取するエネルギー量に応じて考える必要があります。

たとえば、ダイエット中の摂取エネルギーを1日1,500kcalに設定している場合、脂質量は約33~50gが目安になります。脂質だけを極端に減らすのではなく、自分が設定した1日の摂取エネルギー量のなかで調整しましょう。

脂質とカロリーはどちらを気にすべきですか?

ダイエットを目的とする場合は、まず1日の摂取カロリーを確認し、その内訳として脂質量を見るのが基本です。

脂質は1g当たりのエネルギー量が大きいため、揚げ物や脂身の多い肉、油脂を多く使った菓子などを多く食べると、結果として摂取カロリーも増えやすくなります。

そのため、「カロリーか脂質か」のどちらか一方だけを見るのではなく、総摂取カロリーを確認したうえで、脂質が多くなりすぎていないかを確認しましょう。

まとめ

脂質の多い食べ物には、植物油やバターなどの油脂類、脂身の多い肉、ナッツ類、チョコレート、ポテトチップスなどがあります。また、マヨネーズを使うサラダや、生地に油脂を多く使うクロワッサンなど、見た目だけでは脂質が多いと判断しにくい食品もあります。

食品そのものを比較するときは100g当たりの脂質量が参考になりますが、実際の摂取量を考える際は、1個・1食当たりの量まで確認することが大切です。厚生労働省の基準では、脂質の目標量は1日の総摂取エネルギーの20~30%とされており、2,000kcalを摂る人なら約44~67gが目安です。

脂質を抑えたい場合も、特定の食品を過剰に避ける必要はありません。脂身の少ない肉を選ぶ、揚げ物とマヨネーズを使う副菜を重ねない、市販品の栄養成分表示を確認するなど、食品の選び方や組み合わせを調整することで、食事全体の脂質量を抑えやすくなります。

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