粉ミルクからの乳児感染に注意!|クロノバクター・サカザキについて

クロノバクター・サカザキは、主に乳幼児に対して重篤な感染症を引き起こす可能性のある細菌で、特に粉ミルクからの感染で知られています。

ここでは、クロノバクター・サカザキによる感染症の症状や原因、予防法について解説します。

クロノバクター・サカザキとは

クロノバクター・サカザキとは

クロノバクター・サカザキ(Cronobacter sakazakii)は、ヒトや動物の腸内、食品や自然環境に広く生息する細菌です。

菌株の遺伝子の違い、菌が含まれる食品の成分などにより耐熱性が変化し、6℃~47℃で増殖が可能です。また、乾燥した環境下でも長期間生き残るとの報告もあります。

Cronobacter属の”Crono”は、ギリシャ神話の、自分の生まれた子供を食べてしまう神である”Kronos”が由来です。この細菌は乳児に重篤な感染を引き起こすので、子供を攻撃するという意味からこの名前がつけられたそうです。

症状

クロノバクター・サカザキ感染症の症状に関する画像

クロノバクター・サカザキは健康な人の腸管内にも存在しますが、健康被害が起こることは少ないとされています。しかし、乳幼児未熟児免疫不全児に感染すると敗血症や壊死性腸炎を発症することがあり、重篤な場合には髄膜炎を併発します。1歳未満の乳児がこの菌に感染した場合の死亡率は、50%にものぼると考えられています。また、生存しても水頭症、四肢麻痺、神経発達の遅延など、重篤な後遺症を伴う場合も多いとされています。

汚染の恐れがある食品

クロノバクター・サカザキの汚染の多い食品として、乳児用粉乳乾燥食品、ハーブティーや各種香辛料、でんぷん食品、粉末状のスープ製品、サラダなどがあげられ、さまざまな食品から検出されます。この菌は乾燥に強く、グラム陰性菌の中で乾燥に最も強いグループに含まれるほどです。そのため乳児用粉乳や乾燥食品などでの汚染が重要視されます。

また、乳児に感染すると致死率の高い深刻な症状を引き起こすため、特に乳児用粉乳への混入リスクが懸念されます。

粉ミルクからの乳児感染に注意

粉ミルクは、製品の特性や製造方法の影響で、すべての工程を通して密閉状態を保つことが難しいため、粉ミルクは完全な無菌状態とはなりません。上記に示したように、クロノバクター・サカザキは自然界に広く存在することから、粉ミルクにはこの菌が混入する可能性があると考えられます。

予防・対策

クロノバクター・サカザキの予防・対策に関する画像

① 粉ミルクの調乳は、必ず70℃以上のお湯で行う

クロノバクター・サカザキは70℃以上のお湯で調乳することにより殺菌できます。未開封の粉ミルクの菌数は可能な限り低く製造されていますが、開封後や調乳時にも混入することを想定しましょう。

② 粉ミルクは飲む直前に調乳し、速やかに消費する(調乳後2時間を目安)

哺乳瓶で放置している間にも飲み口などから菌が混入することがあります。クロノバクター・サカザキは6℃~47℃で増殖可能で、至適温度の25℃では急激に増えるとされています。

② 液体ミルクを使用する

熱いお湯が準備できない場合や、粉ミルクでの感染が心配な場合は、乳児用液体ミルクを使用しましょう。乳児用液体ミルクは乳児が安全に飲めるように滅菌されているので、そのまま与えることができます。なお、開封後は菌の混入の可能性があるので、粉ミルクと同様に速やかに消費しましょう。

治療

治療の中心は抗菌療法ですが、具体的な治療法は医師の判断に基づいて決定されます。

食環研では

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詳細は「クロノバクター」のページもご覧ください。

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